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「地頭がいい子」の親は声掛けに差アリ!みるみる伸びる子が育つ環境の作り方

「地頭がいい子」の親は声掛けに差アリ!みるみる伸びる子が育つ環境の作り方

2024年3月31日 公開

筆者が子育て支援を行う企業で働いていた時、「地頭がいい子」は少し会話をするだけで他の子との違いが明らかでした。
そして、地頭がいい子を育てる家庭にはいくつかの共通点がありました。

「地頭のいい子は環境を整えれば育てられる」という考えは教育の分野では主流になりつつあります。
なぜなら私たち大人も着眼点を変えることで地頭の良さは伸ばせるからです。

この記事では、地頭のいい子の特徴、地頭がいい子を育てるコツなどを具体的に紹介していきます!

「地頭がいい子」は「学力が高い子」とは違う?

「地頭がいい子」は「学力が高い子」とは違う?
地頭の良さと学力の高さは関係することも多いですが、「地頭がいい子」は必ずしも学力が高いとは限りません。
ここからは「地頭がいい子」が意味することと、その特徴をご紹介します。

「地頭がいい」と「頭がいい」の違い

「地頭」と辞書で引くと、以下のような意味が出てきます。
学校(教育や勉強)で身につけられる知識とはまた別種の、また学校での勉強ではなかなか身につかない種類の、基礎的で汎用的な頭の良さを指す言い方。
思考の回転の速さ、論理的な考え方、柔軟で洗練された発想力、あるいはコミュニケーション力などが念頭に置かれることが多い。ーWeblio辞書より
一般的には「頭がいい」はテストで高得点を取る学力が高い子、「地頭がいい子」はあらゆる場面で思考力と実践・応用力が高い子を指しています。

「地頭がいい子」の特徴5選

同じことを同じように学んでも、なぜか理解の深さや応用力が高い地頭のいい子。
飲み込みが早いのは、日常生活全体が学びの場になっており、常にたくさんのことを吸収しているためとも言えます。
日常が学びである地頭がいい子には、以下の様な共通した力が備わっています。
  • 知的好奇心:色々なことに興味を持ち、自分から「なぜ?」「どうして?」と物事を深める質問ができます。
  • 観察力:物事の小さな変化や、他の事との共通点を見る力があります。知的好奇心の高さと相まって、変化した理由などを自分で調べ始めます。
  • 持続力:興味があることを深める努力が継続できます。トライアンドエラーを繰り返しながら、正しい努力の方向を自分で模索することもできます。
  • 判断力:自分で考える力があるため、状況に合わせた対応を柔軟に考えられます。
  • 想像力:「1を聞いて10を知る」ということわざのように、相手の気持ちや言いたいことをくみ取る能力が高いです。
発達段階や年齢などによって、上記の特徴の現れ方は異なります。
例えば2才・3才の地頭がいい子であれば、
質問が多い→知的好奇心や観察力がある:
特に「これはりんご?」のようなはい・いいえで答えられる質問に加えて、「どうしてりんごは赤いの?」の様な広がりのある質問が多い子は、地頭がいいと言えるでしょう。
絵本や歌で出てきたことと現実世界を結びつけられる→観察力と判断力がある:
例えばスーパーで桃を見た時に、「どんぶらこっこ、どんぶらこ」と言うなど、絵本や歌の世界と現実のものをリンクできるのは高い観察力の現れです。「桃は丸くて、ピンク色のものなんだ」と具体的な事柄を抽象化して判断できる力もあると言えます。
他にもおもちゃを組み合わせて自分なりの作品を作るなど、工夫する力やオリジナリティが高い子や、他の子の気持ちに寄り添える優しい子も地頭がいい子と言えます。

年齢別 地頭のいい子を育てる方法

年齢別 地頭のいい子を育てる方法
生まれつきの能力と思われがちな地頭の良さですが、実は地頭をよくする環境づくりと大人の働きかけも重要です。
ものの考え方、体験や学びを結びつける力などは、長期的なトレーニングの積み重ねで地頭の良さは養われます。
ここからは年齢にあった地頭力の育て方を見ていきましょう。

幼児期

語彙が少ない幼児期のうちは、「世界は気になることや楽しいことで溢れている!」という感覚を持つことが地頭の良い子を育てる基礎となります。

早期教育が重視される理由

幼児期の経験は大切だ、と言うことはよく聞きますよね。
その理由は子供の脳の発達の仕方と、脳の働きに理由があります。
子供の脳は「後ろから前に」発達することがわかっています。
脳の後ろの部分には、運動の指示を出す部位や、目や耳、皮膚情報を受け取る部位などが集まっています。
そして脳の前側は、思考力や感情、物事の判断や創造力などをつかさどる、地頭の良さにまつわる部位です。
色々な経験が刺激となって、シナプスと言う脳の中の情報を伝える繋ぎ目がたくさん作られ、脳の働き・発達が盛んになります。
シナプスが急増する幼児期にバランスよく様々な刺激を与えることで、脳の後ろ側が発達します。
そして脳の前側の部分、つまり地頭の良さに関連する部分も発達してゆくのです。

親子で様々な楽しい体験を積んで「知識の杭」を打とう

教育評論家の杉山桂一氏は、さまざまな刺激のことを「知識の杭」と表現しています。
知識の杭とは動植物を育てる、宇宙を観察するなどの「本物体験」のことを指します。
例えば土星を観察した後であれば自然と土星に関する知識が入りやすくなるなど、経験・体験した出来事に付随した知識が自然と身につくことを表します。
本物に触れ「楽しい!」「不思議だな」と思う体験が、地頭のいい子の脳を形づくります。

小学生以降

小学生以降
親と離れる時間が増え、筋道を立てて物事を考えられる様になる小学生以降は、自分なりに学びを深められることが大切です。

小学生以降はオープンクエスチョンで自分で考えさせよう

語彙が増え、思考力も身についてくる小学生以降は、ものごとを自分なりに考え判断できるような声がけを意識しましょう。
自分で考えるきっかけを作るのが、「オープンクエスチョン」です。
「これおいしい?」のようにはい・いいえで答えられる質問が「クローズドクエスチョン」と呼ばれます。
対して、「これのどこが好き?」のように会話に広がりが出る質問は「オープンクエスチョン」と呼ばれます。
石田勝紀著「同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?」のなかでは、「10のマジックワード」として子供の考えを深める声がけが紹介されています。
石田氏は、「疑問を持たせる」「まとめさせる」「思考力を強化する(他の視点を持たせる)」オープンクエスチョンが考える力を育てるのに有効だと論じています。
疑問を持たせる質問
  • なぜだろう?
  • どう思う?
  • どうしたらいい?
これらは課題をはっきりさせる力自分の考えを表現する力、そして問題を解決する力を育てる質問です。
まずは起きたことに対して問いかけることで考えるきっかけや、頭を動かすきっかけを作ります。
まとめさせる質問
  • 要するに?簡単に言えば?
  • 例えば、どういうこと?
物事の共通点と相違点を探す力が高いのが、地頭のいい子の特徴の1つです。
上記のような質問は、「抽象化」と「具体化」をする練習になる声がけです。
抽象化が上手ければ広く物事を捉えられるため、何でも早くコツを掴むことができるようになります。
具体化が上手ければ学びをストックし応用力をつけることができます。
思考力を強化する(他の視点を持たせる)声がけ
  • これを楽しむには?
  • これはなんのため?
  • これってそもそも、どういうこと?
  • もし〜ならどうする?
  • それは本当だろうか?
何かに行き詰まった時に、上記のような他の視点を持たせる質問をすることで、子供の思考力を強化することができます。
質問の仕方とタイミングも重要なため、石田氏はまずは親が自分自身に問いかける練習を積んでから子供に問いかけることを推奨しています。

「地頭」の育成に囚われすぎると逆効果

上記のような質問をすることに親が囚われすぎてしまうと、子供が会話をリラックスして楽しめない、うんざりしてしまう、といったことが起こります。
子供が覚えていなくても、繰り返しやる気の種をくじかれる経験が積み重なると、疑問を持ったり考えたりする神経回路を使用しなくなってしまいます。
逆に楽しい、嬉しい体験は「また幸せな気持ちになりたい!」とやる気に繋がります。
子供が楽しい気持ちの時に、楽しめる範囲で思考を深めるトレーニングを行いましょう。

地頭がいい子に共通する2つの家庭環境

地頭がいい子に共通する2つの家庭環境
地頭がいい子には、地頭の良さを裏付ける家庭環境が必ずあります。
地頭を育てるツールが家にあることと、家にいる大人が率先して学びを深めていることの2つです。
具体的な例を紹介していきます。

好き、知りたいを深めるツールが揃っている

地頭の良い子は興味のあることをとことん突き詰めることで知的好奇心、観察力などを育んでいます。
地頭のいい子の家には、「気になることを調べられるツール」「思考力や判断力を高められるツール」「興味関心を広げるツール」の3つが揃っています。
  • 気になることを調べられるツール:図鑑、地図・地図帳、国語辞典など
  • 思考力や判断力を高められるツール:カルタ、なぞなぞ、パズルなど
  • 興味関心を広げるツール:学習まんが、子供新聞、家庭菜園など

大人も子供も一緒に勉強する時間・場所がある

家での大人の習慣を、子供は自然と真似をしますよね。
大人が興味関心を深めている様子を見せることは、日常を広く学びの場にする上でとても大切です。
家庭で一緒に勉強する例:
  • 家族で10分間朝読書。お父さんもお母さんも子供も、家族みんなでそれぞれ興味のある本を読む時間。
  • 子供が居間など家族が集まる場所で勉強するリビング学習。大人から子供の思考を深める質問をしやすく、大人が興味があることに、子供も一緒に取り組める。
無理のない範囲で、すぐに取り組めるものから試してみましょう。

地頭がいい子がやっている習い事

地頭がいい子がやっている習い事
地頭のいい子の習い事の特徴として、習い事の主導権が子供と親の両方に平等にあることが挙げられます。
「始めたからにはやめられない」といった親側からの過度な厳しさがなく、かといって「少しでも辛いことがあったらすぐにやめる」という子供からの過度な甘えもありません。
習い事は、子供が楽しいと感じること・好きなことから決めましょう。
また、子供自身のペースで体験できるよう、先生の考えを押し付けすぎない教室が良いでしょう。

目標や目的が具体的でわかりやすい習い事

習い事で何が合っているかわからない時などには、具体的な目標や目的があれば「とりあえず目標まで頑張ってみる」ことができます。
成功体験に繋がり、難しいことにどうやって挑戦するのかという思考力や判断力の育成に繋がります。
目標や目的が立てやすい習い事には、スイミング、ピアノ、プログラミングなどスキルが明確なものが挙げられます。

全身を使う習い事

全身を使う習い事は、脳の発達によく、地頭の良さに繋がります。
上記で脳の発達について解説しましたが、体を使う脳のシナプスが増えることは、他の部位の発達にも繋がることが期待できます。
サッカー、バスケ、ボーイスカウトなどのチームメイトと一緒に作戦を考える習い事は、体を使いながら思考力も鍛えられるため、なお良いでしょう。

まとめ

まとめ
できることの幅が多い子やテキパキと何でもこなせる子はよく「地頭のいい子」と表現されます。
しかし地頭の良さの芯は「自分で考えて判断し、実行・応用できること」であり、スピード感は実はあまり重視されません。
子供の能力の芽を見つけられる、地頭のいい親こそが地頭のいい子を育てると言えるでしょう。
親の地頭力も自分で鍛えながら、日常に広がる学びを子供と深めましょう!