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ピアノは何歳から習うといい?始めるのにベストな年齢とは

ピアノは何歳から習うといい?始めるのにベストな年齢とは

2023年12月27日 公開

昔も今も変わらず人気の習い事であるピアノ。
子どもにピアノを習わせたいと思うものの、「何歳から始めるのがいいの?」と悩むママやパパも少なくないようです。
一般的に3歳からを対象にしているピアノ教室が多いですが、3歳からは少し早いのではないかと感じたり、もう少し早く始めたいと考えたりする人もいるかもしれません。

私の長男は3歳からプレピアノ教室(鍵盤遊びやリトミックがメイン)に通い、4歳になる頃にピアノ教室へ通い始めました。
その後、絶対音感トレーニングやソルフェージュ、作曲レッスンなども受けながら、中学生になった今もピアノを続けています。

その経験を踏まえ、

  • 絶対音感を身につけさせるには、いつまでに始めればよいか
  • 効果的にピアノを習得させるには、いつから習わせた方がよいか
  • 年齢によってピアノを習う際の注意点などはあるのか

など、さまざまなピアノを習う目的や目標、また年齢による親のサポートの必要具合などから、始めるのにベストのタイミングをまとめました。

ピアノを習うのは何歳からがベスト?

子どもがピアノを始める時期に、ベストな時期というものはあるのでしょうか。

絶対音感を身につけたいなら4歳、5歳までに

ピアノを習わせる際の1つの目的として、「絶対音感」の習得を目標にしているケースがあるかもしれません。
「絶対音感」とは、ある音を聞いた時に、その音の音階が分かるというものです。
この絶対音感は生まれ持ったものであると言われている時代もありましたが、今は幼い頃のトレーニング次第で身につけるものができるものだと言われています。
ただし、人の聴力は3歳を過ぎる頃から発達し始め、4歳、5歳でピークを迎えると言われています。
そのため、4、5歳までに音を聞き分ける力を付けないと、その後は絶対音感を身につけることは難しいと言われています。
実際、私の息子もピアノ教室で4歳になってから、14種類の和音を聞き分ける絶対音感トレーニングを受けました。
その結果絶対音感を身につけ、聞いた曲を耳コピして弾いたり、楽譜に起こせたりという特技ができましたが、聞いたら弾けてしまうため、楽譜を読みながら弾くのに苦労した時期もありました。
絶対音感にはメリットもありますが、デメリットもあるということを知っておくといいでしょう。
同じ音感でも「相対音感」は、大人になってもトレーニング次第で身につけることができると言われています。
作成:ikumama

育脳効果を期待するなら6歳までに

育脳とは文字通り、”脳を育てる”ということ。
脳には右脳、左脳がありますが、右手左手を別々に平等に使うピアノは右脳左脳両方に刺激を与え、脳の発達を促すのにぴったりな習い事だと言われています。
かつ、目で楽譜を読み、自分の音を聞きながら、鍵盤を押す、この作業を同時に行うため、脳が刺激されやすいのです。
このピアノによる脳への刺激は大人にも良いと言われていますが、特に効果があるのは3~6歳頃までと言われています。
脳の発達のピークがこの時期であるからです。
育脳効果を期待するなら、6歳までに始めるのがいいでしょう。

コンクールでの入賞を目指すなら幼児期を目安に

ピアノはレッスンがある日だけに弾くものではなく、毎日コツコツ練習することが大切な習い事です。
基礎練習から始め、宿題の曲に合格するために練習するという日々。
だんだんと曲のレベルも上がり、難しくなっていき、なかなか合格できないことが増えると、練習が嫌になることもあるでしょう。
そんな時に何か目標があると頑張れるという子もいます。
その1つがコンクール出場です。
コンクールといっても知名度の高いものから、地域密着の小規模のものまでたくさんあります。
出場するだけでも、習っている先生以外の先生から講評をもらえるので、普段のピアノの練習に活かせるかもしれません。
入賞すると、賞状やトロフィーがもらえることが多いので、子どもの自信につながることでしょう。
そんなコンクールで入賞を目標にするのであれば、幼児期からのスタートを目安にするといいでしょう。
もちろん小学生になってからでも入賞は可能ですが、コンクールに出場し、上位を目指す子たちは幼児期からコツコツ努力を積み重ねている子も多いです。
同じようにコツコツ練習をしていくなら、幼児期から習うことを視野に入れるといいでしょう。

指が心配なら小学生になってから

ピアノの鍵盤はキーボードなどと比べて重く、小さな子どもの指にとっては、実は負担がかかります。
体の骨格が安定してくるのは個人差がありますが、6歳頃だと言われています。
指の骨格の成長途中である幼児期に、無理にピアノを弾かせていると、負担が大きく、ケガにつながってしまうこともあるのです。
このような指の発達などに知識のある先生であれば、幼児期は弾く曲を調節するなど、対処してくれる場合もありますが、全ての教室の先生がしてくれるわけではありません。
そのため、指に負担をかけるのが心配な場合は、小学生になってからで習わせるのもいいでしょう。
小学生になると、骨格が安定してくるため、しっかりと鍵盤を指で押せるようになり、本格的なピアノの習得が進みやすいです。

早めに習わせたいなら2歳台までもOK

できるだけ早く音楽に触れさせたい、楽しく遊び感覚で学んでほしいと考えるなら、2歳台までの小さな時期から習うのもいいでしょう。
ただし、小さな子どもの場合は、最初からピアノを練習するというレッスンではないかもしれません。
リトミックなどのリズム遊びや、表現遊びを中心に行っている教室も多いです。
ただし、全ての教室が2歳台までの子どもを受け入れているわけではないので、気になる教室があったら、何歳から通えるのか、年齢以外にも条件等はあるかなど問い合わせてみましょう。

楽しく習うのは何歳からでも!

音感、育脳、ピアノのテクニックなど、何かを身につけるためだけじゃなく、ただ単純に音楽を楽しむために「ピアノを習いたい!(習わせたい!)」という場合もあるでしょう。
好きな曲を弾けるようになりたい、学校の合唱コンクールなどで伴奏をしたい、きれいな衣装を着て発表会に出たい……など、それぞれに目標があると思います。
音楽は生涯にわたって楽しめる趣味にもなりますし、音楽を通して仲間ができたり、人前での演奏で自分に自信が持てたりなど、人生を豊かにしてくれるものです。
そんな音楽をピアノを通して始めるのに、年齢は関係ありません。
小学校高学年からでも、中学生以上でも、楽しく習うのにベストな時期はないといっていいかもしれません。

親にとってのベストな時期は?

ここまで、子どもがピアノを習うことで得られるメリットや、目的・目標ごとに習う年齢についてまとめましたが、次はパパやママにとってベストな時期を考えてみましょう。
子どもがピアノを習った後、多くの人が悩む壁が、家での練習の付き添い方だと言えるかもしれません。
小さな子どもに練習をさせることはとても大変で、私自身も試行錯誤を繰り返してきました。
1人で、何も言わなくても練習ができるようになるのは、個人差もとても大きいもの。
我が家の場合は小学4年生になってからでした。
自分で楽譜を間違わずに読める、音楽記号も見落とさない、前回のレッスンで指摘されたポイントが自分で分かるなど、さまざまな要素が揃ってから、やっとです。
そのため、ピアノを習うということは、親にとってもタイミングを考える必要があると言えます。
時期ごとに親のサポートがどの程度必要であるかイメージしながら、ベストなタイミングを見極めましょう。

幼児期(~4歳頃)にピアノを始める場合

幼児期にピアノを始めるメリットは、先述したようにたくさんあります。
しかし、幼児期の中でも特に4歳頃までは、集中力が続かないというのが1番の課題になるかもしれません。
  • レッスン中も落ち着きがなく、椅子に座っていられない
  • 眠くなって泣き出してしまう
  • 家で練習させようとしても、自分の好きなように弾いて終わってしまう
など、なかなか練習をさせることが難しい場合もあります。
無理矢理やらせる形で練習させると、ピアノが嫌になってしまうことも。
ピアノへの向き合い方には、子どもによって個人差があります。
ピアノを習わせるなら、子どもに合った練習のモチベーションを上げる方法、やる気の出し方などを、パパやママが考えてあげる事が必要です。
毎回のレッスンの付き添いに、練習の付き添いと、パパとママにとっては負担は少し大きい時期かもしれません。
それでも、この時期を乗り越えれば、この時期だからこそピアノを習うメリットは大きいでしょう。
(オリジナル画像)

5歳頃から小学校低学年でピアノを始める場合

5歳頃から小学校低学年くらいの時期に始める場合、子ども自身が「ピアノを習いたい」と言ったから習うケースも多いかもしれません。
周りの友だちが習っていたり、ピアノを弾いてみたいと思ったりと、自分の意志で習うケースがそれまでよりも多くなります。
「あの曲が弾きたい」「コンクールでトロフィーが欲しい」など、目標を持って練習する子も出てくる時期です。
しかし、ピアノを練習しなければいけないことは分かっていても、遊びたい気持ちが勝ってしまうことも。
練習時間を決めてあげたり、やる気が出ないときは「ここまで頑張ろう」などと声掛けしたり、一緒に楽譜を読むなどしっかり練習に付き合ったり。
毎回のレッスンでも、先生に言われたことを全ては理解できていないこともあるので、代わりにメモをとってあげることが必要な場合もあります。
4歳頃までよりは、べったり付き添う必要はないものの、サポートはある程度必要です。
サポートを繰り返し、練習を習慣化してあげられると、ぐっと楽になるかもしれません。

小学校高学年以上でピアノを始める場合

高学年以上でピアノを始める場合は、本人の意志であることが多いでしょう。
小学校低学年までの時期よりも、先生の指導内容に対する理解が早く、集中力もある程度続くので、効率的に学びやすい時期と言えるかもしれません。
親のサポートとしては、比較的楽なスタート時期だと言えます。
ピアノは家でも練習しないと上達しないことを子ども本人にも伝え、練習の声かけをしてあげましょう。
しかし、早い子であれば思春期に入る時期でもあります。
本人の意思を尊重し、口を出し過ぎず、必要とされたらサポートするという姿勢で始めるといいでしょう。

まとめ

ピアノを何歳から習うのがベストなのかは、習う目的や目標などによっても異なります。
子どもの年齢、また発達によって親のサポート具合も変わってきます。
そのことを考慮に入れながら、レッスン内容や費用、頻度、通いやすさ、先生との相性などを総合的に見て、子どもにとって、また親にとってもベストなスタート時期を見極めましょう。