妊婦の時のインフルエンザ!赤ちゃんや出産への影響は?薬や予防接種についても解説します!
2018年7月12日 公開
妊婦がインフルエンザにかかると、おなかの赤ちゃんは大丈夫か、無事に出産できるのか心配が尽きません。妊婦でもインフルエンザの予防接種は受けられるの?出産後の授乳は?心配ごとのあれこれ、詳しくご紹介していきます!
妊婦がインフルエンザにかかるとどうなるの?出産への影響は?
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冬になると大流行するインフルエンザ。妊娠中は特に、自分のからだや赤ちゃんへの影響が心配ですよね。さらに、出産予定日がインフルエンザ流行のシーズンと重なっている場合は、出産への影響も心配です。
では実際にどんな影響があり、どんな対策ができるのでしょうか?この記事では、妊娠・出産へのインフルエンザの影響、いまからでもできる対策についてご紹介していきたいと思います。
では実際にどんな影響があり、どんな対策ができるのでしょうか?この記事では、妊娠・出産へのインフルエンザの影響、いまからでもできる対策についてご紹介していきたいと思います。
妊娠中のインフルエンザ!おなかの赤ちゃんへの影響は?
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妊娠中にインフルエンザに罹ってしまったら、まずいちばんに心配なのはおなかの赤ちゃんへの影響です。
ですが、まずここは安心して大丈夫。妊娠中のママがかかったインフルエンザがおなかの赤ちゃんに感染することはまずありません。特に、妊娠の初期に感染すると後遺症が残ってしまうのではないか、というイメージもあると思いますが、これは、インフルエンザウイルスそのものではなく、高熱などの症状によるのではという説もあり、妊娠初期のインフルエンザ=後遺症!とは必ずしも言えません。
ですが、まずここは安心して大丈夫。妊娠中のママがかかったインフルエンザがおなかの赤ちゃんに感染することはまずありません。特に、妊娠の初期に感染すると後遺症が残ってしまうのではないか、というイメージもあると思いますが、これは、インフルエンザウイルスそのものではなく、高熱などの症状によるのではという説もあり、妊娠初期のインフルエンザ=後遺症!とは必ずしも言えません。
お腹の中の赤ちゃんへのインフルエンザウイルスの影響については、厚生労働省が2009年に出したパンフレットではこのように書かれています。
ここで季節性のインフルエンザと書かれているのが、毎年冬に流行するインフルエンザのこと。「非常にまれに」の影響はあるにせよ、ウイルスがおなかの赤ちゃんへ影響を及ぼす心配はほとんどないと言えると思います。
ここで季節性のインフルエンザと書かれているのが、毎年冬に流行するインフルエンザのこと。「非常にまれに」の影響はあるにせよ、ウイルスがおなかの赤ちゃんへ影響を及ぼす心配はほとんどないと言えると思います。
新型インフルエンザおよび季節性イ ンフルエンザのいずれに母親が感染 しても、ウイルスそのものが胎盤を 通って胎児に影響することはないと 考えられています。 ただし、季節性インフルエンザで非 常にまれにウイルスが胎盤を通って 胎児に影響することがあるとの報告 もあります。
こちらは、2009年春から流行した新型インフルエンザの際に厚生労働省が発表したパンフレットです。
赤ちゃんへの影響、心配は尽きませんが、まずはママ自身のからだのケアを最優先にしてくださいね。
妊娠中にインフルエンザを発症したらどうなる?
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さきほどご紹介したパンフレットの中では、妊娠中は、肺炎になってしまうリスクが高まるとあります。妊娠中は免疫力も落ちていて、重症化することもありますので、まずはそのことに気を付けたいですね。
特に、妊娠後期になってくると、インフルエンザで激しい咳が出ることでおなかに負担がかかったり、張りやすくなってしまうことがあります。
家族がインフルエンザに罹ったり、流行シーズンに高熱が続くようであれば、早めに病院に相談・受診しましょう。
後ほど述べますが、早めにインフルエンザの薬を飲むことで重症化を防いだり、発症を予防できる場合もありますよ。
特に、妊娠後期になってくると、インフルエンザで激しい咳が出ることでおなかに負担がかかったり、張りやすくなってしまうことがあります。
家族がインフルエンザに罹ったり、流行シーズンに高熱が続くようであれば、早めに病院に相談・受診しましょう。
後ほど述べますが、早めにインフルエンザの薬を飲むことで重症化を防いだり、発症を予防できる場合もありますよ。
妊娠中のインフルエンザ!受診には気をつけたい!
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妊娠中にインフルエンザに罹った場合、かかりつけの産婦人科、もしくは内科を受診することになります。内科の場合は、妊娠中であることを事前に伝え、確認しましょう。妊娠中の患者は産婦人科へ行ってほしいと言われることがあるからです。
かかりつけの産婦人科へ行くときにも、事前に電話連絡をしておくことが重要。他の妊婦さんや新生児、小さな赤ちゃんにうつしてしまっては大変だからです。
車で待機してほしい、個室で待機してほしいなど、病院から指示があればその通りにしましょう。
かかりつけの産婦人科へ行くときにも、事前に電話連絡をしておくことが重要。他の妊婦さんや新生児、小さな赤ちゃんにうつしてしまっては大変だからです。
車で待機してほしい、個室で待機してほしいなど、病院から指示があればその通りにしましょう。
妊娠中にインフルエンザの薬は飲めるの?
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インフルエンザの薬としてはタミフルやリレンザなどが有名ですが、妊娠中でもこれらの薬を飲むことはできます。
日本産婦人科学会が平成22年に発表した「妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対してのインフルエンザに対する対応Q&A」の中ではこのように紹介されています。
日本産婦人科学会が平成22年に発表した「妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対してのインフルエンザに対する対応Q&A」の中ではこのように紹介されています。
発症(発熱)したら、ただちに抗インフルエンザ薬(タミフル) を服用(1日2錠を5日間)するよう指導します。
2) 罹患者と濃厚接触した場合には、ただちに抗インフルエンザ薬(タミフル、あるいはリレンザ)を予防的服用(10日間)するよう指導します。
日本産婦人科学会が平成22年に発表したお知らせです。
妊婦自身が発症した場合は5日間、家族などが発症した場合は10日間予防のために薬を服用することが述べられています。症状が出てから48時間以内に薬を服用することで、重症化を防ぐ効果も期待できます。
(ただし、こちらのお知らせは平成22年のものなので、使用薬剤、服用期間を含めて最新の情報が変わっている場合があります。実際に受診した医師の指導にしたがって下さい)
子どもがインフルエンザに罹ってしまった場合、ママが妊娠中でも別々に生活とはいきませんよね。そんなときに予防薬を飲むことができると安心です。
(ただし、こちらのお知らせは平成22年のものなので、使用薬剤、服用期間を含めて最新の情報が変わっている場合があります。実際に受診した医師の指導にしたがって下さい)
子どもがインフルエンザに罹ってしまった場合、ママが妊娠中でも別々に生活とはいきませんよね。そんなときに予防薬を飲むことができると安心です。
妊娠したら気になる!口にしていいもの悪いものって?授乳中ママもぜひ参考に♪ – ikumama
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生魚は?カフェインは?気になる心配事のあれこれには、こちらの記事も参考にしてくださいね。
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出産前後にインフルエンザ発症したらどうなるの?
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気を付けていても、ウイルスは目に見えないもの。出産前後にインフルエンザに罹ってしまったらどうなるのでしょうか?
高熱で辛くても、陣痛がくれば出産せざるを得ません。延期することはできませんので、発症していても出産することになります。
ただし、他の妊婦さんや、生まれたばかりの赤ちゃん、他の新生児にインフルエンザがうつってしまっては大変なので、まずは感染対策が第一です。個室に入ったり、他の方との接触を避けるなどの対策が必要になります。
高熱で辛くても、陣痛がくれば出産せざるを得ません。延期することはできませんので、発症していても出産することになります。
ただし、他の妊婦さんや、生まれたばかりの赤ちゃん、他の新生児にインフルエンザがうつってしまっては大変なので、まずは感染対策が第一です。個室に入ったり、他の方との接触を避けるなどの対策が必要になります。
出産後・・・生まれた赤ちゃんに授乳はできるの?
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では、インフルエンザに罹ってしまったら、出産後授乳をすることはできるのでしょうか。
これは、ママの体調にもよって、判断することが多いようです。出産でからだに負担がかかっているので、更に高熱の中起き上がって授乳が辛いという場合は搾乳し、赤ちゃんに飲ませてもらうということもあるようです。体調に問題がなければ、授乳はOK。日本産婦人科学会のお知らせの中ではこのように述べられています。
これは、ママの体調にもよって、判断することが多いようです。出産でからだに負担がかかっているので、更に高熱の中起き上がって授乳が辛いという場合は搾乳し、赤ちゃんに飲ませてもらうということもあるようです。体調に問題がなければ、授乳はOK。日本産婦人科学会のお知らせの中ではこのように述べられています。
Q9: 感染している(感染した)母親が授乳することは可能でしょうか?
A9: 原則,母乳栄養を行います. 以下が勧められます。
・母親がインフルエンザを発症し重症でケアが不能な場合には,搾母乳を健康な第 3 者に与えてもらう.
・母親が児をケア可能な状況であれば,マスク着用・清潔ガウン着用としっかりした手洗いを厳守すれば(飛沫・接触感染予防策),直接母乳を与えても良い.
・母親がオセルタミビル・ザナミビルなどの投与を受けている期間でも母乳を与えても良いが,搾母乳とするか,直接母乳とするかは,飛沫感染の可能性を考慮し発症している母親の状態により判断する.
日本産婦人科学会によるお知らせです。
ちょっと難しい表現ですが・・・要は、赤ちゃんへの感染に注意した上で、ママのからだの状態を考えながら判断するということです。
インフルエンザに罹っているから、授乳ができないわけではないのですね。
インフルエンザに罹っているから、授乳ができないわけではないのですね。
インフルエンザは予防が大切!
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インフルエンザ対策としては、何よりも予防が大切です。
対策としては、まず、手洗い・うがい・マスク、そして、栄養不足や睡眠不足を避け、じゅうぶんに休養を取ることが大切です。基本的なことですが、これをきちんと続けることで、予防の効果は十分に期待できます。
妊婦さんご自身だけでなく、パパや、上の子、よく会うのであればおじいちゃんおばあちゃんにもぜひ徹底してもらえるといいですね。
流行しているシーズンには、可能であれば人ごみに行くことを避けることもおすすめの対策ですよ。ですが、幼稚園や保育園に通っている上の子がいると、インフルエンザをもらってくることを完全に避けるのは難しいですね。そんなときには、予防接種も受けておくと安心ですね。
対策としては、まず、手洗い・うがい・マスク、そして、栄養不足や睡眠不足を避け、じゅうぶんに休養を取ることが大切です。基本的なことですが、これをきちんと続けることで、予防の効果は十分に期待できます。
妊婦さんご自身だけでなく、パパや、上の子、よく会うのであればおじいちゃんおばあちゃんにもぜひ徹底してもらえるといいですね。
流行しているシーズンには、可能であれば人ごみに行くことを避けることもおすすめの対策ですよ。ですが、幼稚園や保育園に通っている上の子がいると、インフルエンザをもらってくることを完全に避けるのは難しいですね。そんなときには、予防接種も受けておくと安心ですね。
妊婦でもインフルエンザの予防接種は受けられる?
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厚生労働省の「お知らせ」を参照すると、妊娠中でもインフルエンザの予防接種は受けられるとあります。(ただし卵アレルギーのある方の場合は、副作用がでてしまうことがあるので、病院に相談してください)
予防接種で免疫が付くことで、ウイルスにふれても感染が成立しないことや、重症化しないことが期待できます。
インフルエンザのワクチンは、不活ワクチンというタイプが多く、これは生ワクチンに比べて副作用も起こしにくいことが知られています。
また、ワクチンを打つことで、胎盤を通して赤ちゃんへ免疫が届けられるという説もあります。
一方で、やはり「薬」をからだに入れることになるため、目に見えない影響が心配という声も多く聞かれます。100%安全!とは言い切れないのが予防接種ですから難しいですね。予防接種は受けたほうがいいのか、受けない方がいいのか。難しい問題ですし、おなかの赤ちゃんへの影響が心配ではありますが、重症化する危険を考えると、予防接種を受けておくほうが安心ではないでしょうか。産婦人科学会でも予防接種は推奨されているので、ぜひ、安心して。
予防接種で免疫が付くことで、ウイルスにふれても感染が成立しないことや、重症化しないことが期待できます。
インフルエンザのワクチンは、不活ワクチンというタイプが多く、これは生ワクチンに比べて副作用も起こしにくいことが知られています。
また、ワクチンを打つことで、胎盤を通して赤ちゃんへ免疫が届けられるという説もあります。
一方で、やはり「薬」をからだに入れることになるため、目に見えない影響が心配という声も多く聞かれます。100%安全!とは言い切れないのが予防接種ですから難しいですね。予防接種は受けたほうがいいのか、受けない方がいいのか。難しい問題ですし、おなかの赤ちゃんへの影響が心配ではありますが、重症化する危険を考えると、予防接種を受けておくほうが安心ではないでしょうか。産婦人科学会でも予防接種は推奨されているので、ぜひ、安心して。
まとめ
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妊娠中は何かと心配なことが多いですね。特に、インフルエンザのウイルスは目に見えないものだけに、対策にも限りがあり、心配が付きません。出産の時期は選べず、ちょうど流行シーズンに出産予定ということもあると思います。ですが、心配しすぎず、かかりつけの病院を上手に頼って乗りきってくださいね。