ikumama

Top
【徹底解説】学習塾は小学生に必要?選ぶ4つのポイントも紹介

【徹底解説】学習塾は小学生に必要?選ぶ4つのポイントも紹介

2023年12月27日 公開

「子供に合った学習塾に通わせたい」「そもそも子供に学習塾が必要なのか分からなくて悩んでいる」という方は多いのではないでしょうか。

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」の結果では、小学校の学年が上がるごとに学習塾への支出が高くなっていることがわかります。学校の成績に不安を感じたり、中学受験を考えたりする高学年で入塾することが多いからです。

今回の記事では、小学校低学年から高学年まで担任経験のある筆者が、学習塾の必要性や通わせる際のポイントについて解説します。

学習塾についてだけでなく、費用相場や選ぶポイントもわかる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。

参照:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査 P15」

小学生で学習塾に通っている割合

文部科学省「子供の学校外での学習活動の実態調査報告」では、学習塾に通う小学生の割合が発表されました。
学年 通塾率
1年生 15.9%
2年生 19.3%
3年生 21.4%
4年生 26.2%
5年生 33.3%
6年生 37.8%
以上の結果から、学年が上がるに連れて通塾率が伸びていることが分かります。
小学生の学習塾の指導内容は「学校の宿題や予習・復習」がどの学年も4割程度と多いです。しかし、小学5・6年生では「進学準備」も高い割合を占めています。
そのため、学校の学習についていけることを目的に通塾させている家庭が多いと読み取れます。

小学生で学習塾が必要な3つのケース

学習塾が必要かどうかは、子供の学習理解の状況や中学受験の有無で変わります。以下の状況に当てはまる場合は、子供と話し合って学習塾に通うことを検討すると良いでしょう。
  • 学校の授業理解が遅れている
  • 勉強が楽しくないと感じている
  • 中学受験を考えている
この章で、子供に学習塾が必要かどうか確認しましょう。

学校の授業理解が遅れている

学校の授業理解が遅れていると感じる場合は、学習塾に通わせることを検討すると良いでしょう。学校は一斉授業のため、個別の対応が難しい場合があるからです。
例えば、以下のような様子が見受けられる場合、入塾の検討がおすすめです。
  • 勉強がわからないと訴える
  • テストの点が良くない
  • 宿題をやりたがらない
  • 学習へのやる気が感じられないなど
学校の先生に相談するのも良いですが、学習塾に通って分からないところを補うのも手です。学年が上がるにつれて学習内容は難しくなるため、つまずいていると感じる場合は、早めに入塾を検討しましょう。

勉強が楽しくないと感じている

子供が「勉強を楽しくない」と感じている場合も、学習塾の利用がおすすめです。勉強が楽しくない原因として、学習内容へのつまずきが考えられるからです。他にも、学習の習慣がついてないことで、勉強を苦痛と感じている可能性が考えられます。
子供に合った雰囲気の学習塾に通うことで、勉強に前向きに取り組めます。また、学習計画の立て方や進捗管理も、先生に相談しながら行えます。
交友関係も広がり「勉強が楽しい」と感じるきっかけになるため、学習に前向きでない場合も、学習塾の検討がおすすめです。

中学受験を考えている

中学受験を考えている場合も、学習塾の検討がおすすめです。学校の授業は、中学受験を考えてカリキュラムが組まれていないからです。
志望校が決まっている場合は、合格率が高い塾をリサーチして通わせると良いでしょう。合格率が高い塾は、指導のノウハウも豊富なため、安心して通わせられます。

小学生で学習塾が必要がない3つのケース

中学受験を考えている場合や学習理解に遅れが生じている場合は、学習塾は有効です。しかし以下のような場合、学習塾に子供を通わせる必要が低いと言えます。
  • 中学受験を考えていない
  • 学校の授業についていけている
  • 親が子供の学習をサポートできる
子供が学習塾に通いたいと言っているものの、本当に必要か悩んでいる方は参考にしてください。

中学受験を考えていない

中学受験を考えていない場合は、学習塾に通う必要はあまりないと言えるでしょう。特に進学塾の場合、中学受験を目的とした授業が行われるからです。
しかし、中学受験を考えていなくても、中学校の学習を先取りする目的の通塾はおすすめです。中学校の学習についていけなくなり、勉強嫌いになってしまう前にフォローできるからです。
中学受験を考えていない場合は、子供の学習理解の状況を見て、入塾を検討しましょう。

学校の授業についていけている

中学受験を考えておらず、学校の授業に難なくついていけている場合、特に学習塾は必要ないと言えます。
進学塾でない場合、学校の予復習や子供のつまづきのサポートを中心に行います。学校の学習についていけていない場合は、勉強が嫌いになる前にフォローできるため学習塾は有効です。しかし、問題ない場合は特別に学習塾に通う必要はありません。

親が子供の学習をサポートできる

共働きが増えている現在、親が子供の学習をサポートできるかは、入塾を考える上で大切です。
文部科学省「子供の学校外での学習活動の実態調査報告」では、親が通塾させる理由として「子供が希望するから」に次いで「家庭では勉強を見てやれないから」が大きな割合を占めています。
家庭で子供の学習を見ると、つい喧嘩になったりうまく教えられなかったりする場合もあります。子供の学習のサポートが苦になっているときは、学習塾を検討すると良いでしょう。

【公立・私立別】小学生の学習塾の費用

実際に学習塾に通わせる上で、費用について気になる方は多いと思います。ここでは、公立小学校と私立小学校に分けて、年間の学習塾にかけている実際の費用について紹介します。
子供を学習塾に通わせるか、費用面を中心に悩んでいる場合は参考にしてください。

公立小学校の場合

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、公立小学校での年間の学習塾費用の割合は以下のとおりです。
費用 割合
0円 61.1%
~1万円未満 2.3%
~5万円未満 7.1%
~10万円未満 7.5%
~20万円未満 10.4%
~30万円未満 4.3%
~40万円未満 1.8%
40万円以上 5.6%
上記の結果から、小学生の約6割は学習塾に通っていないことが分かります。
しかし、0円に次いで20万円未満の割合が多いことから、学習塾に通わせる家庭と通わせない家庭にばらつきがあると読み取れます。中学受験や学年によって、学習塾にかける費用は変わるでしょう。

私立小学校の場合

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立小学校での年間の学習塾費用の割合は以下のとおりです。
費用 割合
0円 27.0%
~1万円未満 1.6%
~5万円未満 5.8%
~10万円未満 8.5%
~20万円未満 14.6%
~30万円未満 11.7%
~40万円未満 6.7%
40万円以上 24.2%
私立小学校は、公立小学校に比べて学習塾に通わせる家庭が多いことが分かります。公立小学校と比べて学習レベルが高いため、フォローとして通わせるケースが多いです。
私立小学校の学習進度に合わせるために、金額の高い個別指導塾に通わせる家庭が多いため、塾の費用も高くなっていると言えます。

小学生の学習塾の3つの種類

小学生の学習塾は、大きく分けて以下の種類があります。
  • 個別指導塾
  • 集団指導塾
  • 補習(補講)塾
塾に通う目的やお子様の性格に合った学習塾を選ぶことが大切です。

個別指導塾

個別指導塾は、講師一人に対して生徒1〜3人で指導を行う学習塾です。個別指導塾のメリットは、以下のとおりです。
  • マイペースに勉強できる
  • わからないときにすぐ解決できる
個別指導塾は講師の目が行き届きやすいため、子供に合わせたペースで学べるだけでなく、つまづきもすぐに解消できます。
しかし、友人の学習状況はわかりにくいため、切磋琢磨しながら勉強する環境ではありません。費用も集団指導塾と比較して高いため、集団が苦手な子供の場合に検討すると良いでしょう。

集団指導塾

集団塾は、1クラス15〜30人の集団に対して一斉授業を行う学習塾です。集団指導塾のメリットは、以下のとおりです。
  • 友人の気づきを共有できる
  • 競争意識が芽生える
  • マンツーマンが苦手でも通える
  • ハイレベルな塾が多い
集団指導塾は、一人で学習すると飽きてしまう子供や友人と切磋琢磨して学びたい子供に向いています。
しかし、全体のペースで進むため、マイペースに学びたい子供には向かないでしょう。また、わからない問題がわからないまま進んでしまう可能性もあるため、注意が必要です。

補習(補講)塾

補習(補講)塾とは、中学受験を目的とせず、学習についていけない子供のフォローや授業の予復習を中心に行う学習塾です
進学塾は、志望校に合わせて、受験対策の学習内容を学びます。受験を目的とするため、学校の授業の内容と異なることも多いです。しかし、補習(補講)塾は、学校の授業に合わせたサポートを行います。

小学生の学習塾を選ぶ4つのポイント

学習塾にはさまざまな種類があるため、どれが子供に合っているか悩む方も多いのではないでしょうか。学習塾を選ぶ際は、以下のポイントに沿って、お子様と照らし合わせながら検討することが大切です。
  • 通いやすい立地か
  • 子供の性格に合っているか
  • 目的が達成できそうか
  • 家計に無理のない費用か
学習塾はお金がかかるだけでなく、長い期間通うことが予想されるため、慎重に選ぶことが重要です。この章で、学習塾を選ぶポイントを確認しましょう。

通いやすい立地か

塾選びの際に「家から通いやすい立地か」は大切なポイントです。学習塾に通う子供が増える小学4・5年は、一人で通塾する機会が増えるからです。
学研教育総合研究所「小学生の日常生活・学習に関する調査」によると、保護者が塾選びで最も重視することは「家からの通いやすさ」でした。学習効果を得られるかだけでなく、子供が安全に通えるかということも大切です。

子供の性格に合っているか

学習塾の雰囲気が子供の性格に合っているかを見定めましょう。子供の性格に合っていない塾を選ぶと、長期間通い続けることは難しいからです。
例えば子供たちが騒いでいたり、ハイレベル過ぎてついていけなかったりする場合は、評判がよくても慎重に検討する必要があります。
また、個別学習塾か集団学習塾かも、学習形態が大きく異なるため慎重に検討したいポイントです。体験学習を通して教室の清潔感や先生の雰囲気をしっかりと確認した上で、入塾を検討すると良いでしょう。

目的が達成できそうか

学習塾に通う目的を子供と共通認識し、達成できそうな塾を選ぶと良いでしょう。学校の授業についていくことが目的なのに、中学受験を見据えたハイレベル学習塾に通うと、勉強が辛く感じてしまうかもしれません。学習塾に通う目的として、以下の例が考えられます。
  • 中学受験をする
  • 学校の学習についていく
  • 勉強を好きになる
  • 勉強の集安をつける
  • 中学校の学習準備をするなど
学習塾のレベルや指導方針が、目的と合っているか確認してから入塾すると良いでしょう。

家計に無理のない費用か

学習塾にかかる費用が家計に無理ない範囲かどうかも、大切なポイントです。高額な費用で通い続けられない場合は、学習塾の効果が得られないからです。学習の習慣をつけたり、中学受験を見据えて勉強したりする場合は、ある程度長期間学習塾へ通うことが考えられます。
学習塾の効果をしっかりと得るためにも、家計に無理のない範囲の費用か事前に確認しておきましょう。

まとめ

学習塾には、中学受験を考えている場合や学習理解が遅れている場合に通うことがおすすめです。また、学習塾を選ぶ際には、目的や子供の性格を考えて決めると良いでしょう。
学習塾に通う前に、体験授業を受けると、教室の雰囲気がよくわかります。聞いただけの説明や評判と、実際に体験して感じることは違う場合があるからです。できれば複数の学習塾の体験授業を受けて、比較してから決めると良いでしょう。
学習塾の費用は決して安くありません。先生の教え方や授業の雰囲気、質問のしやすさなどを実体験してから入塾を決めると良いでしょう。