妊娠を考えたら風疹の抗体検査を！風疹の抗体は生まれてくる赤ちゃんへの最初のプレゼント

2020年5月19日公開

「妊娠をしたら風疹に気を付けて」と、一度は聞いたことがありませんか？妊婦さんが風疹にかかると、お腹の赤ちゃんが障がいをもって生まれてくる「先天性風疹症候群」になってしまう可能性があるのです。この恐ろしい病気を防ぐ方法は、ママが妊娠中、風疹にかからないこと。それには妊娠前からの予防が大切です。今回は先天性風疹症候群についての解説と、予防法を体験談を交えてご紹介します。妊娠を考えている女性の方はぜひご一読くださいね。

妊娠前からの予防が大切な”風疹”ってどんな病気？

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風疹とは、風疹ウイルスによって引き起こされる病気です。

風疹の症状

風疹の症状としては、

・発熱
・発疹
・リンパ節の腫れ

などがあげられますが、感染したとしても30～50％の確率で無症状の場合もあります。
風疹と症状がよく似ている病気で麻疹(はしか)があることから、「三日ばしか」とも呼ばれることがありますが、麻疹と風疹は全く別の病気です。
子供より大人は重症化する可能性が高いですが、確立した治療法はなく対処療法での治療となります。

日本での風疹流行

日本では約5年周期で風疹の流行があります。記憶に新しい流行は2018～2019年。主にワクチンを受けていない成人男性の間で流行しました。これを踏まえて厚生労働省は対象の男性に風疹ワクチン接種をあっせんするために、風疹ワクチンの無料クーポンを配布しました。

妊婦が風疹にかかるとどうなるの？恐ろしい「先天性風疹症候群」とは

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「妊娠をしたら風疹に気を付けなければいけない」と、一度は聞いたことのある方が多いのではないのでしょうか？私も結婚をする前に母から聞いたことがありました。では、妊婦さんが風疹にかかってしまった場合、どうなってしまうのでしょうか。

恐ろしい「先天性風疹症候群」

妊娠21週までに妊婦さんが風疹にかかってしまうと、「先天性風疹症候群」として胎児に様々な影響を及ぼします。主な影響としては

・心疾患
・難聴
・白内障

が挙げられますが、その他にも膜症、肝脾腫、血小板の減少、糖尿病、発育や精神発達の遅れ、小眼球症などといった症状が出ることもあります。

いつまで「先天性風疹症候群」に注意すればいいの？

先述したように、先天風疹症候群は妊娠21週までに妊婦さんが風疹にかかってしまうと胎児に影響がある病気です。しかし、21週未満の胎児すべてに影響を及ぼすというのではなく、妊娠週数が浅ければ浅いほどリスクは高くなります。

・妊娠1ヶ月・・・50%以上
・妊娠2ヶ月・・・35%
・妊娠3ヶ月・・・18%
・妊娠4ヶ月・・・8%

上記の確率で胎児に影響があると言われています。21週以降は先天性風疹症候群の発症例がないため、21週に入るまでは注意が必要です。

妊婦が風疹にかからないためにできること

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では、妊婦さんが風疹にかからないためにできることとはなんでしょうか？残念ながら、妊娠をしてしまった後ではできることは「なるべく人混みを避けること」くらいしかありません。
しかし、妊娠をする前だったら風疹を防ぐことができます。

①風疹の抗体検査をする

多くの女性は幼少期に風疹ワクチンを接種しているため、抗体がついていることが多いです。しかし抗体が切れてしまっていることもあります。なのでまずは、自分自身に風疹の抗体があるかを調べることが大切です。
風疹の抗体検査は血液検査で行われ、内科等で受けることができます。しかし病院によっては検査を行っていない病院もあるので、事前に電話などで確認をしておくと安心です。
抗体検査は保険適用外の実費となりますが、自治体によっては妊娠を望む女性が風疹の抗体検査をする場合、補助を受けることもできるのでお住まいの自治体のHPを見てみてください。

➁風疹のワクチンを接種する

抗体検査で風疹の抗体の有無を調べた結果、抗体がなかったら風疹のワクチンを接種してください。こちらも抗体検査と同様に実費となりますが、自治体によっては補助がある地域もあります。抗体検査が行われた病院では接種できないこともあるので、あらかじめ調べておくとスムーズです。

③男性も抗体検査→ワクチン接種を

パパとなるパートナーの男性も、女性と同様の対応をするべきでしょう。女性が抗体検査等をする前に妊娠してしまった場合や抗体がつかなかった場合、風疹は感染力が強いのでパートナーを介して感染してしまうこともありえるからです。男性にはなかなか理解が得られないことがあるかもしれませんが、これから迎える赤ちゃんは二人の大切な赤ちゃんです。しっかりと説明をして理解してもらいましょう。

【要注意！】風疹ワクチンを接種した後は2ヶ月は避妊を！

風疹ワクチンは弱毒化されたウイルスを使った「生ワクチン」となるので、接種後は必ず2ヶ月の避妊が必要です。今までにワクチン接種後すぐに妊娠した場合の胎児の感染例はありませんが、可能性がゼロではないためそのように定められています。ただし、男性のみがワクチンを接種した場合は避妊の必要はありません。

【体験談】ワクチンを接種しても風疹の抗体がつかないことも

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私の場合は、結婚後すぐに風疹の抗体検査をしました。しかし抗体はほとんどなく、医師からも「子供を考えているなら早急にワクチン接種を」と言われたのですぐにワクチンの接種を行いました。
その約1年後に妊娠。妊婦検診の血液検査の結果で驚きました。風疹の抗体がほとんどついてないかったのです。事情を知らない医師からは「風疹の抗体がないけど、妊娠する前に抗体検査をしなかったの？！」と叱られる始末。1年ほど前にワクチンを接種したことを説明すると「稀に抗体がつきにくい体質の人もいる」とのこと。予防法としては21週までは人混みや子供がたくさん集まるようなところは避けること、と説明を受けました。
運よく妊娠中はまだ風疹の流行もなく、何事もなく無事出産することができたのですが、とにかく外出が怖くて常にマスクとアルコール除菌を持ち歩いていました。

私のように、抗体がつかない体質の方がいることもあるので、ワクチンを接種して抗体をつけることは他の妊婦さんを守ることにも繋がるのです。

風疹の抗体検査を受けて、安心して赤ちゃんを迎えよう！

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「先天性風疹症候群」は恐ろしい病気ですが、風疹の抗体をつけることで赤ちゃんを守ることができます。まだ見ぬ赤ちゃんへ、ママとパパからできる一番初めのプレゼントが風疹の抗体検査、そしてワクチン接種です。妊娠を考えている女性の方とそのパートナーの男性は必ず抗体検査を受けましょう。そして安心して、楽しいマタニティライフを送ってくださいね。

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