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内気な子は習い事で自信をつけよう!社交性の鍵は成功体験にあり

内気な子は習い事で自信をつけよう!社交性の鍵は成功体験にあり

2024年5月13日 公開

学校でのエピソードがいつも1人で遊んでいる場面ばかり、断りきれずにお友達とのトラブルに巻き込まれてしまった、などなど・・・親としては「うちの子、このままで大丈夫かな?」と不安に思いながらも、子供自身は目立った問題を起こさないために学校の先生や周りの大人たちに目をかけてもらえていない。
筆者が教育機関で勤務していた際に接した内気な子の親はこんな困り事を抱えていました。

なかなかわかってもらえない、そして親自身もうまく説明できない、内気な子を育てる不安。

今回は内気な子を育てる皆さんに向けて、内気な子が持つ可能性、可能性を伸ばす習い事について紹介していきます!

内向的な性格は克服しなくていい!経験を積むには習い事が最高の機会

内向的な性格は克服しなくていい!経験を積むには習い事が最高の機会
少し前までは内向的な性格は克服すべきものとされていました。
就職活動などでは今でも、コミュニケーション能力の高さや外向的な社交性は良い印象を持たれています。
しかしAIの飛躍的な進歩など、社会の変化のスピードが上がった現代では多様な生き方、多様な業種が存在し、個々人の柔軟さや創造性への注目が集まり始めています。
ここからは内向的な性格の強みと、内気な子に親が提供できる経験を解説します。

最近内向的な人に注目が集まる理由

著書で内向的な性格の人にスポットライトを当てたスーザンケインは、「内向的な人は世界にものすごい才能と能力をもたらしているのであり、内向性はもっと評価され奨励されてしかるべきだ」と有名なTedの講演で語っています。
(TedTalk スーザンケイン「内向的な人が秘めている力」より)
今ある価値観の中で自分の社会的ステータスを勝ち取ることよりも、深い考えやクリエイティブなひらめきが価値を持つようになった今、内省的な時間を好む内向的な人に注目が集まっています。
内向的な性格は克服するものではなく、人と関わる力をスキルとして身につけることでバランスを取ることが求められるようになりました。

内向的な子供は習い事で自信をつけ、様々な経験を積もう

注目が集まる内気な子ですが、自分の世界に没頭しがちで、多様な世界との接触が少なくなりがちなのも事実です。
そのため、自分の好きなこと・興味のあることをきっかけに自信をつけ揺るがない自分を持つことや、多様なコミュニケーション方法を学ぶ機会を持つことが大切です。
習い事はまさに内気な子が安心して社交的なスキルを身につける場と言えます。

内気な子におすすめな習い事

内気な子におすすめな習い事
好きなことに没頭しながら、1人では学ぶことが難しい多様な考え方やコミュニケーション方法を学べる習い事。
内気な子と習い事を選ぶ際には、子供の世界や楽しみ方を尊重しながら教室を選ぶことが好ましいでしょう。
習い事といっても様々なジャンルがあり迷ってしまいますよね。
ここからは内気な子が自分の好きなことを深めながら、社会的なスキルを身につけ、苦手なことを克服するチャンスがある習い事を紹介します。

恥ずかしがり屋、自信がない子におすすめの習い事

どんな習い事も興味関心を元に選べばスキルを探求できますが、個人競技や芸術系の習い事は自分の世界に入り込み自信をつけながらも、仲間を見つけることができる習い事です。
以下は、恥ずかしがり屋、自信がない子におすすめの習い事の例と経験談です。

水泳

スモールステップで進むため、自信をつけやすい。

体操

コーチが1人1人を褒めてくれる。
みんなの前で技を披露するため人前に出ることに慣れる。

ピアノ

ピアノを弾けることで褒められる機会が増える。
発表会で場慣れする。

武道系

子供から大人まで一緒に練習するため、人見知りしにくくなった。

英語・語学系

人と話す機会が増えてもじもじしなくなった。
初めのうちは恥ずかしがる様子がある子でも、スキルを発表する機会幅広い年齢層の人と交流する機会が増えることで徐々に自信につながったとの声が多く聞かれました。

集団の中での自己主張が苦手、人と協力する機会が少ない子におすすめの習い事

基本的に1人でいるのが好きな内気な子。
1人でいること自体は悪いことではありませんが、子供の頃に自分なりの集団の中での自分の心地よい立ち位置や、自分の力を発揮できる場面を知ることは重要です。
以下は、集団の中での自己主張が苦手、人と協力する機会が少ない子におすすめの習い事の例と経験談です。

自然体験・ボーイスカウト

自分でできることを見つける機会が増え、集団を怖がることが減った。

プログラミング

わからないことを大人や年上の人に聞くので、人に頼れるようになった。

サッカー・バスケットボールなどのチーム競技

コーチがお互いを認め合う空気を作ってくれ、作戦などを建設的に話し合えるようになった。

ブラスバンド

同じ楽器の小さいグループから協力する経験ができ、誰かと一緒に自己主張する方法を覚えた。
集団の中での立ち振る舞いや困った時の対処法を自分なりに見つけることができた、との声が多く聞かれました。

習い事で親ができるサポート

内気な子は、ただ習い事に通うだけではさらに自信をなくしてしまう事もあります。
習い事の前後で、親がしっかりとさりげなくサポートしてあげましょう。
サポートのポイントは以下の3つのようなものが挙げられます。

肯定的かつ子供の気持ちを代弁する声がけを心がける

集団の中での内気な子の振る舞いは、親からするともどかしく、自分を大切にしていないように見える場合もあります。
内気な子にとって、ありのままの自分を理解してくれる人の存在は自信につながります。
叱咤激励よりも、子供の気持ちに寄り添った肯定的な声がけを心がけましょう。

習い事に「お試し期間」や具体的な目標を設ける

自分の気持ちを表現するのが苦手な内気な子は、親に対しても習い事に関するネガティブな気持ちを伝えるのが難しい事もあります。
せっかく自信をつけさせようと始めた習い事が挫折のみに終わらないよう、「ここまでは頑張れた」と親も子供も納得できる約束をしましょう。

習い事教室の大人が受容的な教室を選ぶ

習い事は教室を運営する大人の雰囲気によって方針がそれぞれ異なります。
例えばダンスの大会でチームで優勝を目指す教室は、先生の指導方針やチームの方針を大会の審査基準に合わせて一貫する必要があり、内気な子が自信をつける場としてはふさわしくないかもしれません。
子供自身の希望も聞きながら、受容的な雰囲気の教室に親が導いてあげましょう。

なぜ親は「内気な子」に不安を抱くのか?

なぜ親は「内気な子」に不安を抱くのか?
内気な子は言い換えれば周りの人の意見を大切にでき、自分だけの世界を深められる、成熟した子です。
自分の意見を主張でき、人と関わることで世界を広げられる社交的な子と同様に素敵な個性を持っています。
親自身もそのことを知っているのに、なぜ「内気な子」を見ていると不安になるのでしょうか?
最後にその理由を知ることで、自分の子供が身につけたいスキルを明確にしてみましょう。

自己主張ができない引っ込み思案だから

子供の社交性は一般的に4、5才ごろから発達すると言われています。
小学生以降は相手と譲り合う・協力する・妥協することを覚えていきますが、まだまだ声や体の大きい子の意見が強い事も多いです。
内気な子は、自己主張が苦手または方法がわからないために、相手に合わせる様子が多くみられます。
嫌なことを伝えられない、やりたいことを主張できない、気持ちを相手に伝えられない、など集団の中での自己主張に難しさを覚えている場合があります。
自己主張が苦手なために、友達の悪い誘いを断れず乗ってしまう、自分を押し殺しすぎて学校が辛くなってしまう、といった様子がみられる際には、自己主張のタイミングや方法、大人への頼り方を習得する必要があるでしょう。

孤独に見えるから

内気な子は自分が好きなことを自分のペースで深めたい子も多く、集団の中で孤立しているように見える事もあります。
他の子達がお友達同士で楽しそうに遊んでいる中、自分の子供だけが1人でいるのを見ると、なんともいたたまれない気持ちになりますよね。
内気な子の中には、友達同士で遊んでいるように見えなくとも、内気な子達同士で、独特の方法で交流を持っている場合があります。
例えば筆者は、電車が好きな子同士がそれぞれipadで違う動画を見ながら、何を話すわけでもなく同じ空間で過ごすことで絆を深めているのを目撃したことがあります。
また、自分なりの考えを深めたり楽しい部分をじっくり味わったりするには1人の方が向いているために、孤立している場合もあります。
この場合には子供なりの楽しみ方を尊重しながら、人と関わる経験が持てるよう習い事を勧めるなど、親がサポートする必要があります。

まとめ

まとめ
内気な子供を持つ親が、社会的スキルや自信を身につけるのを支援したいと思うのはとても自然なことです。
自分の子供が人前で過度に緊張しないように、そして友達を作る過程で自信を持てるようになるには、子供の好きをベースにした習い事を初めてみることがおすすめです。
子供が持つ可能性を最大限に伸ばせるよう、成長の過程をゆったりと見守る広い心を持って子供をサポートしてゆきましょう!