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ヨーロッパの子育て事情 ドイツの小学校の入学式の模様をレポートします!日本との違いはある?

ヨーロッパの子育て事情 ドイツの小学校の入学式の模様をレポートします!日本との違いはある?

2017年9月14日 公開

ドイツでは小学校の入学式をどのようにお祝いするのでしょうか?日本との違いはあるのでしょうか?ドイツの入学式についてまとめてみました。

ドイツの入学式は夏休み後!新学年のスタートです

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日本で入学式といえば、桜の美しい4月ですよね。ヨーロッパでは、新学年の始まりは夏休み明けです。夏休みは、住んでいる地域やその年によって多少前後するので、新学年の始まりは、8月の終わり、もしくは9月のはじめということになります。
ドイツの天候は変わりやすいもの。夏休み終了後の入学式は、まだ真夏のように暑い日もあれば、コートが必要なほど肌寒い場合もあります。
入学式に桜、というように季節感が感じられないのは、少し残念ですが、夏休みを満喫して十分に休んだ子供たちが、新たな気持ちでスタートするにはいい季節かもしれませんね。

我が家では末っ子が小学校の入学式を先日終えたばかりです。
その時の模様をまとめてみたいと思います。
日本から遠く離れたヨーロッパの国、ドイツでは、どんな風に子供の入学式をお祝いするのでしょう?

6歳で入学?いやいや5歳や7歳のケースもアリなんです

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6歳になったら自然に小学校入学が決まる日本と異なり、ドイツでは、5歳で入学することも7歳で入学することも可能です。
そもそも、小学校でも留年や飛び級が存在するドイツでは、年齢よりも、子供一人一人の違いが重要視されます。
幼稚園の最終学年のときに、幼稚園にお医者さんと専門家がきて、子供に簡単なテストをします。このテストは運動能力や簡単な知能テストのようなものも含まれます。
そのときに、「翌年に就学可能」かどうかが試されるのです。
「就学可能」となると、いろんな小学校の見学に行くことになります。
もちろん、大多数の子供は自分の家から一番近い小学校を選んで申し込みますが、遠くの学校に申し込むことも可能です。小学校によって、すこし雰囲気が違ったりする場合もあるので、地元の小学校の見学会のリストは、幼稚園の年長さんのママにとってはとても大事なものなんです。
我が家の末っ子は、上の子供たちが通った、家から一番近い学校を選びました。
ドイツの子供たちは自転車やスケーターで通うことも可能なので、通学風景は様々で、見ていても可愛らしいです。

ドイツにもランドセルはある?ドイツのランドセル事情

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入学準備と聞いて、一番に思い浮かべるものはなんでしょう?
きっと、ランドセルではないでしょうか?教科書やノートや筆記用具を入れて、毎日背負うランドセル。
日本と同じようにドイツにもランドセルがあるんですよ!
といっても、皮製ではないし、色も一色ではありません。見た目はごっついリュックサックのようです。
最初見たときは、その色使いと派手さにびっくりしましたが、不思議と目が慣れてくるもので、今では、すっかりかわいいと思えるようになりました。
価格は、日本のランドセルと比べるとぐっとお安いかもしれませんが、ドイツの他の物価などと比べると、かなり高価な印象です。日本と同じように、おじいちゃんおばあちゃんが買ってくれる場合も多いようです。
素材は、革ではないので、かなり軽いです。我が家の末っ子のランドセルはわずか900グラムです。
まだまだ身体も小さいので、できるだけ軽いものを選びました。
お揃いの筆記用具セットや、体育用品を入れるバッグがついてくる場合が多いようです。
相場のお値段は250ユーロちょっとのようです。日本円でいうと3万円を超えるくらいです。

筆記用具入れも合理的なドイツらしい

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小学校になったらお勉強が本格的に始まりますね。筆記用具が必要になってきます。
ランドセルを買うと、お揃いの柄でついてくることが多い、ドイツの筆記用具入れの中はこんな風になっています。色鉛筆や鉛筆、消しゴムや定規、そして上級生になったら必須の万年筆と替えインクが、中であたってごちゃごちゃになってしまわないように、こんな風にゴムでしっかり固定されているんです。鉛筆がすぐに折れてしまうこともないですし、見た目が綺麗ですよね。ごっつい筆記用具入れですが、合理的だなと思います。
ちなみに、日本と同じように、小学校では、すべての持ち物に名前を書くことが奨励されています。親にとっては細かい作業ですが、これも入学準備のひとつです。
名前シールなどを利用して、綺麗に簡単にできるといいですね。

入学式の必需品 中になにが入ってる?!

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ドイツに越してくるまで全然知らなかったのが、これです。
円すいの大きなものを子供たちが入学式に持ってくるのです。
それが、「シュールテューテ」と呼ばれるもので、入学式の必需品です。
幼稚園の卒園間近に、学校で保護者がシュールテューテを手作りするケースも多いようです。
私の娘のシュールテューテも、幼稚園のときに娘と一緒に手作りしました。厚手の紙でできています。娘の友達は、ママが自分で布製のカバーを作って、おしゃれなシュールテューテを作っていました!
気になる中身ですが、本当にささやかなプレゼントがいっぱい入っています。
クレヨンや、小さな本や、お菓子や小さなおもちゃなどです。
近所の人やお友達からもお祝いをもらうので、それらをテューテに入れて、子供たちは入学式の後、テューテを開けて中身を見るのが大きな楽しみになっているんです。
義理の実家で昔の写真を見ていたら、子供達のひいおばあちゃんが小学校に入学した時の写真が出てきました。やっぱりランドセルをからって、シュールテューテを持っていましたよ。
長い歴史があるんですね。
このシュールテューテは日本でも広まったらいいのになぁと思いました。
ささやかなプレゼントを沢山もらうのは、この年代の子供にとって、とても嬉しいことだし、入学式の気分が高まっていいものだなと思います。
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手作りしたシュールテューテです。紙製なのであまり重たいものは入れられませんが、小さなプレゼントでいっぱいになりました。

ドイツの入学式は盛大にお祝いする?パーティー好きなドイツ人らしい?

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日本の入学式と違うかもしれない、と思ったのは、子供一人に対する大人の数です。パパとママはもちろん、両方のおじいちゃんおばあちゃん、おじさんやおばさんなども入学式に来ることが一般的なようです。
娘の通う小学校は地元の公立の小学校ですが、隣接するカトリック教会に集合して、まず「入学を祝う礼拝」がありました。そのあと、小学校に移動して、体育館で、上級生たちによる歓迎の出し物を見て、子供たちは新教室へ先生と移動。保護者はその間、コーヒーを飲んで、歓談の時間、という感じになっていました。
全て終わったのは11時半。
家に帰って、シュールテューテの中身を開けたら、みんなでランチでお祝いです。
私たちは人数も多かったので、近くのレストランでお祝いしました。
レストランによっては、「入学お祝いサービス」という特別メニューが設けられてるところもあるそうです。
意外に思われるかもしれませんが、ドイツ人はおしゃべりや集まりが大好きです。
誕生会が多いことからも分かりますが、機会があれば、集まってパーティーしているんです。
入学式のあとのレストランでも、いたるところで、子供を囲んでお祝いのランチの風景がみられました。

ドイツの小学校は6年じゃない?クラスも担任も変わらない

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ドイツの学校システムは日本と比べて、とても複雑で、また地域によっても多少の差があったりするのですが、小学校に関して言えば、日本と大きな違いは、「4年間しかない」ことです!
小学校は4年間で、その間、クラス担任も変わらないし、クラス替えもありません。
授業時間も短いので、お昼ご飯の前には子供たちは1日の授業を終えて、帰宅、もしくは放課後クラブでお預かりのプログラムに参加することになります。

まとめ

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日本もドイツも、親が子供の成長を喜び、小学生という大きな階段を上がる子供たちを応援したいという気持ちは一緒ですね。
幼稚園を卒園して、小学校に進むことに、子供は内心すこし不安な気持ちを持っていることでしょう。その不安な気持ちを少しでも和らげて、小学校のスタートを楽しくお祝いしてあげたいですよね。
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