知ってる?「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」ー思いやりのある子を育てる親子の会話ー
2018年10月29日 公開
「ふわふわ言葉」「ちくちく言葉」というのを聞いたことはあるでしょうか。小学校の道徳の授業などに取り入れられることが多くなり、知っている人も増えてきたと思います。 未就学児のお子さんを持つママも、ときどき子どもの言葉遣いにハッとさせられることはありませんか? 小学校では主にお友だちへの言葉遣いとして、この言葉を教えられているようですが、今回はおうちでの親子の会話にスポットを当て、この2つの言葉をご紹介します。 他人を気遣える、思いやるのある子を育てるために、まずは親子の会話のなかで使われる言葉遣いから見直してみましょう。
「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」って何?
まずは「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」、それぞれどんなものかをチェックしてみましょう。
♡「ふわふわ言葉」は言われて嬉しい言葉
via pixabay.com
ふわふわ言葉」は言われると、気持ちがふわふわと浮いてしまうような、嬉しいことばのことです。みなさんは、どんな言葉を言われると嬉しいでしょうか。
「すごいね!」
「かっこいいね!」
「いつもよく頑張っているね」
「どうもありがとう!」
など誉め言葉や感謝の言葉って嬉しいですよね。他にも、
「頑張ってね!」
「応援しているよ!」
「その気持ちわかるよ」
など、何かに一生懸命になっている時、辛かった時など、励ましてくれる言葉も嬉しいですよね。このように、相手のことを思い発する言葉は「ふわふわ言葉」なんです。相手が言葉がけすることで、気が楽になったり、勇気が湧いたり、喜んでくれる言葉たちのことです。
「すごいね!」
「かっこいいね!」
「いつもよく頑張っているね」
「どうもありがとう!」
など誉め言葉や感謝の言葉って嬉しいですよね。他にも、
「頑張ってね!」
「応援しているよ!」
「その気持ちわかるよ」
など、何かに一生懸命になっている時、辛かった時など、励ましてくれる言葉も嬉しいですよね。このように、相手のことを思い発する言葉は「ふわふわ言葉」なんです。相手が言葉がけすることで、気が楽になったり、勇気が湧いたり、喜んでくれる言葉たちのことです。
❤「ちくちく言葉」は言われて傷つく言葉
via pixabay.com
反対に「ちくちく言葉」とは、言われて嬉しくない、心が傷ついてしまう言葉のことを言います。
「バカ!」
「あっちいけ!」
こんな乱暴な言葉はもちろん、言われて傷つきますよね。他にも、
「ダメだって言ってるでしょ」
「だから言ったでしょ」
「なんでできないの?(分からないの?)」
「もうぐずぐず遅いんだから!」
など、ついつい自分の気持ちを優先して発してしまう言葉も、相手を傷つけることがあります。
「バカ!」
「あっちいけ!」
こんな乱暴な言葉はもちろん、言われて傷つきますよね。他にも、
「ダメだって言ってるでしょ」
「だから言ったでしょ」
「なんでできないの?(分からないの?)」
「もうぐずぐず遅いんだから!」
など、ついつい自分の気持ちを優先して発してしまう言葉も、相手を傷つけることがあります。
✔自分の言葉遣いをチェックしてみよう
では、普段のお子さんへの言葉遣いを思い出してみましょう。「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」、どっちが多いですか?
「ありがとう」
「頑張ってね」
などの「ふわふわ言葉」はよく使うママも多いと思いますが、
「早くしなさい!」
「次やったら怒るよ!」
「もうママさっきから何回も言ってるよ!」
なんて言葉、ついつい言っちゃうときありますよね。子どもたちにとってはいい気分はしていないでしょう。
「ありがとう」
「頑張ってね」
などの「ふわふわ言葉」はよく使うママも多いと思いますが、
「早くしなさい!」
「次やったら怒るよ!」
「もうママさっきから何回も言ってるよ!」
なんて言葉、ついつい言っちゃうときありますよね。子どもたちにとってはいい気分はしていないでしょう。
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「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」。この学習の狙いとは?
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「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」の学習が、今小学校の道徳の授業でされているとお話ししましたが、この学習の狙いはどんなところにあるのでしょうか。
活動のねらい
・あたたかい言葉を進んで使おうとする
・自分たちが使っている言葉に関心をもち言葉が引き起こしている感情に気付く
このように、自分が何気なしに使っている言葉が相手にどんな影響を与えるのかを意識することで、相手を思いやる気持ちや、言葉の大切さを伝えようというのが学習の狙いです。特に今の時代はSNSなどでの言葉のトラブルによる事件も増えていますね。
親としても子どもには、そういう言葉がきっかけとなったトラブルには巻き込まれてほしくありません。そのためには小さい頃からの言葉に対する意識を親子で高めあうことが必要なのです。
親としても子どもには、そういう言葉がきっかけとなったトラブルには巻き込まれてほしくありません。そのためには小さい頃からの言葉に対する意識を親子で高めあうことが必要なのです。
思いやりのある子ってどんな子だと思いますか?
via pixabay.com
では、思いやりのある子ってどんな子のことだと思いますか?
1.相手の気持ちを考えることができる子
via pixabay.com
ひとつめは「相手の気持ちを考えることができる子」です。
「こんなこと言われたら相手はどう思うかな?」と、言う前に少し考えられるでしょうか。しかし言葉というものはついつい口から出ちゃうこともありますよね。
そんな時は「さっきはあんなこと言っちゃって悪かったな。謝らなきゃ。」などと後で反省し、素直に謝ることができる子も、「思いやりのある子」です。
「こんなこと言われたら相手はどう思うかな?」と、言う前に少し考えられるでしょうか。しかし言葉というものはついつい口から出ちゃうこともありますよね。
そんな時は「さっきはあんなこと言っちゃって悪かったな。謝らなきゃ。」などと後で反省し、素直に謝ることができる子も、「思いやりのある子」です。
2.相手の話をよく聞ける子
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ふたつめは「相手の話が聞ける子」。
自分のことばっかり話して、相手の話は聞かない、興味を向けないというのでは、思いやりがあるとは言えないでしょう。
相手の話を聞きながら、どんな言葉をかけてあげたらいいだろう、元気を出してもらいたいな、喜んで欲しいなと思える子、素敵ですよね。
自分のことばっかり話して、相手の話は聞かない、興味を向けないというのでは、思いやりがあるとは言えないでしょう。
相手の話を聞きながら、どんな言葉をかけてあげたらいいだろう、元気を出してもらいたいな、喜んで欲しいなと思える子、素敵ですよね。
3.自分の気持ちを表現できる子
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3つ目は「自分の気持ちを表現できる子」です。
なかなか難しいことですが、相手の気持ちを思いやるばかりに自分の気持ちを押し殺したり、恥ずかしがってうまく言えなかったりすると、後々「なんで言わなかったんだ!」と、トラブルになることもあります。
本当に相手のことを思っているなら、思いやりを持って自分の気持ちも素直に表現することも、時には必要なんです。
なかなか難しいことですが、相手の気持ちを思いやるばかりに自分の気持ちを押し殺したり、恥ずかしがってうまく言えなかったりすると、後々「なんで言わなかったんだ!」と、トラブルになることもあります。
本当に相手のことを思っているなら、思いやりを持って自分の気持ちも素直に表現することも、時には必要なんです。
「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変えてみよう
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育児の中でついつい使ってしまいがちの「ちくちく言葉」がある方は、その言葉を使う前に一息置いてみましょう。その中でも育児中のママがよく使ってしまう「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変えるヒントをご紹介します。
1.「早くしなさい!」→「何時からする?」
育児中のママなら、1度は言ったことあるんじゃないかと思うくらいの言葉、「早くしなさい!」。
早く!と急かされると、子どもも頭がパニックになっちゃうことがあるので、そんな時はゆっくりとした声で、「何時からする?」「これ(その時している遊び)が終わったらする?」と子どもに考えさせてみましょう。
声の雰囲気が柔らかいと、こんな言葉も「ふわふわ言葉」になりますよ!
早く!と急かされると、子どもも頭がパニックになっちゃうことがあるので、そんな時はゆっくりとした声で、「何時からする?」「これ(その時している遊び)が終わったらする?」と子どもに考えさせてみましょう。
声の雰囲気が柔らかいと、こんな言葉も「ふわふわ言葉」になりますよ!
2.「だからダメって言ったでしょ!」→「次はどうすればいいだろう?」
事前に危ないからダメと言っておいたのにやっちゃって、「だから言ったのに・・・」って思うこと、育児中のあるあるではないでしょうか。
でもダメって言われても好奇心旺盛な子どもはやってみたくなるもの。それで失敗した時には、思っている以上に子どもは傷ついているかもしれません。そこへ「だからダメって言ったでしょ!」と言われたら、更に凹んでしまいますよね。
そんな時は「次はどうすればいいだろう?一緒に考えよう」と前向きな気持ちにさせてあげましょう。一緒に対策を考えてあげて、次は頑張ろうという気持ちに子どもがなったら、応援してあげてください。
でもダメって言われても好奇心旺盛な子どもはやってみたくなるもの。それで失敗した時には、思っている以上に子どもは傷ついているかもしれません。そこへ「だからダメって言ったでしょ!」と言われたら、更に凹んでしまいますよね。
そんな時は「次はどうすればいいだろう?一緒に考えよう」と前向きな気持ちにさせてあげましょう。一緒に対策を考えてあげて、次は頑張ろうという気持ちに子どもがなったら、応援してあげてください。
3.「みんなもうできてるよ!」→「できるって信じてる!」
本当は避けたいところですが、他の子と比べてしまって、「他の子はできているのに、うちの子はどうしてまだできないのかしら?」と不安から、こんな言葉を口に出してしまうことありませんか?
そう言われると「みんなはできているのに、僕だけ(私だけ)できない・・・」なんて落ち込んでしまうかもしれません。
そんなときは比べる対象を友だちや同じくらいの子にせず、自分にしてみましょう。
「実はママも苦手だったんだよね」
「〇〇ちゃんはママの子だからできるって信じてる!」
など、できないことに共感してあげたり、子どもを信じているという気持ちを伝えたりしてみませんか。
そう言われると「みんなはできているのに、僕だけ(私だけ)できない・・・」なんて落ち込んでしまうかもしれません。
そんなときは比べる対象を友だちや同じくらいの子にせず、自分にしてみましょう。
「実はママも苦手だったんだよね」
「〇〇ちゃんはママの子だからできるって信じてる!」
など、できないことに共感してあげたり、子どもを信じているという気持ちを伝えたりしてみませんか。
4.「いつまで泣いてるの!」→「あと10数えたらニコニコできる人!」
ぐずぐず泣き続けている子ども・・・イライラしちゃいますよね。
でも「いつまで泣いてるの!」と怒ってしまっては、火に油を注ぐようなものです。
そんな時はカウントダウンしてあげて、笑顔になれるよう協力してあげましょう。10数えて少しでも泣き止むことができたら、いっぱい褒めてあげてください。
でも「いつまで泣いてるの!」と怒ってしまっては、火に油を注ぐようなものです。
そんな時はカウントダウンしてあげて、笑顔になれるよう協力してあげましょう。10数えて少しでも泣き止むことができたら、いっぱい褒めてあげてください。
5.「どうせ・・・」→「頑張ることが偉いよ!」
大人もそうであるように、子どもにも得意不得意がありますよね。
でも、不得意なことでも早々と諦めてしまうのはもったいないんです。何にでも挑戦することは子ども時代にとって大切なこと。
「どうせ運動は苦手だから・・・」
「どうせできないから頑張らなくてもいいよ」
なんて言葉はNGです。
「ちょっとだけ頑張ってみよう!」
「頑張ることがすごいことなんだよ!」
と少しでもやる気がでるような言葉がけが◎です。
でも、不得意なことでも早々と諦めてしまうのはもったいないんです。何にでも挑戦することは子ども時代にとって大切なこと。
「どうせ運動は苦手だから・・・」
「どうせできないから頑張らなくてもいいよ」
なんて言葉はNGです。
「ちょっとだけ頑張ってみよう!」
「頑張ることがすごいことなんだよ!」
と少しでもやる気がでるような言葉がけが◎です。
言葉遣いはまずは家庭から
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子どもが言葉を覚える過程で、親の言葉遣いは大変重要な存在です。まず子どもは親から言葉を学びます。親が使っている言葉を子どもも使うようになります。
もちろん、園に行くようになると友だちや先生から家庭では教えてない言葉も覚えてくることはありますが、それを修正できるのも家庭です。だからこそ、家庭での言葉についての話し合いが大切なのです。
もちろん、園に行くようになると友だちや先生から家庭では教えてない言葉も覚えてくることはありますが、それを修正できるのも家庭です。だからこそ、家庭での言葉についての話し合いが大切なのです。
1.どんな言葉が「ちくちく言葉」なのかリストアップしてみよう
まずはお子さんとどんな言葉に傷つくのか、言われて悲しい言葉をリストアップしてみましょう。ママにこんなこと言われると悲しかった、などと貴重な意見を聞けるチャンスです。お子さんへも、「ママはこんなこと言われると悲しいな」と伝えるチャンスでもありますね。
2.「ふわふわ言葉」もリストアップしよう
次に言われて嬉しい言葉もリストアップしましょう。「こんな言葉を言われるとやる気が出る!」「嬉しくてまた頑張ろう!」って思う言葉はどんな言葉でしょうか。やみくもにただ褒めるだけではなく、気持ちが前向きになれる言葉、やる気がUPする言葉を親子で探してみましょう。
3.ときどき言葉遣いについて話し合う機会を
リストアップしたらおしまいではありません。リストアップされた「ちくちく言葉」はできるだけ使わないように意識したり、「ふわふわ言葉」を使うように意識したりしてみましょう。
ついつい「ちくちく言葉」が口から出てしまった時は、「さっきの言葉、「ちくちく言葉」だったね、ごめんね。」と謝るのもいいでしょう。子どもは成長によって、言われて嬉しい「ふわふわ言葉」も変わることがあるので、定期的にリストアップし直すのもいいかもしれません。
ついつい「ちくちく言葉」が口から出てしまった時は、「さっきの言葉、「ちくちく言葉」だったね、ごめんね。」と謝るのもいいでしょう。子どもは成長によって、言われて嬉しい「ふわふわ言葉」も変わることがあるので、定期的にリストアップし直すのもいいかもしれません。
まとめ
via pixabay.com
なかなか普段慌ただしく生活をしていく中で、「ふわふわ言葉」だけを使っていくのは難しいかもしれませんが、気にかけて生活することで、少しだけ変化が見えるかもしれません。
親の言葉というのは、子どもの成長過程に大きく影響します。何気ない言葉でも、子どもをひどく傷つけてしまうことがあるかもしれません。使ってしまったことを後悔したり、責めるのではなく、これからどういう言葉を子どもにかけてあげたいか、考えてみませんか。
親の言葉というのは、子どもの成長過程に大きく影響します。何気ない言葉でも、子どもをひどく傷つけてしまうことがあるかもしれません。使ってしまったことを後悔したり、責めるのではなく、これからどういう言葉を子どもにかけてあげたいか、考えてみませんか。
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