ikumama

Top
最近多い「二世帯住宅」とは?最近の「二世帯住宅事情」を調査せよ

最近多い「二世帯住宅」とは?最近の「二世帯住宅事情」を調査せよ

2016年12月31日 公開

近年増え続けている二世帯住宅を知っていますか?いざ二世帯住宅にしようと思ってもメリットやデメリットがあって不安な人も多いと思います。今回は二世帯住宅のメリットやデメリット、様々な種類についてご紹介したいと思います。

二世帯住宅って「同居」ってこと?

Free vector graphic: House, Residence, Blue - Free Image on Pixabay - 1429409 (14659)

二世帯住宅が続々と増えてきていますが、二世帯住宅と同居はどのように違うのでしょうか。

「同居」とは同一の家屋内に居住して生活している事という定義があります。廊下などで繋がっていて、外に出なくても行き来が出来る状態が同居と呼ばれるものです。
「二世帯住宅」には種類があり「完全同居型」「部分共有型」「完全分離型」の三種類があります。
完全同居型の場合では、プライバシー面を完全に分けてしまいます。家の共有スペースである居間や台所やトイレ、浴室などの設備に関しては共有するというものです。
部分共用型
二世帯の住まい方の希望や状況に応じて、設備の一部を共有するタイプです。さまざまな間取りのプランが選択できます。

「玄関」のみ共有型:玄関を除くすべての部位が別々
「玄関・浴室」のみ共有型:キッチン・居間・トイレは別々
「玄関・浴室・居間」のみ共有型:キッチン・トイレは別々
部分共有型の場合はこのような特徴があります。二世帯住宅といってもかなり幅広くなるのです。
「完全分離型」は上下、左右に個別に住宅としての機能を持たせたものになります。
場合によっては庭や廊下で左右、上下の家を繋げて行き来しやすくしているタイプの二世帯住宅も存在します。
二世帯がそれぞれ独立した住宅として暮らせるので過ごしやすくなります。
上下の場合は上の階にも玄関を設置します。左右の場合も玄関は別です。
敷地内に2つの家を建ててすごす完全分離型もありますが、庭や通路などで繋がっているという事になります。

二世帯住宅と一言にいってもこれだけの種類があるのです。
様々な種類のある同居というイメージの方が分かりやすいかもしれませんね。

「二世帯」だけじゃない!今は「三世帯住宅」も多い

Free photo: Woburn, Building, House, Historic - Free Image on Pixabay - 835913 (14660)

どんどんと増えている二世帯住宅は親の世帯と子供の世帯の2家族が一緒に住むために用意された住宅の事です。一般的な二世帯住宅はこのような構成なのですが、それ以外にも世帯が増えて三世帯住宅の人もちらほら出てきているようです。
「三世帯住宅」は親世帯・子供世帯という二世帯住宅の場合に加えて祖父母世帯が加わる住宅の事です。

核家族化が進んできている現代では、特殊な住み方に感じるかもしれません。
しかし、昔の農家では当たり前のように三世帯住宅が存在していました。現代よりも大家族の所も少なくなかったのです。

核家族化が進んでしまっている現代でもう一度このような二世帯住宅や三世帯住宅が注目されている理由には様々なメリットがあるからとされています。もちろんデメリットもあるのですが、それについては後述します。

「二世帯住宅者」のリアルな声

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14724)

実際に二世帯住宅に住んでいる人の声を見てみましょう。
お互いがどこまで干渉するかによって住宅の性質も変わってくるようです。
主人が長男なので結婚と同時に同居して早17年。義父母が仕事をしており、考え方も若く嫁姑問題もなく仲良く暮らしています。子供が小さい頃はよく預けて主人と二人でデートに行ったものです。お互いの生活に干渉しないのが良かったのかもね!
お互いの生活に干渉しないという部分は円満に過ごす秘訣なのかもしれませんね。
生活時間帯も食べ物の好みも違うと分かっていたので、お互いに無理をしないで長続きさせようと話し合いました。
インターフォン・ポストを始めとして、玄関やガスや水道のメーターまでも別にしています。
この住宅では、扉一枚で行き来出来るように改装されているのでお子様も遊びに向かう事が出来るようになっているそうです。
我が家を2世帯住宅にしたのは20年以上前になす。親が亡くなって現在は1世帯ですが、台所、トイレ、洗面所が2か所にあるので、どちらかが故障してもあわてることもなく、古家を使う上では二世帯住宅にしておいて良かったと思うことがしばしばです。
古い家を使う場合にはこのような二世帯住宅が必要不可欠になってくるかもしれませんね。
二世帯にしておいてよかったという声もありますが、どうしてもお互いの折り合いがつかずに喧嘩になってしまったというケースもありました。どこまで良くて、どこまで悪いのか明確な線引きをしておくのも良いかもしれませんね。

二世帯住宅の「メリット」とは!?

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14751)

二世帯住宅のメリットは何があるのでしょうか。
二世帯住宅には経済的なメリットがあります。まず、最初に住宅を建てようとおもう時の費用が抑えられるという点があります。二世帯住宅を建てる際に、少ない資金で新しい家を建てられるというのが一番大きなポイントになってきます。
親世帯が所有している敷地に家を建てる事が出来れば、敷地代金が浮くので建物に費用をあてる事が出来ます。丈夫で安心できる、自分の好きな間取りで出来るのは嬉しいですね。
二世帯で一緒に暮らすとエコにもつながるということです。特別な設備の導入や我慢をしなくても、2つの世帯が1つの建物に暮らし、生活の場が重なることで経済的に大きなメリットが生まれます。
エネルギー消費量が少なくなるのでそれだけ貯金などに回す事が出来ますね。
フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14752)

金銭的なメリット以外にも子供の面倒をすぐに見てもらえる状況が出来上がります。どうしても手が離せない時や、一時的に預けたいといった時に二世帯住宅ならば面倒を見てもらえる時があるのでとても助かる場合が多いのです。
また、出来ない時の家事をお願いする事が出来ます。お互いの家事や子育ての分担によって過ごしやすい環境と安心を得る事が出来るのが二世帯住宅の大きなメリットにもなっているのです。

二世帯住宅の「デメリット」とは?

Free photo: Multi-Family Home, Villa, Rendering - Free Image on Pixabay - 1026484 (14753)

例え完全に別々にしてもどうしても問題になってしまう二世帯住宅のデメリットとしてプライバシーの確保という点が考えられます。プライバシーを重視する場合には完全に分離できる完全分離型にするなどの配慮が必要となります。
また、生活習慣の違いも大きな壁となるケースがあります。親世代と子世代では生活習慣やリズムなどが違います。一つの家に住むようになるので価値観のズレだけではなく、生活習慣の違いで衝突してしまう事もあります。お互いに配慮をしたルールが必要となります。
Free photo: Multi-Family Home, Villa, Rendering - Free Image on Pixabay - 1026482 (14754)

二世帯住宅は兄弟が集まる家になる

例えば旦那さんの親と二世帯住宅にした場合、旦那さんに兄弟がいれば、建てた二世帯住宅がその兄弟の実家という事になります。

そのため、お盆やお正月には兄弟が集まります。(時には親戚も)
ほっこりとした家族であれば問題になりにくいですが、家族の集まりがストレスになってしまう場合があります。必ず確認しておきたいポイントになりますね。
20年ほどすると介護の必要性が出てきます。あらかじめ考えておく必要があるものでもあります。介護が必要にならないケースもあるので詳細までは決めておく必要性はありませんが、ある程度の方針を決めておくことでトラブルを防ぐ事が出来ます。
このように二世帯住宅だからこそのデメリットに悩まされる事もあります。リスクリターンはしっかりと最初から考慮にいれておき、どのようにどうするのかを考えておきましょう。

二世帯住宅の注意点

Free photo: Office, Coffee, Starbucks, Cup - Free Image on Pixabay - 1828123 (14755)

メリットとデメリットが分かったら注意点も覚えておきましょう。
日常生活がすぐそこにあるため、かならず家族での話し合いの場所を設けるようにします。共働きの家も増えているため、子育てのサポートを望む場合も少なくはありません。そんな時に話し合いできちんと決めておけば安心して頼む事が出来ます。また、各世帯のライフステージに合わせた話し合いも必要です。子育て、介護の両面から話をしましょう。
また、この話し合いで大切なのは意見の対立が起きた時です。白か黒かすぐに判断しないでゆっくりと具体的に話し合って決めるようにします。ゆとりのあるタイムスケジュールで二世帯住宅の用意をしましょう。
親世帯が、今まで住んでいた実家から新しい土地に建てた二世帯住宅に引っ越すことが決まった場合、もともと住んでいた家は「空き家」になってしまいます。しかし、住まなくなったからといって、実家の売却はすぐ決断できるものではないですよね。
空き家になってしまう家の対処はしっかりと考えておかなければいけません。
空き家の対処として売却するという方法も考えます。メリットとしては早めに売却しておけまばいざとなったときに必要な相続税納税資金にする事が出来ます。デメリットとして時間がかかるというのが怖い所です。
次に、賃貸物件として貸すという方法もあります。毎月定期的な家賃での収入が得られるメリットがありますが、賃貸にしてしまうと自分の思った時に売却が難しくなります。また、初期投資としてリフォーム代金がかかる場合もあります。
他にも、解体してしまう方法もあります。何もない土地にしてしまい、賃貸の経営や駐車場などに使うというものです。土地を活用すれば様々な税金が少なく出来るメリットがありますが、デメリットとして長期にわたって契約を解除できないという点があります。

それぞれのメリットやデメリットなどの注意点も覚えて話を進めるようにしましょう。

子供に与える「二世帯住宅」の影響

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14756)

二世帯住宅は子供に与える影響も少なくはありません。メリットとして子供へ大きな影響を与えてくれるのが祖父母との交流です。
例えば「遊ぶ」という点に関しては、共働きの人も増えてきている昨今では中々子供と遊ぶ事ができませんよね。そんな時に祖父母がいれば、昔の遊び道具を一緒に作ったり、買い物にいったりと発達において非常に良い状況が出来上がります。大人との触れ合う時間は子供にとって大切な学びの場所です。
ご近所付き合いを大切にする祖父母が傍にいてくれたらどうでしょう?一緒にいる子どもは挨拶が上手な子に育ち、自然と社会性を身につけることができます。

また、挨拶が上手になるとたくさんの人に挨拶を褒められるようになります。子どもは褒められるのが一番の栄養剤です。上手な挨拶ができる、褒められる、この単純な行為こそ子どもの成長にとって非常に重要なことなのです。
子供の成長に大きく関わる部分なので積極的に行ってもらえると嬉しいですね。
祖父母と食事をするという点も子供に良い影響を与えてくれます。食事のありがたみを教えてもらえるだけではなく、箸の持ち方やお椀の持ち方などの基本や食事マナーについて教えてくれる良い学びの場所になります。
箸を上手に使えるのは日本人の誇りとされています。しかし、今では箸の使いこなせない子供が増えているそうです。このような点を考えても祖父母とのふれあいは子供へのメリットとなります。
子世帯の親は仕事に家事にと忙しい毎日を送っています。

子どもが熱をだしてお迎えが必要になった
帰宅が遅くなったとき食事の準備をどうしよう
など、常に子どものことを心配しています。
このような点においても子供に良い影響を与えます。大人の精神的余裕は子供にも伝わります。覚えておきましょう。

最近は家庭に合わせた「二世帯住宅」が主流

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14757)

最近の二世帯住宅は家庭に合わせて様々な形態があります。
最初にお伝えしたとおり同居型や部分共有型や完全分離型という3種類以外にも工夫が施された家が多くあります。
二世帯住宅には上記のような種類がありますが、登記についても種類があります。

「単独登記」は二世帯住宅の所有権を1人の名義で登記する方法です。両世帯が出資して単独登記をする場合には贈与税が発生するので覚えておきましょう。

「共有登記」は二世帯住宅の所有権を複数の名義で登記する方法です。持分を出資額に応じて登記いて住宅ローン控除が適用されるものです。

「区分登記」は二世帯住宅を2戸にわけて所有権を登記するものです。完全分離型の場合はこの登記になります。細かい条件があるので注意が必要です。

登記の方法も色々とあります。家庭に合わせて、ライフスタイルにあわせて二世帯住宅の形態は変わっていく事になるのです。もし、二世帯住宅を考えておられるなら家庭に合わせた二世帯住宅を考えてみましょう。

「家族全員が納得をする家」についてしっかり考えよう

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14763)

二世帯住宅は必ずしっかりと計画を立てて行う必要があります。
お金に関するもの以外にも環境なども変わっていきます。
住宅ローンの場合だと親のローンを子供が引き継ぐ親子リレーローンや親子それぞれがローンを組む親子ペアローンなどがあります。これらはトラブルの元なのでしっかりと相談しておくべきです。
子供が独立しようにも親子リレーローンによって新しいローンが組めない場合や、親のローンの返済まで子供の方に請求が来てしまう事があるなどの問題が起きないように慎重に決めていきましょう。
「両親が健在なのに、相続について話すなんて…」と思われるかもしれないが、二世帯住宅に住む前に親や兄弟姉妹としっかり話し合いをしておかないと、後でトラブルになるケースもある。
遺産の分配の際に家を売却しなければならなかったケースや、同居していた子供が家から出て行った後に最後を迎えて相続税を大量に支払わなければいけなくなったなどのトラブルが引き起こされます。
「兄弟姉妹が権利を主張しないのか、同居の子が兄弟姉妹にお金を払って代償分割するのかなど、親の生前に話し合っておきたいところです。また、子世帯に子(親世帯の孫)がいない場合、子が先立ってもその配偶者が家を相続できるよう親が遺言を残しておくとトラブルを防げるでしょう」
このようにお金に関するものはしっかりと相談しておくようにしましょう。
環境についても相談するようにしましょう。価値観の相違はトラブルのケースになってしまうので注意が必要です。
起床から就寝までの間のライフスタイルは現代の高齢者と若者の間では大きく異なる場合があります。そのような相違は共有スペースでのトラブルに繋がってしまいます。お風呂の時間や台所の使う時間、整理整頓に至るまで様々な常用を考えて相談するようにしましょう。

このような関係の悪化の懸念から、プライバシーの尊重をしすぎて二世帯住宅なのに疎遠になってしまったケースもあります。一緒に暮らして楽しく過ごせるようにし、協力して子育てをしていくというスタイルを忘れないように過ごす必要があります。
事前に理想的な住まいのあり方を考えるようにしてみてくださいね。

まとめ

フリー素材の検索結果 | ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード (14764)

いかがでしたでしょうか。
二世帯住宅のあり方は今も昔も変わりませんが、家庭やライフスタイルの変化や選択肢の増加によって様々な形態を作り上げています。
枠組みにとらわれずに、お互いがどのような生活を望んでいるかの話し合いや、プライバシーはどこまで守るのかなどの話し合いは必須になってきます。沢山の苦労と相談の中で出来上がった家は家族の絆を守る大切な住まいになります。
その部分を良く考えて二世帯住宅、三世帯住宅の購入や建築を考えてみてくださいね。

二世帯住宅についてはこちらの記事もオススメ♪