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妊婦におすすめの食べ物は?不足しがちな栄養素を食事で補おう

妊婦におすすめの食べ物は?不足しがちな栄養素を食事で補おう

2016年12月10日 公開

妊娠したらまず気にするのは、母体の健康と赤ちゃんの健康ですよね。妊娠中の栄養は、母体を通して赤ちゃんに行くわけですから、何を食べても大丈夫なんて訳にはいきません。元気な赤ちゃんを産むためにも、食べても良いもの、逆に控えるべきものをこの機会にきちんんと把握しておきましょう。

妊婦になったらいつも以上に食事や飲み物に気を配って

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妊娠したらお母さんの口から入る食事は、赤ちゃんに影響すると考えましょう。

そうすると、自然と今までと同じ食事でいいのだろうかと疑問に思えてきますよね。

食品添加物はどの程度気をつければ良いの?

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世に出回っている食材の中には、着色料や保存料の添加物が含まれているものがあることは皆さんもご存じですよね。

日本は食や健康にとても厳しい国です。
大抵の食べ物は、日本の厳しいテストをクリアしているため着色料や保存料などの添加物をそこまで神経質に気にしなくても大丈夫と育児雑誌で唱っているくらいです。

これまでに、食品添加物を摂取して赤ちゃんに影響が出た、というデータは存在しませんが、お腹の赤ちゃんの身体の栄養は母親が食べたものにかかっている。
そう考えたら、どんな小さな可能性でも害になりそうなものは避けたいですよね。

そこで、なるべくは自分で自炊をして赤ちゃんの健康に良い食材や、母体にも良い食材をチョイスして調理するよう心がけましょう。

美味しいと感じながら、バランス良く食べることが母体にも赤ちゃんにも一番です。

妊娠中は何を飲んだら良いの?

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妊娠中は子宮により膀胱が刺激されて、1日あたりの排尿回数が増えます。
そのため水分はこまめに補給するよう心がけましょう。

では、飲んで良いものとダメなものの一例をご紹介します。

◎牛乳などの乳酸菌飲料
牛乳の飲みすぎは赤ちゃんのアレルギーに関係するという話もありますが、そのような研究データは実際にはありません。
妊娠中の便秘解消にも良いので飲んでも問題はありません。

◎麦茶・そば茶・たんぽぽ茶
カフェインも無く、嬉しいミネラルも含まれているので、妊娠中の飲み物に最適です。
ただし、アレルギーのある方は注意しましょう。


×お酒
言うまでもなく絶対にダメです。
一口でも確実に胎盤を通して赤ちゃんに届いてしまいます。
これからの赤ちゃんの発育に影響を及ぼしかねません。

△コーヒー・ウーロン茶・日本茶・紅茶
カフェインが含まれているので飲み過ぎは禁物です。
1日1~2杯程度に抑えるようにしましょう。

妊娠初期に摂りたい栄養素の代表は「葉酸」

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葉酸は妊娠初期はよく摂るようにした方が良いというのは、聞いたことがありますよね。

葉酸は妊娠初期のみならず、授乳期までお腹の赤ちゃんとお母さんの栄養不足や病気などから、身体を守ってくれる心強い味方なのです。

よく耳にするけど葉酸って一体何?

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葉酸とは、生命維持に必要とされている13種類の必須ビタミンのひとつで、ビタミンB群の一種です。
その名の通り「葉」に多く含まれるビタミンです。

葉酸は、細胞分裂や増殖が活発に行われるお腹の赤ちゃんにとって必要不可欠な栄養素なのです。

通常は葉酸不足になることはまずないのですが、妊娠中は通常の1.5倍の量が必要になると言われています。
妊娠中は意識して葉酸を摂るようにしないと、葉酸不足になってしまいます。

日本では2000年に厚生労働省から、いつもの食事やサプリメントから1日400ugの葉酸を摂取するようにと勧告が出たほど、葉酸は赤ちゃんにとって大切なものなのです。

知っておきたい!赤ちゃんとお母さんを守る葉酸の効果

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葉酸の効果は「胎児の神経管閉鎖障害(障害児や死産)のリスク低減のため」というもので、これは母子健康手帳にも記載されているのでご存知の方も多いでしょう。

また、無脳症、二分脊椎、髄膜瘤などの先天性障害の発症リスクが、葉酸を摂ることによって低くなる事が数多くの研究でも明らかにされているそうです。

その他にも葉酸には嬉しい効果がたくさんあるんですよ。


◎悪性貧血の予防
◎流産を防止する働きがある
◎つわりの軽減の効果がある
◎子供の自閉症リスクの低減
◎母乳の出が良くなる
◎産後の子宮回復に効果がある
◎産後うつの予防になる


葉酸一つでこんなにもたくさんの効果があると分かれば積極的に食事に取り入れたくなりますね。

葉酸を多く含む食材は?

Free photo: Broccoli, Vegetables, Healthy, Food - Free Image on Pixabay - 1450274 (9014)

これから紹介する食材は、葉酸が多く含まれるものです。
しかし、葉酸は調理の段階で失われやすく、食べた量の50%しか摂取されないという特徴があるので注意しましょう。


※100gに含まれる葉酸の量

◎枝豆 260μg
◎モロヘイヤ 250μg
◎ブロッコリー 120μg
◎菜の花 190μg
◎アスパラガス 180μg
◎納豆 120μg

妊娠中期は「食物繊維」などを意識的に

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食物繊維は妊婦にとって必要な栄養源です。
女性は妊娠するとホルモンバランスの乱れから、胃や腸などに影響が出る場合があります。

女性はただでさえ便秘になりがちですが、妊娠するとより一層便秘しやすくなります。
妊娠中は特に日頃の食生活を見直して、食物繊維を多く摂取するように心がけましょう。

食物繊維を多く含む食材は?

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◎ゆっくりと胃腸内を移動するので空腹感を感じにくいのが特徴の「水溶性食物繊維」

・ワカメや昆布などの海藻類
・バナナ、りんご、キウイなどの果物類
・オクラやモロヘイヤなどの野菜類
・里芋・長芋などの芋類
・納豆やきなこなどの豆類 
・こんにゃく


◎胃腸で膨らみ腸を刺激することでお通じをスムーズにすることが特徴の「不溶性食物繊維」

・玄米やそばなどの穀類
・さつまいも
・ごぼうなどの根菜類
・大豆やえんどう豆
・しめじや椎茸などのきのこ類

不溶性食物繊維ばかり摂りすぎると、水分が不足して便が硬くなり、より便秘が悪化することもありますのでバランス良く摂取するようにしましょう。

妊娠後期は「鉄分」などが不足しがち

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「鉄欠乏性貧血」またの名を「妊娠貧血」このような言葉があるように、妊娠中は貧血に悩まされることも少なくありません。

では、なぜ妊娠すると貧血になりやすくなるのでしょうか?

妊娠すると鉄分はお腹の赤ちゃんに優先的に運ばれる仕組みになっています。
特に妊娠後期に差し掛かると、分娩に備えて血液の量は一時的に増えますが、ヘモグロビンの量は増えないため血液が薄くなり、貧血になりやすくなると言われています。

妊娠中に貧血で倒れたら一大事!
重度の貧血になってしまうと、お腹の赤ちゃんに送られるべき酸素が欠乏して、未熟児や虚弱児になる可能性も出てきます。

日頃から鉄分もしっかり摂取しましょう。

鉄分を多く含む食材は?

Free photo: Bonito Fish, Taxidermy, Fish Mount - Free Image on Pixabay - 1617338 (9019)

鉄分には吸収率の高い「ヘム鉄」と、逆に吸収率の低い「非ヘム鉄」があります。
非ヘム鉄に関しては、ビタミンCや良質なたんぱく質と一緒に摂取することで吸収率はアップします。


◎しっかり加熱処理した牛、鶏、豚レバー(ヘム鉄)
◎あさり(ヘム鉄)
◎カツオ(ヘム鉄)
◎納豆 (非ヘム鉄)
◎小松菜(非ヘム鉄)
◎ほうれん草(非ヘム鉄)

妊娠中は控えたほうがいい食べ物

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栄養満点だけど妊娠中食べる際には注意が必要な食材があります。

その食材と妊娠中の体への影響を説明していきます。


△生の肉類
肉を生のまま食べることでトキソプラズマに感染する恐れがあります。
トキソプラズマは寄生虫の一種で、お腹の赤ちゃんに感染すると、脳や目に障害が残ることがあります。

△マグロなどの大型魚
マグロのような大型の魚には水銀が含まれています。
この水銀は子供や大人であれば、食べても水銀を体外に排出することが出来るのですが、お腹の赤ちゃんにはこの機能がありません。
そのためお腹の赤ちゃんの神経に異常が出る危険性のある成分なのです。

△生卵
サルモネラ菌の影響で腹痛や吐き気を起こす可能性があります。
しっかり加熱してから食べましょう。

△ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズに含まれるリステリア菌は、流産や死産の原因となる場合がります。
こちらもしっかり加熱してから食べるようにしましょう。

△香辛料の強い食べ物
週に1回や少量食べるのであれば問題はないのですが、食べ過ぎると排便の際に刺激になり痔が悪化したり、妊娠高血圧症を引き起こす恐れがあります。
食べ過ぎには十分注意しましょう。

妊娠中に積極的に摂りたい食べ物

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お腹の赤ちゃんのためにも、身体に良い食材をバランス良く食べたいですね。
具体的な食材をご紹介しますので、ぜひ献立の参考にしてみてください。

◎緑黄色野菜
妊娠の有無に限らず毎日摂取したい食材ですね。
葉酸、鉄分、ビタミン、カルシウム、食物繊維などをバランス良く取り入れましょう。

◎海藻類
海藻には鉄分やカルシウム、食物繊維が多く含まれています。
あっさりしていて飽きにくいのと、つわりがひどい時でも食べられそうですね。

◎大豆食品
納豆や豆腐の大豆食品には、タンパク質が多く含まれています。
このタンパク質は、赤ちゃんの血液や筋肉を作る大切な役割を果たしています。

◎きのこ類
えのき、舞茸、エリンギには要酸がたっぷり含まれています。
また、亜鉛や食物繊維、ビタミン、鉄分といった妊娠時には摂取したい成分が多く含まれているのでおすすめです。

◎バナナ
食物繊維や葉酸が豊富です。
またつわり軽減にも効果があるのだそうです。

◎ヨーグルト
カルシウムを多く含み、お通じにも良い食材です。
カルシウムはお腹の赤ちゃんに歯や骨を形成するのに必要な成分なので、しっかり摂取していきましょう。

つわりがひどいときはどうすればいい?

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胃の不快感や吐き気を伴うつわりの時は、食べたいものも十分に食べられなくて気が滅入ってしまいますよね。

食事をしないと赤ちゃんに影響があるのでは?と心配してしまうかもしれませんが大丈夫!
十分に食事が出来なくても、お母さんの体内に蓄積された栄養で赤ちゃんは十分に育ちます。

つわりがひどい時期は、バランス良く食べられなくても食べられるものを食べて大丈夫です。
どうしても食べられない場合は、最低限水分や塩分は補給するようにしましょう。

つわりを軽減させる食べ物は?

Free photo: Banana, Tomato, Fruit, Isolated - Free Image on Pixabay - 173691 (9023)

◎バナナ
バナナにはビタミンB6が多く含まれていて、この成分にはつわりを和らげてくれる働きがあると言われています。

◎トマト
野菜の中でも人気の高いトマトは、つわりで気分が悪くても、独特の酸味が食べやすいと好まれるようです。

◎玄米
玄米にもビタミンB6が多く含まれています。
白米は匂いなどで気持ち悪くなりやすいですが、玄米なら食べれたという妊婦さんも多いようです。

◎生姜
食べやすさや好き嫌いの問題ではなく、吐き気を和らげる作用がある代表的な食事です。

妊娠中におすすめのレシピ

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妊娠中に効果的に栄養を取れる食事レシピをご紹介します。
妊娠中はつわりなどで、料理を作るのも一苦労ですよね。
そんな方でも明日から実践できる、簡単に作れるごレシピをご紹介します。

参照

果物や甘いものを食べても大丈夫?

Free photo: Chocolates, Chocolate, Confiserie - Free Image on Pixabay - 1737503 (9025)

妊娠中、何故だか無性に甘い物が食べたくなって止められなくなってしまったという経験をした方も多いのではないでしょうか。

欲望のままに食べ過ぎてしまうと、健康の面から言ってもリスクがありますので、控えるに越したことはありません。
しかし、絶対に食べてはいけない、というわけではありません。
食事制限の多い妊娠中は、我慢し過ぎもよくありません。

甘いものを食べる上での注意点をしっかりと理解した上で、上手に食欲と付き合っていく必要があります。

甘いものを食べ過ぎると母体と赤ちゃんへの影響は?

Free photo: Baby, Baby Girl, Sleeping Baby - Free Image on Pixabay - 784609 (9026)

甘いものの食べすぎは、母体だけではなく、もちろん赤ちゃんにとっても悪影響になってしまいます。
糖分の摂り過ぎは代謝の低下や、内臓機能の低下にもつながり、お腹の赤ちゃんにとって悪影響になります。

妊婦さんが甘いものを食べ過ぎると太るのはもちろん、気をつけなければいけない病気が2つあります。


・妊娠糖尿病
妊娠中の食生活が影響で発症する糖尿病の一種です。
妊娠糖尿病が悪化すると、母体や胎児にも影響を出てきます
この病気にかかることで、お腹の赤ちゃんも糖尿病になりやすい体質になってしまいます。
そして怖いのが、流産や、心臓の肥大化、最悪の場合は死産など、様々なリスクが伴ってくるのです。


・低血糖症
主に頭痛やめまい、疲労感やモヤモヤ感、異常な発刊などが症状として挙げられます。
低血糖症はうつ病やマタニティブルーにも関係していると言われています。
そして妊娠中だけでなく、産後にも影響してくる可能性もありますので注意が必要です。

お母さんがこれにかかることで、赤ちゃんも低血糖症になるリスクが上がり、感情のコントロールがきかなくなる子、俗にいう「キレやすい子供」になってしまう可能性も高くなります。

まとめ

妊娠すると食べ物を注意しなくてはと少し過剰になってしまいがちです。
しかし、あまり細かく気にしすぎることもストレスの原因になってしまいます。

ストレスはお腹の赤ちゃんにも良くないので、出来るところだけ取り入れてみるようにしてください。

「美味しいものを美味しく食べられる食事」をこれが一番です。

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