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節分に豆まきをするのは何故?由来や正しいやり方は?片付けが簡単になるアイディアも!

節分に豆まきをするのは何故?由来や正しいやり方は?片付けが簡単になるアイディアも!

2017年11月17日 公開

節分に豆まきをするのは何故かご存知でしたか?子供のころから定番の節分の儀式「豆まき」。正しいやり方や豆まきの意味について理解することはとても大切なことです。今回は、いつも以上に親子で節分を楽しむために、豆まきの正しい作法や由来について詳しくご紹介します。地域によって掛け声が違ったり、調べてみると意外と面白いですよ!

節分に豆まきをするのは何故?

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毎年節分には、「鬼は外」「福は内」と言って豆まきをするのは、私たちが子供のころから定番の風習ですよね。当たり前のように行っていたこの豆まきですが、そもそも何故節分に豆をまくのかご存知でしょうか。
お子さんと一緒にイベントを楽しむだけでなく、その文化や意味も一緒に勉強しましょう!以下に詳しくご紹介します。

◆「節分」とは?

そもそも「節分」とは一体どういうものなのでしょうか。節分とは、その名のとおり「季節の分かれ目」のことを意味します。季節の分かれ目とは、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のそれぞれの前日の事です。この4つの日を境に、季節が変化していくと考えられていました。

そのなかでも、冬と春の季節の変わり目である「立春」は、春の到来=新年を迎えることと同じくらい大切と考えられ、旧暦で年が改まる重要な日とされていました。そのため、「立春」の前日のみ『節分』と呼び、特別な意味を持つようになったそうです。

◆節分に豆まきをする理由とは?

昔は、季節の分かれ目には「災いが起こる」「邪気が入りやすい」などと考えられていました。そのため、新しい季節が来る前に邪気を追い払って幸福を呼び込もうと、古代中国では「追儺(ついな)」と呼ばれる邪気払い・鬼払いの行事が行われていたのです。

これが奈良時代になり、日本に伝わって、平安時代の宮中行事として取り入れられるようになりました。この宮中行事の「追儺(ついな)」と邪気を払うために季節の分かれ目に行われていた「方違え(かたがえ)」という行事の中の「豆打ち」の儀式が合わさったものが、現在の豆まきの由来と言われています。

豆まきに大豆が使われる理由とは?

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豆まきに使われるのは、一般的には大豆ですよね。大豆は、五穀のひとつで「穀霊(邪気を払う霊力)が宿る」とされており、お米に次いで神事に使われてきました。豆まきに用いられるようになった理由は諸説あります。以下のとおりです。

・お米より粒が大きいから
・まめ=魔滅という語呂合わせ
・穀霊で悪霊を払うのは最適だと考えられていたから
・京都鞍馬山に鬼が出たときに毘沙門天のお告げにより大豆で鬼を退治したという伝説から
・まめ=魔の目を意味し、魔の目にぶつけて退治するという意味があるから

こうしてみると様々な意味が考えられますよね。ちなみに、豆まきで使われるのは炒り豆ですが、「炒る」=「射る」とも言われ、魔の目を射って退治するという意味もあるそうです。他にも生豆だと拾い忘れたときに芽が出てしまい、縁起が悪いからという考えもあるそうですよ。

鬼は外!福は内!の意味は?

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「鬼」は「おに」と呼び、「陰(おん)」が転じたものとされています。「陰」は、目に見えない邪気や悪い気のことを言い、目に見えない災害や病など悪いことは全て鬼=陰(おん)の仕業と考えられていました。

その為、邪気=鬼を払い、福を呼び込むということから「鬼は外!福は内!」と掛け声をかけながら鬼に豆をぶつけて退治するという習慣が出来たとされています。ただし、地方によっては「鬼は外!」と唱えず「福は内!」だけを唱えるところがあったり、その地域の寺や神社によっても異なるそうです。

【豆知識】地域によって異なる豆まきの掛け声

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私は東京出身なので、一般的な「鬼は外!福は内!」で豆まきをするのですが、実は地域によって様々な種類があるのです。ちょっと面白いので、いくつかご紹介しますね。

「福は内!鬼も内!」/奈良県金峯山寺蔵王堂

奈良県吉野郡吉野町にある金峯山寺蔵王堂では、福も内、鬼も内と唱え るそうです。これは、全国で追い払われた鬼をこの地に受け入れ、経典の法力やまいた豆の力で鬼を鎮め、仏教の力で改心させようという考えがあるからなんです。
その昔、鬼を閉じ込めて仏法を説き、弟子入りさせたという言い伝えも残されているんですよ。

「福は内!福は内!」/千葉県成田市成田山新勝寺

「鬼は外!」を言わずに福は内だけを言うのは千葉県成田市の新勝寺。毎年豆まきのイベントに豪華有名人を招いて盛大に行われることでも知られています。こちらでは、「不動明王のもとに鬼はいない」という考えがあるため、鬼は外というフレーズは唱えずに、「福は内!」だけを唱えるそうです。

「福は内!カミは内!」/紀州熊野・熊野本宮九鬼家

紀州熊野の熊野本宮宮司の九鬼家では、名前に鬼が入っているがために、豆まきでは「福は内!カミは内!」と唱えるんだそうです。他にも鬼頭さん、鬼沢さんなど名字に鬼の字がはいっているお家では、「鬼は外」と唱えないところが多いんだとか。鬼を追い出してしまうと縁起が悪いと考えられているようですね。

「鬼は内!福も内!」/宮城県村田町

鬼の伝説が残る宮城県村田町では、「鬼は内!福も内」と唱えるそうです。この地域では、渡辺綱が羅生門で鬼の腕を切り落として退治した後、鬼が腕を取り戻しに来て、逃げてしまったという伝説があるのだそうです。そのことから、次は鬼を取り逃さないようにという意味から「鬼も内」と唱えるんだそうですよ。

因みに、鬼を退治した渡辺という名字の家庭には、鬼は現れることはないと言われているので、渡辺さんのお宅では「鬼は外」という必要がないんだそうです!面白いですね。

「福は外!鬼は内!」/神奈川県川崎市千蔵寺

「福は外、鬼は内」と逆に唱えるのは、神奈川県川崎市にある千蔵寺。このお寺は、江戸時代に創建されたお寺で、本尊には厄神鬼王のインドの熱病除けの神様が祀られています。この神様は、ノミと小槌を持ち、病や災いを退治してくれ、鬼を内側に引き入れて改心させて外に送り出すという凄い力を持った神様だと言われているのです。
その為、「福は外、鬼は内」と掛け声を唱えるようになったんだそうです。

節分の豆まき!正しいやり方は?

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節分の豆まきは、これまでご紹介したようにきちんとした意味がある行事の1つです。季節の節目に、無病息災を願い、幸福を願って豆まきを行うので、正しいやり方で行いたいですよね。そこで、節分の豆まきの正しい作法について詳しくご紹介しましょう。

①豆まきは夜に行うのが正しいやり方!

節分の豆まきイベントなどは昼に行いますので、昼間に豆をまくのが一般的だと思われがちですが、実は夜に豆まきをするのが正しい作法だそうです。何故かというと、鬼は夜にやってくるとされていたからです。ただし、お家で行う場合は、ご近所迷惑にならぬよう注意してくださいね。

②豆は炒った豆を使う!

豆まきの豆は、大豆を炒ったものを使うのが正しいやり方です。おそらく、節分の豆まき用として売られている豆は全て炒った豆だと思いますが、これは、まいた豆から芽が出ては縁起が悪いとされていた為だと言われています。

最近では、手軽に節分用の豆を手に入れられますが、もしご自宅で生の豆から炒って作る場合は、夕方までに炒った大豆をマスに入れて、神棚などにお供えして準備をするようにしましょう。地域によっては、前日から準備をするところもあるので、確認しておくと良いかもしれませんね。

③豆をまくのは一家の主か年男・年女・厄年の人

その家の厄を払い、福を呼び込むという重要な役割を担うのは、本来「家長」の役目とされています。最近では、お父さんが鬼のお面をかぶって、豆をぶつけられてしまうことが多いようですが、本来はその逆で、家長であるお父さんが豆をまく側なんですね。

ほかにも、その年の年男・年女や厄年の人がいる場合は、その人が豆をまくのが良いとされています。これは、その年の干支に生まれた人は縁起が良く、邪気を払う効果が最も強いとされていたからです。厄年の人は、厄払いのために豆をまくと良いとされていたんですよ。

④掛け声と共に鬼を追い出す!

鬼を追い払う為の豆まきですから、基本的には窓やドアを開けっぱなしにして「鬼は外!」と豆をまきます。そして鬼が戻らないようにドアや窓を閉めてから「福は内」と部屋の中にまきましょう。鬼を追い出すように、奥の部屋から順番に、最後は玄関でまくと良いそうです。

⑤最後に数え年の分だけ豆を食べる

一通り豆まきが終わったら、1年の厄除けを願いながら数え年の数の豆を食べましょう。(自分の年齢よりも1つ多く食べればOK)豆を食べると「健康(まめ)になる」といった意味合いもありますので是非美味しく食べてくださいね。

片付けが簡単になる!豆まきのアイディア

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節分に豆をまくのはいいけれど、意外と後片付けって面倒ですよね。1粒1粒拾っていくのは結構大変!特に小さい赤ちゃんがいるご家庭だと、万が一拾い忘れた豆を誤飲してしまったら、思わぬ事故につながってしまいますよね。そこで、簡単に後片付けが出来る豆まきのアイディアをご紹介します。

◆小袋に入った豆を使う

豆をそのまままくと、散らばってしまうので、小袋に入った豆を袋ごと投げるというやり方。最近は、小さな袋の節分用豆が売られていますので、そちらを活用しても良いでしょう。これなら色々な場所に散らばりすぎず、片付けもラクチンですよね。

片付け忘れた豆を、誤って赤ちゃんが食べてしまうこともないでしょう。娘が通っている保育園でも同じやり方をしていました。ちょっと雰囲気は出ないかもしれませんが、小さなお子さんがいるご家庭は、この方法がおすすめです。

◆豆まきの場所にビニールシートを敷いておく

豆をまく場所にレジャーシートや新聞紙などを敷いておき、そこに向けて豆まきをするという方法です。そうすれば、床がまいた豆で散らかることもなく、傷つけることもありませんよね。レジャーシートなどを敷く場合は、あらかじめ除菌が出来るウェットティッシュなどで拭いてから使用すると衛生的にも良いでしょう。
また、家具などの下の隙間に入らないように、新聞紙や段ボールでガードしておくのもおすすめです。

◆ラップに包んだ豆をまく

小袋に入った豆よりもちょっとだけ雰囲気が出ると思います。豆を4~5粒ほどラップに包み、ボール状にしてまくというやり方です。万が一、豆を踏んでしまっても豆が散らばりにくく、ボール状になっているので投げやすいです(笑)ラップに包んであるのなら、衛生的にも問題はありません。これは結構おすすめな方法です。

◆豆まき専用の部屋を用意する

豆まきをする部屋を1つに限定し、豆まき専用の部屋を用意する方法です。あまり使っていない部屋であれば、家具なども少ないでしょうから片付けも楽ですよね。正しい作法とは少々ズレてしまうでしょうが、後片付け重視のご家庭は、この方法がよさそうですね。

◆落花生をまく

大豆をまくのが一般的ですが、意外にも地域によっては落花生(殻付き)をまくご家庭もあるそうです。殻付き落花生であれば、大豆に比べて格段に広いやすいため、後片付けが簡単です。ラップに包むなど、余計な準備も不要ですから、実は1番手軽かもしれませんね。

まとめ

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いかがでしたか?豆まきの正しい知識を身につけたうえで、豆をまくのと、そうでないのとでは少し気持ちも違いますよね。掛け声も、地域によって色々な方法があり、それぞれに意味があるとは驚きでした。

最近では、恵方巻を食べるという風習も定番となり、節分のイベントが盛り上がりをみせています。家族みんなで幸せを願い、豆をまくのは意外と楽しいものです。後片付けが簡単になる豆まきの方法も参考にして頂き、家族みんなで節分を楽しんでみてくださいね。
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