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冬から春に流行る!溶連菌感染症の症状と対処法は?大人にもうつるの?出席停止期間は?

冬から春に流行る!溶連菌感染症の症状と対処法は?大人にもうつるの?出席停止期間は?

2018年11月28日 公開

子供に多い感染症の1つ「溶連菌感染症」はご存知でしょうか。冬と春~初夏にかけて流行る感染症で、きちんと対処しておかなければ合併症を引き起こすリスクがある怖い病気なんです。しかも、1度かかっても何度も繰り返しかかることがあるので非常に厄介。もちろん、インフルエンザのように予防接種もありません。 風邪と思っていたら実は溶連菌感染症だったという話もよくあるので、症状や対処法についてよく理解しておきましょう。何事も早めの対処が肝心です!万が一感染した場合の、出席停止期間や大人への感染のリスクについても徹底解説していますので、最後まで是非ご覧下さい。

早めの対処が肝心!溶連菌感染症とは?

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溶連菌感染症とは、「溶血性連鎖球菌」の略称で、主に血液中で赤血球を破壊するストレプトリジン0という細菌が毒素を作り出し、人体に影響を及ぼします。
溶連菌には、α溶血とβ溶血の2種類存在します。そのうち、人に感染症を起こす性質があるのは、β溶血A群、B群、C群、G群などですが、一般的に溶連菌感染症として知られているのは、「A群β溶血性連鎖球菌」と言われています。

溶連菌感染症は、主に喉に感染し、咽頭炎や扁桃炎などを引き起こします。所s機段階では風邪との区別がつきにくいため、対処が遅れてしまうこともあるようです。また、アトピー性皮膚炎の子は、溶連菌感染症にかかると、重症化しやすいそうですので、気を付けましょう。

溶連菌感染症の流行時期とは?

Calendar Date Time · Free photo on Pixabay (134776)

溶連菌感染症が流行するピークは、主に2回あるといわれています。1度目は、春から初夏にかけて。2度目は、です。最近はニュースなどで取り上げられることが多くなり、認知度も高まりました。

溶連菌感染症は、他のウイルスの流行りと重なることがあるので、インフルエンザやアデノウイルス、マイコプラズマ肺炎などとの混合感染をしてしまうケースもあります。免疫力が低下している時期の外出は気を付けるようにしましょう。

気になる溶連菌感染症の症状は?

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溶連菌は、主に喉に感染する病原体です。しかし、喉に症状が出るだけでなく、高熱があったり皮膚に発疹が出来るなど症状も様々です。風邪と違って、鼻水が出ないのも特徴の一つと言われています。溶連菌感染症には、潜伏期間があり、実際に感染してからだいたい2〜4日で症状がでます。

全ての症状が当てはまるわけではないため、自己判断をせず、少しでもお子さんに異変を感じたら、早めにかかりつけの小児科を受診しましょう。早めに対処することで、症状の悪化や合併症のリスクを抑えることができます。以下に代表的な症状をご紹介しますので参考になさってください。

①喉の痛み・腫れ

口内炎のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや (30935)

溶連菌感染症になると、咽頭炎や扁桃炎を引き起こし、喉が赤く腫れて強い痛みを伴うことがあります。風邪とは異なり、咳や鼻水が出ないのも溶連菌感染症の特徴でもあります。風邪と区別がつきにくい場合は、鼻水の有無で様子を見ても良いかもしれませんね。
喉に炎症が出るため、痛くて食事を摂れない子も多くいるようです。

②高熱・発疹

子供の発熱のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや (30936)

溶連菌感染症になると、扁桃炎を引き起こし、38度以上の高熱が出ることがあります。3歳未満ではあまり熱があがらないとも言われていますが、だからと言って甘く見ないようにしましょう。熱が高い時は体のだるさなども見られます。

また、体や手足に小さく赤い発疹が出ることがあります。「イチゴ舌」と言われる症状で、舌にイチゴのようなブツブツが出来たりします。

熱が下がり、発疹もおさまってくると、手足の皮がむけ、痒がることもあるそうです。小さい子供は掻きむしってしまい、とびひを引き起こす危険性もありますので注意しましょう。

③リンパの腫れ、中耳炎、副鼻腔炎など

中耳炎のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや (30937)

3つ目の症状としては、リンパの腫れや「副鼻腔炎」、耳の痛みと共に発熱を起こす「中耳炎」なども引き起こしてしまいます。溶連菌感染症は、お子さんによって症状が様々ですので、かかりつけ医を受診し、正しい治療をしましょう。

溶連菌感染症の治療法とは?

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溶連菌感染症の治療法には、抗生物質を用います。だいたい、10日~2週間ほど処方されますので、症状が落ち着いたとしても飲み切るようにしましょう。熱が下がっていても溶連菌が体内に残っていれば、再発する恐れがありますので、完治するためにも薬は飲み切るようにしましょう。

一般的には、薬を飲み切ったあと、2~3週間後に尿検査をします。それは、尿の中に血液が混じっていないかどうかを検査する為です。完全に治っているか検査をしないと、合併症を引き起こす可能性があるからです。合併症には、リウマチ熱血尿むくみを伴う腎炎、全身の皮膚に発疹が現れるしょう紅熱などがあります。

例え症状が落ち着いたとしても、必ず自己判断はせずに尿検査を受け、医師にしっかり診断してもらうようにしてください。

溶連菌感染症の出席停止期間は?

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溶連菌感染症は、学校保健安全法第三種に位置付けられており、病院を受診した日とその翌日は、登園・登校はできません。
病院で処方された抗生物質を飲み、24時間経過すれば感染力がほとんどなくなりますので、外出してもOK。ただし、熱がまだ下がらなかったり、喉の痛みや発疹が出ている場合は、自宅で安静にしていましょう。判断しかねる場合は、必ずかかりつけ医に相談してから外出するようにしてくださいね。

溶連菌は予防できる?感染した時の家庭で出来る対処法は?

Free illustration: Bacteria, Pathogen, Infection - Free Image on Pixabay - 426997 (30940)

インフルエンザのように溶連菌感染症の予防接種はありません。
溶連菌は、こじらせてしまうととても怖い菌ですが、実は意外とありふれた細菌の1つで、人の体内で共存していくことも可能なのだそうです。
しかし、免疫力が低い子供などは感染すると様々な症状を引き起こしてしまう為、注意が必要です。

子供によっては、ワンシーズンに何度も繰り返しかかってしまうこともよくあるので気を付けたいですよね。実際、私の娘も1歳半の時に3月、4月と2ヶ月連続で溶連菌にかかりました。治ったと思い、尿検査を受けようとしたら再度感染していたことが発覚し、また治療のやり直しだったことがあります。
特に保育園や幼稚園など集団生活をしているお子さんは気を付けましょう。

下記に、家庭で出来る予防法や対処法をまとめましたので参考にしてみてください。

1. 手洗い・うがいをしっかりする

溶連菌は飛沫感染しますので、外から帰ったら必ず手洗い・うがいをさせましょう。小さなお子さんの場合は、上手にできないので、ママも一緒にやってあげてください。
最近では赤ちゃん用品が売っているお店で、子供用の喉スプレーなども市販されていますので、シュッシュと喉を消毒してあげるのも良いでしょう。

1歳を過ぎている子供なら、ハチミツや薄めた緑茶なども殺菌作用があるのでうがい薬としてお勧めです。また、マスクが出来る子供は外出時にマスクを着用させるのも効果的です。

2. 溶連菌感染者と同じ箸やコップは使わない

もし、家族に溶連菌感染者がいる場合は、コップやお箸類などを共有しないように気を付けて下さい。食器類に菌が付着していた場合、感染する恐れがありますので気を付けましょう。

3. 感染した場合は爪を短く切ってあげる

溶連菌に感染すると、発疹が出る場合があります。時にかゆみを伴う場合があるため、搔きむしって肌を傷つけないように爪を短く切ってあげると良いでしょう。体温が高くなると、かゆみが強くなるので、厚着させすぎたり、室内の温度が高くなり過ぎないように注意してあげると良いですよ。また、お風呂に入る場合も、お湯の温度や長風呂にならないように気を付けて下さいね。

4. 水分補給をこまめに!食べられるものから無理せず食べさせる

溶連菌感染症は、喉が真っ赤に腫れあがり、痛みを伴うことがよくあります。その際は、こまめに水分補給をさせ、食べられるようであれば、少しずつ消化に良いもの・喉ごしが良い食べ物をあげてください。うどんや雑炊・おかゆなんかが良いと思います。

もし、喉の痛みが強く、食べられないという場合は、アイスクリームやすりおろしたリンゴなど食べやすいものをあげると良いと思います。全く食べられない場合でも、水分だけしっかり補給しておけば大丈夫なので、症状が落ち着くまでは無理をしないようにしましょう。

溶連菌感染症は大人も感染するの?

Thermometer Temperature Fever · Free photo on Pixabay (134812)

子供の看病をしている際に、気になるのが「大人も感染してしまうのか?」ということ。実は溶連菌感染症は、子供に多くみられる病気ではあるものの、大人もかかる可能性がある病気です。看病疲れなどで免疫力が下がっている場合は、簡単に感染してしまいますので、大人だからと言って気を抜かないようにしましょう。

ただし、大人の場合は、子供に比べて重症化することはほとんどなく、風邪などと同じように対処療法が中心となります。なるべく感染しないようにマスクをするなど看病の際も気を付けたいですね。

まとめ

[フリー写真] 男の子を診察する医者と看護婦 -  GATAG|フリー素材集 壱 (30933)

溶連菌感染症の症状は、人によっても様々ですので、自己判断は禁物です。何度も繰り返し再発してしまう厄介な病気でもあるので、酷くなる前に、しっかりと完治させることが大切ですね。

私の周りでも、溶連菌にかかった子供に、症状がおさまったからと、抗生物質を所定の日数分飲ませなかった人がいましたが、その後子供の足が、まるで像のようにむくみはじめ、即入院となったようです。合併症がとても恐ろしい病気なので、小さなお子さんの場合、薬を飲ませるのが大変ですが、最後まできちんと飲み切りましょう。

また、尿検査も忘れずに行ってください。おむつをしている子供の場合、採尿パックを使用しての尿検査となるので、子供が動いて外れてしまったり上手く尿検査が出来ないのですが、何度も失敗するようならかかりつけ医に相談してみるといいと思います。