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いつまで続く?辛いつわりの期間は?酷い人は「妊娠悪阻」かも?受診の目安と治療法をご紹介

いつまで続く?辛いつわりの期間は?酷い人は「妊娠悪阻」かも?受診の目安と治療法をご紹介

2018年12月12日 公開

妊娠して初めて現れるのが「つわり」の症状。これには個人差がありますが、つわりを経験したことのない人には、理解しがたい辛さ。だるくて、毎日気持ち悪くて、一体いつになったら終わるんだろう…という不安でいっぱいになりますよね。 また、病気ではないからと言って我慢し過ぎると「妊娠悪阻」という怖い症状が現れる場合もあるんです!赤ちゃんんのため・母親になる試練なんだと頑張り過ぎず、気になる人は悪化する前に早めに受診してくださいね。今回は、そんな辛いつわりに関する様々な情報をまとめてご紹介。 つわりの平均的な期間や「妊娠悪阻」の症状、受診の目安などについて是非チェックしてくださいね!

つわりの主な症状は?

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妊娠すると、初期段階で現れるのが「つわり」。妊婦さんの約半数以上がこのつわりを経験すると言われています。主な症状は、ニオイに敏感になったり、口の中が気持ち悪く、食事が出来なくなったり吐き気や酷い嘔吐体のダルさなどがあります。

症状は、人によって様々で、軽い人もいれば重い人もいます。空腹時になると気持ちが悪くなる「食べつわり」という症状の人もいるようです。

つわりはなぜ起こるのか?

Question Mark Why Problem · Free photo on Pixabay (135508)

つわりの原因は、いまだ解明されていません。これだけ医療が発達していても、生命の誕生には未だ謎が多いとされています。しかし、現段階ではおそらく、妊娠により分泌量が増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が影響していると言われています。

とはいえ、つわりが全くない人もいるため、これだけがつわりを起こす原因とはいえないようです。また、自分の母親がつわりが酷かったからといって、娘に遺伝するわけでもなく、第1子がつわりが酷かったからといって、必ずしも第2子も酷いとは言えないそうです。

つわりの平均期間は?

Time Timer Clock · Free photo on Pixabay (135509)

つわりの症状が辛い人にとって気になるのが「つわりの症状が出る期間」ですよね。つわりが辛い人は、1日も早く収まって欲しいと思います。一般的には、妊娠5~6週から始まり、12~16週ころには収まってくるといわれていますが、これもやはり個人差があるようです。

多くは、8~11週あたりがピークとなり、良くなったり悪くなったりを繰り返して、徐々に落ち着いてきます。しかし、ずっと酷い状態が続き、食事も水分も吐いてしまうという人は、「妊娠悪阻」になっているかもしれません。我慢をせずに、早めの受診をしましょう。

尿検査で「ケトン体」が検出されたら要注意!

Caution Sign Safety · Free photo on Pixabay (115894)

私たちの体は、エネルギー源として糖を利用しているのですが、つわりが酷く、食事が出来ない状態が続いてしまうと、体内の糖が消費し尽くされてしまいます。すると今度は、脂肪を分解してエネルギー源である糖を作り出そうとするのです。

このとき、脂肪の分解過程で出来る有害物質を「ケトン体」と呼びます。尿検査でケトン体が検出されるという事は、体内のエネルギー源となる糖が足りていない状態を意味します。つまり、栄養障害・体が「飢餓状態」に陥っているという危険信号なのです。

ケトン体が陽性となっている場合、多くは「妊娠悪阻」として診断され、適切な処置が必要となってきますので、注意しましょう。
 

妊娠悪阻ってどんな症状?

Free photo: Doctor, Medical, Medicine, Health - Free Image on Pixabay - 563428 (12474)

妊娠悪阻は、通常のつわりと異なり、何度も繰り返し嘔吐し、食事も水分も取れない状況が続くことです。ひどい場合は、母体に危険が及ぶため、中絶を余儀なくするケースもあるんだそうです!つわりは病気じゃないから我慢しなさい…なんて、親世代から言われているママさん。絶対に無理は禁物ですよ。

実際、私も妊娠悪阻の診断を受け、約2週間入院生活となりました。なんと妊娠しているにも関わらず、1ヶ月で10キロ
近く体重が減少し、何を食べも飲んでも嘔吐する状態でした。おそらく、私の場合はステージ2に該当していたと思われます。
下記にレベル別の症状を記しておきますので、当てはまることがあったら、迷わず病院へ行きましょう。

妊娠悪阻ステージ1

嘔吐を繰り返す。食事も水分も取れず、脱水症状となる。口が渇き、乾燥してガサガサになり、めまいやだるさが酷くなる。

妊娠悪阻ステージ2

ステージ1が更に悪化。体重も減少し始め、尿検査をするとケトン体が現れ、代謝異常を起こす。中毒症状も見られ始める。

妊娠悪阻ステージ3

めまい、幻覚などの脳神経も異常をきたす。腎臓や肝臓などの機能障害もみられるため、無理して食事をすると逆効果。母体が危険となるため、人工中絶をする場合も。

妊娠悪阻はこんな人がなりやすい!

Composition Paper Business · Free photo on Pixabay (115895)

妊婦さんのなかで、約50~80%の人がつわりを経験するのに対し、妊娠悪阻の症状がみられる妊婦さんは、約1~5%とそれほど多くはありません。

はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、なりやすい人の傾向はある程度解っているのだそうです。主に次のような人が、妊娠悪阻になりやすいと言われています。

・絨毛性疾患がある
・双子など多児妊娠である
・前回の妊娠も「妊娠悪阻」であった
・初産婦である
・糖尿病である
・喘息の持病がある
・精神疾患をもっている
・甲状腺機能障害である

妊娠悪阻で受診する場合は?治療法は?

Hospital Bed Doctor · Free photo on Pixabay (135510)

妊娠悪阻の症状が出ている場合は、もう単なる「つわり」ではありません。悪化したら、赤ちゃんだけでなく、ママにも危険が及びます。遠慮せずに、まずは病院で診てもらいましょう。

目安としては、
1日に繰り返し嘔吐する
・水も飲めない
・体重が急激に減った

・昼夜嘔吐を繰り返すため眠れない

などの症状が出ているようなら検診日を待たずに病院へ行きましょう。

◆主な治療法

病院では、尿検査や体重、血圧を測定し判断してもらえます。
主な治療法は以下の通りです。

【軽い症状】
水分と栄養素、吐き気止めなどが入った点滴を打ってもらえる。
※日帰りで毎日通院可能な場合も2~3時間かけて点滴。

【重い症状】
入院し、食事管理と点滴で治療をする。
入院期間は人によって異なり、数日の人もいれば数ヶ月と言う人も。
内臓の機能低下がみられる場合は、数日間は絶食(水分のみOK)し、点滴のみで治療していきます。  
 
腎臓や肝臓の機能が回復したら、少量ずつ消化に良い食べ物から始め、問題ないようであれば退院の許可が出ます。人によっては、吐き気止めなどを点滴に入れたり、飲み薬として処方される場合もありますが、いづれも赤ちゃんに影響の少ないものなので安心してください。  
 
治療の効果が見られず、いつまでも悪化する場合は、母体の安全を優先し中絶をすることもありますので、妊娠悪阻かな?と思ったら早めに対処することをおすすめします。

何より心配!赤ちゃんへの影響は?

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嘔吐が繰り返し起こると、腹圧がかかるので、お腹の赤ちゃんが大丈夫なのか心配になりますよね。特に、妊娠初期はデリケートな時期でもあるため、非常に不安になります。でも実は、つわりが酷くてもお腹の赤ちゃんには直接的な影響はほとんどないと言われています。

食べないから栄養が赤ちゃんに行かないのでは?と思う人もいますが、実は赤ちゃんは、ママからの栄養を優先的に摂っているため、そこまで心配する必要はないんです。また、赤ちゃんには「卵黄嚢」という栄養を蓄えておく場所を持っているため、ちゃんと自分で補うことができるんです。

但し、妊娠悪阻が酷くなっていくと、ママ自体が危険にさらされていくので、元気な赤ちゃんを産むためにも早めの対処が必要となります。

つわりを軽減する方法とは?

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つわりのタイプによって様々な対処法があるようですが、共通して言えるのは「無理をせず安静にしている」ことが大切です。特に初めての妊娠は、何かと不安が多く、つわりまで酷い場合は、常にお腹の赤ちゃんのことが心配だったり、いつまで辛い症状が続くのか不安になりますよね。

働いているママの場合は、仕事を休むことになり、焦りと不安でいっぱいになるはずです。でも、ここは赤ちゃんのためにゆっくり休むことが大切。無理をすると、更に悪化するケースもあるので、なるべく安静にし、辛いときはゆっくり休みましょう。

吐きつわりの人も、無理して食べることはせず、少しずつ体調のよい時に食べられる物を食べるといいですよ。無理なら、水分だけこまめに補給するように心がけてください。

妊娠悪阻にならないために注意すること

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冒頭でお話しましたとおり、私自身、妊娠悪阻で入院した1人です。健康な妊婦さんが非常に羨ましく、産休に入るまでしっかりと働けた人や「つわりが全くないから逆に妊娠しているか不安だった」なんて話を聞くと、羨ましくて仕方がありませんでした。

私自身が妊娠悪阻になり、入院することになった経験から思う注意点は、なによりも「頑張りすぎないこと」なのだと思います。

妊娠が発覚してから、周りの家族が祝福ムードなのは嬉しいことですが、
「栄養をつけなさい」
「体を冷やさないように」
「つわりでも食べなくちゃだめ」
「つわりは病気じゃないから」
「母親なんだから」

・・・とアレコレ言われてしまったことが、今思えば非常にプレッシャーでした。
そのせいだけではもちろんありませんが、母親だから我慢しなくちゃ・頑張らなければと思い、いくら気持ちが悪くても、いくら吐いても、無理して食事を摂ったり、ダラダラせずに家事や仕事をして、余計に症状を悪化させてしまったのかもしれません。

実際、病院でも主治医に「休めるなら入院した方が早く元気になるから」と言われ、即入院することになりました。
今と昔の考え方の違いもありますが、つわりに対する理解は、本人でなければ分からないものです。
周りの声に囚われず、自分が辛いと思ったら我慢をせずに医師に相談してみることが1番だと思います。

まとめ

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妊娠出来た喜びから一転、つわりの症状に苦しむママは、先の見えない真っ暗なトンネルに迷い込んだような気分になりますよね。でも、お腹の赤ちゃんも頑張って成長しています。つわりの症状が落ち着いたころに、胎動も感じ始めると思います。

「この子も成長しているんだな」と一緒に乗り越えてください。必ずいつか終わりがきます。その時は、可愛いわが子と対面することが出来るかもしれません。無理をせず、ゆったりとした気持ちでマタニティライフを楽しんでくださいね。