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子どもの急な病気やケガに慌てず対処できる?【小児救急の基礎知識マニュアル】

子どもの急な病気やケガに慌てず対処できる?【小児救急の基礎知識マニュアル】

2016年12月24日 公開

子どもが急に病気になったり、ケガをしたら慌てますよね。私自身も子どもが2人いますが、想像するだけで心配ですし、どうしたらいいのか分からずにパニックになりそう。でも、そんな時は落ち着いて的確な判断が求められます。子どものためにしっかり冷静に対処できるよう、今から基礎知識を身に着けておきましょう。

子どもの急な病気やケガの対処法は?

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子どもが急な病気になったり、ケガをしたとき。
それを冷静に対処するには、「事前の知識」が必要です。
いざという時にどうすればいいか、知っていればそれを生かすことができますよ。

最低限知っていてほしいことは、

・休日や夜間に受診できる場所
・救急車を呼ぶ目安
・すぐに受診するべきか電話相談できるところ
・応急処置の仕方
・家で様子を見る場合のポイント

です。

これらさえ知っておけば、いざという時にも対処できるはずです。

休日や夜間に受診できる場所を把握しておく

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まずは休日や夜間でも受診できる場所を知っておきましょう。
かかりつけの小児科でも診察できる場合もありますし、休日夜間応急診療所の利用がおすすめです。

休日夜間応急診療所については、まだ急な病気やケガを経験していないときに、場所を下見しておくのがおすすめ。
家からどのくらいかかるのか、交通機関は何があるかなどをチェックしておきましょう。

下のサイトからお住まいの地域の施設をチェックできます。
かかりつけの小児科の先生に尋ねたり、新聞や広報などにも載っていることもありますので、必ず知っておきましょう。

こんな場合はすぐに受診を

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「どのような状態ならすぐに受診すべきなのか」
「明日のかかりつけ病院の開院時間まで様子をみてもいいのか」

このような悩みや迷いを持つ方もいますよね。
私自身もいつも悩みます。

すぐにでも受診をすべき状況は次の場合なので、頭に入れておきましょう。

✔けいれんを5分以上起こした場合

まずはけいれんを5分以上起こした場合。
熱が出ると熱性けいれんを起こす子もいますが、あまりにも長く続くようなら心配です。

けいれんを起こしていることに気が付いたら、時間を測るようにしましょう。

✔意識がないとき

意識がないときはかなり心配ですね。
すぐに救急車を呼んだり、かかりつけ医に連れていくなど、対処してください。

✔水分が取れない

体調が悪いと食欲不振にはなりますが、水分も取れないとなると脱水症状が心配。
その場合も受診して、医師に相談するようにしましょう。

✔何かを誤飲したとき

小さい子に多い事故である誤飲。
飲み込んでしまって窒息する場合や、飲み込むものによっては危険なものがありますので、必ず受診しましょう。

✔嘔吐するほど頭をぶつけた

やはり頭を打つというのは心配です。
すぐに泣きだした場合は大丈夫だと言われますが、嘔吐するほど強く頭を打った場合は受診してください。

✔処置をしたが血が止まらない

ケガをしたときに、処置をしたのに血が止まらないときも受診するようにしましょう。
鼻血が処置後もしばらく止まらない場合も、受診してください。

✔それでも判断を迷う時は

以上のポイントを踏まえていても、実際その時になると判断に迷う時がありますね。
そんな時は以下のサイトで、当てはまる項目をチェックして、どうすればよいか確認しましょう。

様子を見るべきか、受診するべきかアドバイスをくれます。

救急車を呼ぶ目安は?

Free photo: Emergency, Ambulance, First Aid - Free Image on Pixabay - 914048 (12539)

119番して救急車を呼ぶ目安も覚えておきましょう。

・意識がない
・明らかにいつもと様子が違う
・頭を強く痛がる
・呼吸が弱い
・手足の硬直
・流血がひどい

が救急車を呼ぶ目安です。
自家用車やタクシーで連れていけそうな状態の場合は、救急車を呼ぶのは止めておきましょう。

また、救急車を呼んでも病院探しから始まる場合がほとんどなので、到着までにかかりつけ医に自ら連絡しておくのもいいでしょう。

迷ったときは小児救急でんわ相談へ

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事前の知識を持っていても、この場合はどのような判断がいいのだろうと悩むこともあります。
特に焦っている状況では、冷静に判断ができない場合もあります。

その場合は専門家に、相談をしましょう。
かかりつけ医へ相談するのもいいですが、小児救急へ電話相談するのがおすすめです。

全国共通の短縮番号「♯8000」をダイヤルすれば、近くの窓口に電話が転送されます。
私も電話したことがありますが、

・子どもの年齢
・性別
・住んでいるところ
・いつからどのような症状があるか

などの状態を詳しく伝えると、専門家の指示を仰ぐことができます。
落ち着いて、ゆっくりと伝えましょう。
小児救急電話相談についてさらに知りたい方は、こちらの記事がおすすめ。どうしたらいいか判断に迷ったときに、電話で相談できるのは、とても助かります。緊急時はどうしても慌ててしまいがちですが、落ち着いて対処してくださいね。

救急対応マニュアル(病気編)

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病院へ行くまで、また家で様子を見るときに、おうちでできる応急処置があります。

✔発熱している場合

発熱したとき、熱が上がっている最中は寒く感じ、上がりきった場合は暑く感じています。
寒気を感じるときは暖かい格好をさせ、上がりきって暑さを訴えるときは薄着をさせ、脇の下や股などを冷やすと効果的です。

✔嘔吐している場合

吐いたものが喉につまらないように、横向きに寝かせてあげましょう。
脱水症状が心配なので、乳幼児用のイオン水を少しずつ飲ませてあげるとよいです。

✔けいれんやふるえがある場合

仰向け寝かせて、顔は横に向けてあげ、衣服を緩めてあげましょう。
また、熱はないかどうか、どのくらい症状が続くのかメモをしておきましょう。

救急対応マニュアル(ケガ編)

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ケガに対しても応急処置の仕方を知っておくと、とても便利です。

ケガとひとことで言っても、その種類はさまざま。
転んだ、頭を打った、誤飲、溺れたなど、家庭内だけでもたくさんのケガの危険性があります。
ケガの予防はもちろん、ケガしてしまった時どうするかを、それぞれ症状別に以下のサイトでチェックしてみましょう。

✔やけどをしたとき

とにかく流水や氷で患部を冷やしましょう。
最低でも20~30分冷やすと、痛みも和らぎます。

服の上から熱湯などを被った場合は、脱がさずにその上から冷やします。

✔頭を打った時

打って腫れている部分を冷やしてあげましょう。
できるだけそのまま安静にし、強く揺すったりするのはやめます。

出血がある場合は、タオルなどで圧迫し止血しましょう。

✔その他のケガ

ケガとひとことで言っても、その他の種類のケガもたくさんありますね。
その予防はもちろん、ケガしてしまった時どうするかを、それぞれ症状別に以下のサイトでチェックしてみましょう。

受診までにすべきことと受診の際に必要なもの

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受診することになったら、それまでにすべきことがあります。

・子どもの様子が変わった時間をメモしておく
・様子を観察してそれをメモしておく
・必要物の準備

様子や時間をメモしておくことで、受診の際に慌てずに答えることができます。
「いつ熱が出たか」「いつ嘔吐したか」「けいれんは何分くらいでおさまったか」など聞かれやすいことをメモしておきましょう。

下痢や嘔吐物の色や状態を聞かれることもあるので、オムツの場合は袋に入れて持参したり、携帯やスマホで写真を撮っておくのも手です。

受診の際に必要なもの

受診の際に必要なものは次の通りです。

・健康保険証
・乳児医療保険
・お薬手帳
・診察券
・母子手帳
・着替え
・お金

いざというときに備え、保険証や診察券、お薬手帳、母子手帳などはひとまとめにしておくと便利です。

家庭で経過観察するとき知っておきたいポイント

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お家で様子を見てくださいと言われた場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。
我が家では熱があっても、次のような症状の場合、自宅で様子をみることがあります。

・微熱程度である
・食欲がある
・水分がとれている
・機嫌がよい

また、上の子はアレルギー症状があるので、対処法を前回教えてもらった場合やストックしている薬がある場合もそちらで様子を見ています。

また、受診後も症状が続いているなら、自宅で経過を観察することもありますよね。
家で様子を見る場合、気を付けるポイントはどのようなところでしょうか。

・急変する場合があるので、目を離さない
・顔色、子どもの機嫌に注意する
・水分を取らせる
・ゆっくり休ませる

急変にすぐに気が付けるよう、いつも以上に目を離さないことが重要です。
顔色がいつもと違う、機嫌が悪いなどあれば、症状が変わってきている可能性もあります。
その際は必ず病院を受診してください。

また、子どもは病気のときもケガをしても元気であることも多いです。
しかし、何か症状があるときは、しっかりと水分を取らせ、体をできるだけ休ませるように工夫してあげましょう。
一緒に寝ころびながら、絵本を読んであげる、DVDなどを一緒に見るというのもおすすめです。

心肺蘇生法などを習っておくのも大切

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心肺が停止状態だったり、窒息したりした場合の、心肺蘇生法を知っておくことも大切です。
大人の心肺蘇生法と基本的には同じものなので、覚えていて損はありません。
いざという時に役立つ知識です。

以下のサイトが図入りで分かりやすいのでチェックしてみましょう。

まとめ

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いかがでしたでしょうか。
子どもの急な病気やケガには、やはり慌ててしまうのが普通です。
慌てながらも正しい対応できるよう、普段から救急医療について意識しておくといいですね。

自分でできる応急処置を知っておいて、いざという時にママが対処してくれると、子どもも安心です。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。

まだ、子どもの救急対応に不安が残る方は、こちらの記事もおすすめです。備えあれば患いなし。しっかり備えておきましょうね!