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産後の生理がまだ来ない!受診の目安って何か月?生理不順や痛みに役立つ漢方のこと☆

産後の生理がまだ来ない!受診の目安って何か月?生理不順や痛みに役立つ漢方のこと☆

2018年7月3日 公開

産後の生理、痛みや生理不順、再開しないなど悩みがたくさん。下の子の妊娠を希望していればなおさら気になります。産後はつい我慢しがちですが、産婦人科を受診して解決することがあるかも!受診の目安や、役立つ漢方薬についてもご紹介します。

産後の生理はいつから再開するの?

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☆母乳なら4か月・ミルクなら2か月くらいが目安

妊娠中に止まっていた生理も、産後には再開します。赤ちゃんのお世話で手一杯の中、生理の再開はゆううつではあります。ですが、一方で、下の子、次の妊娠を望んでいて早く再開してほしいという方もいますよね。
気になる産後の生理再開の時期は、母乳の場合は出産後早くとも3〜4か月、ミルクの場合には出産後約2か月後くらいが目安。ただし、個人差が大きいので、必ずこの時期!というわけではありません。この時期に再開しなくても、すぐに心配しなくて大丈夫ですよ。

☆母乳の場合は再開が遅いことも

産後すぐに生理が再開しないのは、「プロラクチン」と呼ばれるホルモンが分泌されることが関係します。
プロラクチンには母乳を分泌する作用がありますが、一方で、排卵を抑制する作用もあります。産後に赤ちゃんが母乳を飲めば飲むほどプロラクチンは活発に分泌されるため、排卵が起きず生理がなかなか再開しないこともあります。
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産後ずいぶん経つけど生理がこない・・・

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☆産後1年半・卒乳後3か月くらいが目安

赤ちゃんに授乳中の場合、生理の再開が遅くなることがあるとは言っても、あまりに長く再開しないと心配ですよね。
では、どのくらいの時期を目安に病院を受診したらいいのでしょうか?

生理の再開の時期は個人差がとても大きいので、一般的な目安にはなりますが、産後1年半、もしくは卒乳後3か月の期間が経過しても生理が再開しない場合には一度受診をして相談するのがオススメです。
プロラクチンの分泌の異常や、ホルモンバランスの乱れなどの原因、何か病気が隠れていないかどうか、かかりつけの産婦人科(もしくは婦人科でも大丈夫です)で、きちんと診察を受けておくと安心ですね。
次の妊娠を早く望む場合には、それよりも早めに相談に行くといいですよ。

産後の生理は妊娠前のいつもの生理と違う?

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☆妊娠・出産を経て変化する場合があります

妊娠・出産を経て女性のからだは大きく変化します。それにともない子宮の中の状況も変化するため、産後の生理は以前と違うということがあります。
具体的には、出血量が増えた・減ったなどの変化や、中には生理痛が軽くなったといううれしい変化も。逆に、生理痛が重くなってしまうという場合も・・・これは、辛いですよね。

☆産後の生理は安定しないことも

産後すぐの出血の場合、悪露(おろ。出産で傷ついた部分からの出血です)の場合も多いので、生理と間違えないようにしてください。また、再開しても周期が安定しないことがあります。これは、産後の女性のからだは変化が激しく、睡眠不足や生活リズムの変化などでホルモンバランスが乱れることもあるから。様子を見て、だんだん安定してくるようなら心配ないでしょう。
また、生理が来る前でも、排卵をすることはあります。すぐに妊娠を望む、という場合でなければ避妊をするようにしてください。

産後の生理の悩みはどうやって解決するの?

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産後の生理は、すぐにきちんと安定というわけではないので、ある程度は様子を見て大丈夫。生理と生理の間の時期に2~3日の出血があるといった場合も、排卵による出血の可能性が高いので様子を見てください。
ただ、以前の生理と比べて極端に出血量が多かったり、出血が長い期間続いたりといった心配なことがあれば受診しておくといいでしょう。産後は、赤ちゃんのお世話もあるので、生理痛が重くなってしまうことも辛いですよね。生理痛は病気ではないから、と思ってしまいますが、受診によって生理痛の悩みが解決することもあるので、我慢しすぎず検討してみてください。

産後の生理の悩みに薬は飲めるの?

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産後は授乳中という場合も多いですよね。そんなときは薬の赤ちゃんへの影響も心配です。ですが、授乳中に飲んでも問題ない薬もあります。また産婦人科や婦人科では、より穏やかな働きである漢方薬を処方してもらえることが多いようです。
具体的にどんな漢方薬がいいのかは、体質や症状にもよりますが、一例としては「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」など。血液の流れを整え、体を温めたり貧血症状を改善する目的でも使用されます。

☆生理痛に薬を飲むならこちらも参考に

赤ちゃんがいると市販薬で痛みをしのぎたいというときも多いですね。そんなときの参考に。国立研究開発法人国立成育医療研究センターのホームぺージでは、「妊娠と薬情報センター」というページがあり、授乳中に飲んでも安全と思われる薬の一覧も紹介してくれています。

産後の生理の悩みにピルが活躍?その働きとは?

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☆ピルって避妊の薬じゃないの?

日本で処方されるピルは、「低用量ピル」と呼ばれるものです。低用量ピルには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という、女性ホルモンに近い成分が配合されています。低用量ピルを服用することで、脳に女性ホルモンが十分に分泌されているという信号が送られ、排卵が抑制されます。あくまでホルモンを補充するというイメージで、量としては、それほど大量にとるわけではないのでご安心を。
また、女性のからだは子宮内膜が厚くなることで、着床しやすくなり、妊娠に備えることができますが、低用量ピルを飲んでいると、子宮内膜が厚くなりにくく、着床しにくくなります。
おおまかではありますが(詳細にはもう少し別の作用もあります)、このふたつ、「排卵の抑制」と「子宮内膜が厚くなりにくい」という効果によって、避妊の役割を果たしています。
日本ではまだまだなじみの薄いピルですが、2013年の国連人口部の統計によると、ヨーロッパではピルによる避妊を行う女性の割合が40%を超える国もあり、欧米ではポピュラーな薬です。

☆ピルは産後の生理の悩みにどう役立つの?

避妊のための薬というイメージの強いピルですが、実際には避妊以外の効果(副効果と呼ばれます)のために処方・服用することもよくあります。
この副効果として、生理の周期の安定や、生理痛の緩和があります。
さきほど、低用量ピルを服用することで子宮内膜が厚くなることを防ぐというお話をしましたが、これによって、生理のときの血液量が減り、生理痛の緩和の効果も期待できるのです。
また、婦人科系の病気になるリスクを低くしてくれる効果も期待できます。

☆ピルを飲んでいたら下の子を妊娠できないんじゃ?

避妊の役割のあるピルですから、次に下のお子さんの妊娠を希望する場合は心配になりますよね。その場合は、妊娠の希望を合わせて医師に伝えましょう。
先ほど、生理の周期を整えるというお話をしましたが、一定の期間低用量ピルを服用して、生理の周期を整えることで、妊娠に備えるという考え方もあるからです。少し回り道になるかもしれませんが、そんな方法もあることは知っておきたいですね。
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ピルはドラッグストアで購入できるの?

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☆病院を受診することが必要

日本ではピルを購入するには医師の処方せんが必要。産婦人科や婦人科などを受診して、処方せんをもらうことで購入することができます。すべての病院で扱っているわけではないので、ピルの処方が可能かなどを事前に電話で問い合わせておくとスムーズです。
このとき、内診や血液検査、子宮がんの検査などがあることがあります。

☆通院は大変・・・ですが!

一度処方されたピルを飲み切った場合、再度受診して処方してもらう必要があります。
何度も受診をするのは大変ではありますが、きちんと検診に通う妊娠中と違い、産後はからだの変化やトラブルがあっても受診する機会がなかなかありません。
産後も通院の機会があることは、ママのからだのケアにもつながり、安心材料にもなりますよ。

ピルを飲むときの注意点って?

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まずは、医師の診察をきちんと受けること。タバコを吸っている本数が多かったり、血栓ができやすかったり、その方の体質や生活習慣によっては、ピルの服用が難しい場合があります。
また、続けて飲むことにも気をつけてください。飲んだり飲まなかったりすると、避妊にも、生理の悩みの緩和にもじゅうぶんな効果を発揮できません。

☆授乳中は低用量ピルは避けるのがおすすめ!

上手に使えば、強い味方になってくれる低用量ピルですが、授乳中には注意が必要。低用量ピルは母乳の分泌を妨げてしまうことがあるからです。もし授乳中なら処方を受ける際にかならず医師・薬剤師に伝えましょう。

気になるピルの副作用・費用って?

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☆吐き気などの副作用が出ることも

ピルを飲み始めると、軽い吐き気や、乳房の張りを感じたり、生理と生理の間に時期に出血があることもあります。また、ピルの種類によってはニキビのような吹き出物が出る場合もあります。
2~3ヶ月(2~3シート)飲み続けるとおさまる場合もありますが、もし副作用がとても辛かったり、長く続く場合は、病院を受診して医師に相談を。

☆費用の目安は月2000~3000円くらい

ピルの処方は、原則として健康保険の適用外です。
病院によって差もありますが、金額の目安としては1か月分(1シート)、2000~3000円くらいで購入できます。初回の受診のときには、さきほどご紹介した血液検査やがん検診の費用がかかるので、全体で1万円程度かかると思ってください。

まとめ

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生理はそれ自体は病気ではないので、なかなか病院を受診しようと思いませんよね。ですが、産後のからだはただでさえダメージを受けていて、慣れない赤ちゃんのお世話という負担もかかっています。妊娠前は平気だった生理が、寝込むほどつらくなってしまうということも不思議ではないのです。生理のつらさを相談するために産婦人科を受診してからだのケアをすることもひとつの方法です。無理せず、がんばりすぎないで、からだをいたわってくださいね。