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【子どもの発達障害】幼児期に見られる特徴や早期発見・早期療育の必要性について

【子どもの発達障害】幼児期に見られる特徴や早期発見・早期療育の必要性について

2019年12月9日 公開

発達障害という言葉を最近はよく聞くようになりましたね。小学生30人クラスに2~3人はいると言われている発達障害の子どもたち。子どもの成長で少し心配なことがあると、もしかして我が子も…?と不安になるママは少なくありません。また、園などで先生から指摘されて、どうしたらいいのだろうと悩む方も。今回はそんな発達障害について知っておきたい基礎知識と、幼児期に見られる特徴をまとめました。そして少し不安に思っている方へ、早期発見や療育を始めることについてご紹介します。

子どもの発達障害ってどんなもの?

Pieces Of The Puzzle - Free photo on Pixabay (168229)

発達障害を持つ子は幼児期の発達にアンバランスさが生じ、得意な事と苦手な事に大きく凹凸があるのが特徴です。得意な事はどんどん伸ばせばいいのですが、苦手な事が極端にできず、集団生活をする年齢になると困りごとが発生します。そのため、育て方にはコツが必要です。

発達障害は大きく3つのタイプに分けられます。ただし、1つだけに当てはまる場合だけでなく、2つ以上に当てはまる場合もあります。

1.ASD:自閉スペクトラム症

自閉スペクトラム症は次のような3つの特徴があります。

・コミュニケーション障害、相互関係の障害
相手の気持ちが理解しづらい、冗談や例え話が理解しづらい、表情などから場の空気を読むのが苦手などの特徴が見られます。

・こだわり、興味や関心の狭さ
ひとつのものに執着しすぎたり、それ以外のものへ全く関心を示さなかったり、興味の幅が極端な特徴があります。

・感覚の過敏性
聴覚、視覚、触覚などの感覚に過敏で、大きい音が苦手、さまざまな情報が視覚に入ると混乱する、特定の服しか着られないなど普段の生活に苦手なことが人より多めであることも特徴です。

2.ADHD:注意欠如・多動症

注意欠如・多動症も次のような3つの特徴があります。

・不注意
忘れ物が多い、物をなくしてしまう、片付けが極端に苦手、集中力がないなどの特徴があります。

・衝動性
予測や考えずに突発的に行動してしまう、相手の話を最後まで聞けないなどの特徴が見られます。

・多動
じっとしていられず動き回る、おしゃべりが止まらないなどの特徴もあります。

3.LD:学習障害

言葉の発達などに遅れはないものの、「読む」「書く」「計算する」など学習面のある特定の場面のみ、困難がある場合を指します。

幼児期に見られる発達障害の特徴

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幼児期に見られる発達障がいの特徴にはどのようなものがあるのか気になりますよね。

ただし、注意しなければいけないのは特徴があるからと言って、必ず発達障害ではありません。診断できるのは医師だけですので、次のような特徴が見られ、心配な場合は必ず病院を受診して相談することが重要です。

自閉スペクトラム症の場合

自閉スペクトラム症の子の幼児期に見られやすいのが、次のような特徴です。

・言葉の遅れ、コミュニケーションの発達の遅れ
他人への興味が薄く、言葉でコミュニケーションをとる必要性を感じづらい子もいるため、言葉の発達が遅れやすいです。オウム返しが多く会話が成り立ちづらいことも。その他、集団で遊ぶことが苦手、友だちに興味を持たないなどの特徴も見られます。

・強いこだわり
服やおもちゃなど強くこだわり、それ以外は着られない、そのおもちゃがないとかんしゃくを起こすなどの特徴が見られることもあります。また、初めての場所、人をひどくこだわる、いつもと違うことをすると嫌がることもあります。

・目が合いづらい
人への興味が薄く、視線が合いづらいなどの特徴が見られることもあります。

注意欠陥・多動症の場合

注意欠陥・多動症の場合は次のようなチェックリストもあります。チェックしてみて、心配なことがあれば病院に相談しましょう。

学習障害の場合

学習障害は幼児期には発見されづらいです。学習面の発達は個人差も大きい部分なので、過度な心配は不要です。

発達障害の早期発見・早期療育が大切な理由

Hands Love Hand - Free photo on Pixabay (168231)

発達障害の療育とは、実際の生活の中で困っていることを子どもがどう対処していくかを学んでいく場です。幼児の場合は親がどのようにサポートしていくかを学ぶ場でもあります。

発達障害を持つ子にはこのような早期療育が必要だと言われています。それはどうしてでしょうか。

・子ども本人が一番困る!
発達障害は見た目に分かりづらいものです。それだけに発見されにくく、周りの人に理解されにくいのが一番大変な事。子ども本人は困っているのに、「だらしがない」「変わっている」「乱暴だ」という目で見られてしまいがちです。

また、保護者の方も「親のしつけがなっていないから・・・」という目で見られてしまうこともあります。早めに発見してあげ、どうすれば子どもが困らずに生活を送れるのか、自立した生活を目指せるのかを療育を通して早めに考えていく必要があるのです。

・2次障害が出る可能性も
発達障害があるために人から怒られすぎる、友だちからいじめられる、友だちができないなどの環境にいると、自己肯定感が育たず、2次障害が出る確率も上がります。2次障害にはチック、うつ病などがあります。小学校高学年ごろになると、「自分が人とは違う」、「自分はダメな人間だ」などと思いやすく、2次障害が出やすいのです。

そう本人が思い詰めてしまう前に、早めに対処してあげるのが大切。子どもが今後、生きていきやすいような環境を整えるのにも早期療育が有効なのです。

子どもの発達障害!気になる就学後のこと…

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子どもに発達障害があると分かると、心配なのは就学後のことではないでしょうか。実は私自身もASDとADHDのある子どもを持つ母なので、就学前は非常に心配し、悩みました。就学後は園に通っている時よりも更に子どもの手が離れ、学校側にサポートをお願いすることが増えます。

発達障害児の就学先の候補には次のようなものがあります。病院の先生、相談窓口、園の先生などに相談しながら、子どもにとって学校生活を送る場、学習する場にはどのような環境が良いのか考えていきましょう。

・通常学級
通常学級で担任の先生やサポートの先生にさまざまな支援をしてもらいながら、過ごすこともできます。

・通級
苦手な科目がある、息抜きなどのサポートが必要な場合は、週に何時間かクラスでの活動を離れ、授業を受けるサポートです。

・特別支援学級
学校内で特別な支援が必要な子のための学級です。その子に合ったサポートが受けられやすいのが特徴です。通常学級で他の子どもたちと一緒に授業を受ける場合もあります。

・特別支援学校
特別な支援が必要な子が集まる学校です。1人1人に合わせたサポートが受けられやすいです。

まとめ

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よく障害は個性などと言われることもありますが、実際に子どもに障害があると分かると、すぐには前向きにはなれないものです。しかし、私もそうでしたがひとつひとつ問題を丁寧に解決していくことで、今後また問題が発生してもクリアできていくのではないかという自信も持てるようになります。

障害があっても、子どもは必ず成長します。ひとつひとつの成長を喜びながら、少しずつ前に進んでいけるといいですね。