産後のカラダはどうなっているの?「子宮復古不全」の症状や原因・治療法について
2018年12月28日 公開
昔から、産後直ぐに水仕事や家事をすると「産後の肥立ちが悪くなる」と言いますよね。出産後すぐは、「産褥期(さんじょくき)」といい、ママの身体は大きなダメージを負った状態なんです。その中で最も気を付けたいのが『子宮復古不全』という症状。大量に出血し、止まらなくなる場合があるんです。最悪の場合は、子宮を摘出しなければならなくなります。 今回は、産後に起こりやすい症状の1つ「子宮復古不全」の症状・原因および予防法について詳しくご紹介します。 自分は大丈夫…と思っていても、体の中でどんなことが起こっているのか分かりませんよね。何か少し異常を感じたら、我慢しないで病院へ行きましょう。
産後のママの体はボロボロ…
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出産後は、産褥期(さんじょくき)と言って、ママの身体は出産によって大きなダメージを負っています。
骨盤は、緩んで開ききった状態になり、グラグラ・ガタガタなので、ベルトで締めなければいけませんし、子宮も元のサイズに戻ろうと収縮を繰り返しながら後陣痛を伴って小さくなっていきます。例えるならば、大きな事故にでもあったくらいのダメージなんだそうです。
そんなボロボロの身体で、生まれた翌日から育児が始まっていくわけですから、ママって本当に大変ですよね。
骨盤は、緩んで開ききった状態になり、グラグラ・ガタガタなので、ベルトで締めなければいけませんし、子宮も元のサイズに戻ろうと収縮を繰り返しながら後陣痛を伴って小さくなっていきます。例えるならば、大きな事故にでもあったくらいのダメージなんだそうです。
そんなボロボロの身体で、生まれた翌日から育児が始まっていくわけですから、ママって本当に大変ですよね。
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こんな症状は危険!子宮復古不全とは?
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子宮復古不全とは、産後、子宮が元の大きさに戻ろうとしたときに、収縮がうまくいかず、なかなか回復しない症状のことです。
子宮の収縮に伴い、「悪露(おろ)」という生理のような出血が1ヶ月くらい続くのですが、全く出血が無い人や、逆にレバーのような血の塊が出る人などは要注意です。
子宮の中に血が溜まってしまい、突如大量出血をしてしまったり、後陣痛が酷く、立っていられないほど痛くなるおそれがあります。
子宮の収縮に伴い、「悪露(おろ)」という生理のような出血が1ヶ月くらい続くのですが、全く出血が無い人や、逆にレバーのような血の塊が出る人などは要注意です。
子宮の中に血が溜まってしまい、突如大量出血をしてしまったり、後陣痛が酷く、立っていられないほど痛くなるおそれがあります。
子宮復古不全の原因とは?
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子宮復古不全の原因は様々あると言われています。また、その原因が1つではなく複数絡み合っている場合もあります。一体どんなことが原因なのでしょうか?ここでは、その代表的な原因についてご紹介します。
①多児出産・巨大児出産をした
巨大児や双子などの多児出産をすると、子宮の膨らみが通常よりも大きくなるため、元に戻るのに時間がかかってしまいます。この場合は、時間が経てば、少しづつ元のサイズに戻ってくるため、さほど心配はいらないと言われていますが、出血が多い場合やいつまでもダラダラと出血が続いてしまう場合は、早めに病院へ行って診てもらいましょう。
②胎盤・卵膜の一部が子宮内に残っている
一般的に、後産と言って、実際に赤ちゃんが産まれてきた後に、胎盤などを押し出して外に排出しますが、この時になんらかの理由で、胎盤や剥がれた卵膜の一部が子宮の中に残ったままになっていると、子宮の収縮を邪魔してしまい、収縮不全を起こしてしまいます。
③ホルモンの分泌異常
通常、赤ちゃんに母乳を与えると、「オキシトシン」というホルモンが分泌されるようになります。この「オキシトシン」は、気持ちを穏やかにしてくれる効果だけでなく、子宮収縮を促してくれる作用もあるんです。
この「オキシトシン」の分泌量が少なかったり、全く無かったりすると、思うように子宮収縮が行われずに、子宮復古不全となってしまう場合があります。母乳育児をすることは、こういった意味でもとても大切なことなんですね。
この「オキシトシン」の分泌量が少なかったり、全く無かったりすると、思うように子宮収縮が行われずに、子宮復古不全となってしまう場合があります。母乳育児をすることは、こういった意味でもとても大切なことなんですね。
④子宮筋腫・子宮内膜症が原因
子宮筋腫や子宮内膜症を患っていると、子宮周辺に突起物が出来てしまうため、悪露の排出を邪魔してしまったり、妊娠中に子宮の中に作られた付属物を排出するのを邪魔してしまう恐れがあるんです。
妊娠前は、子宮筋腫のコブのサイズもさほど大きくなかったとしても、妊娠することにより、子宮自体が大きくなりますから、筋腫のサイズも一時的に大きくなります。出来ている部位にもよりますが、こういったことが原因で子宮の収縮を妨げていることもあるようです。
妊娠前は、子宮筋腫のコブのサイズもさほど大きくなかったとしても、妊娠することにより、子宮自体が大きくなりますから、筋腫のサイズも一時的に大きくなります。出来ている部位にもよりますが、こういったことが原因で子宮の収縮を妨げていることもあるようです。
子宮復古不全の治療法は?
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子宮復古不全の症状が出ている場合は、悪化させないためにも早めの受診が肝心です。症状が酷い場合は、入院や手術となるケースもありますので、赤ちゃんを預かってくれる人の確認も必要となります。
1. 子宮収縮促進剤の投与
多くは子宮収縮剤を点滴などで投与し、収縮を進めさせて経過観察するところが多いようです。その後、エコーや触診により、収縮が進んでいることが確認されれば、問題ないとされています。
2. 残留物の除去処置
もし、エコー検査によって卵膜や胎盤の一部が子宮内部に残っていることが確認されれば、子宮内部の残留物を取り除く処置が行われます。併せて、細菌感染防止のための抗生剤の投与もされる場合があります。
3. 出血がひどい場合は止血剤も投与
あまりに出血がひどく、止まらない場合は「止血剤」を投与される場合があります。また、悪露が子宮内部に溜まってしまっている場合も、掻き出す処置をされることがあるようです。出血が止まらないと、ママの命の危険があるため、全く止まらない場合は、やむなく子宮自体を摘出することもあります。
更に、貧血を防止するために、鉄剤を投与されることがあります。
更に、貧血を防止するために、鉄剤を投与されることがあります。
次の妊娠への影響は?
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子宮復古不全になると、次の妊娠に影響がないか心配になりますよね。しかし、きちんと治療を受けて、元のサイズの子宮に戻れば、次の妊娠への影響はないとされています。また、出産時に子宮の損傷がなければ、子宮復古不全になったとしても、不妊になったりはしないそうです。
但し、全てが当てはまるわけではないため、次の妊娠を計画する場合は、1度医師に診てもらったほうが良さそうですね。
但し、全てが当てはまるわけではないため、次の妊娠を計画する場合は、1度医師に診てもらったほうが良さそうですね。
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子宮復古不全は予防出来るの?
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子宮の回復が遅れてしまう原因は様々ですが、その原因の一部を予防することは出来ます。あまり神経質になりすぎるのも良くありませんが、産後は、赤ちゃんのお世話にかかりっきりになり、自分の身体の異常に気が付きにくいものです。
また、赤ちゃんのお世話をすることへの責任感もあってか、多少の痛みも気にならないのがママの強さでもあります。しかし、子宮復古不全を甘くみてしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねませんので、早めに受診するようにしましょう。
以下の予防法を意識しながら産後の生活を送ると良いかもしれませんね。
また、赤ちゃんのお世話をすることへの責任感もあってか、多少の痛みも気にならないのがママの強さでもあります。しかし、子宮復古不全を甘くみてしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねませんので、早めに受診するようにしましょう。
以下の予防法を意識しながら産後の生活を送ると良いかもしれませんね。
予防法1:積極的に授乳させる
先にも述べたように、子宮の収縮に必要なのが「オキシトシン」というホルモンの分泌です。赤ちゃんに授乳させることにより、この「オキシトシン」がきちんと分泌されるはずですので、積極的に授乳しましょう。
もし、母乳の出が悪く、ミルクで育てているという人は、最初は出が悪くても良いので赤ちゃんに吸ってもらう習慣をつけると良いそうです。
もし、母乳の出が悪く、ミルクで育てているという人は、最初は出が悪くても良いので赤ちゃんに吸ってもらう習慣をつけると良いそうです。
予防法2: 排尿・排便を我慢しない
よくあるのが、産後、体が痛むから・力むのが怖いからという理由で、排便・排尿を我慢してしまうケースです。これも実は、子宮復古不全の原因とされているんです。最初は不安もあるかと思いますが、産後は、通常通り尿意や便意をもよおした時は、我慢せずにトイレに行きましょう。
予防法3: 安静にし過ぎない
産後、体が疲れているのもあり、安静にしていたほうが良いと思いがちですよね。実際、産褥期に動きすぎると、「産後の肥立ち」が悪くなり、更年期の悪化を引き起こすとも言われています。勿論、ゆっくり休息することもとても大切です。
しかし、あまりにも安静にしすぎると、かえって子宮の戻りが悪くなってしまうんです。可能であれば、産後直ぐからはじめられる「産褥体操」でゆっくりと体を動かし、血行を良くすることも大切です。血行が良くなると、疲労回復が促進され、母乳の分泌も良くなります。
無理は禁物ですが、少し体を動かすことで、血行を良くし悪露の排出を促しましょう。そうすることで、子宮の回復も早くなります。
しかし、あまりにも安静にしすぎると、かえって子宮の戻りが悪くなってしまうんです。可能であれば、産後直ぐからはじめられる「産褥体操」でゆっくりと体を動かし、血行を良くすることも大切です。血行が良くなると、疲労回復が促進され、母乳の分泌も良くなります。
無理は禁物ですが、少し体を動かすことで、血行を良くし悪露の排出を促しましょう。そうすることで、子宮の回復も早くなります。
子宮回復にも役立つ・産褥体操のすすめ!
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産褥体操というのは、産後のママの身体の回復を早める目的で始められました。体調の良い人であれば、出産当日から始められる体操です。勿論、ハードな運動ではなく、寝ながら行えるものや座った体勢で行えるものばかりです。
産褥体操は、徐々に体を動かしていく体操になるため、初日は足首の運動だけ、2日目は肩を回す運動を加えていく…というように、無理のない範囲で様々な体操を加えていきます。その結果、血行が良くなったり、ゆくゆくは産後ダイエットの助けとなることもありますので、体調に問題のない人はやってみるとイイですよ。
産褥体操は、徐々に体を動かしていく体操になるため、初日は足首の運動だけ、2日目は肩を回す運動を加えていく…というように、無理のない範囲で様々な体操を加えていきます。その結果、血行が良くなったり、ゆくゆくは産後ダイエットの助けとなることもありますので、体調に問題のない人はやってみるとイイですよ。
産褥体操 産後1日目から出来る足首のストレッチ
このような動きなら、赤ちゃんがネンネしている横でもゆっくり出来そうです。体の負担にならない程度というのが大切です。
via www.youtube.com
腕回し腹筋 産後3・4日目~|産後の体操(産褥体操)|明治ほほえみクラブ
妊娠中衰えた腹筋を刺激することも大切ですよね。ウエストの運動を加えていくことで、産後ダイエットの助けにもなってきます。上記の動画は、産後3・4日目に行うと良いという体操ですが、体を動かすことに慣れてきてからで構いませんので、無理はしないようにしましょう。
また、産後は、寝不足にもなりますので、疲れているときは休息をとるようにし、自分のペースで行うことをおすすめします。
また、産後は、寝不足にもなりますので、疲れているときは休息をとるようにし、自分のペースで行うことをおすすめします。
via www.youtube.com
まとめ
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いかがでしたか?自分とは関係ない話だと思うかもしれませんが、子宮復古不全になる人は少なくないと聞きます。実は、私もその1人でした。産後6日目に大量出血をし、緊急入院となり、出血が止まらないため止血剤を投与され、子宮内部に溜まった血を掻き出す処置をされました。
産まれたばかりの赤ちゃんを義母に預け、やむなく3日間入院となり、とても辛い思いをしたのを覚えています。ママが元気なことが1番です。是非、他人事とは思わずに、何か少しでも異常を感じた場合は、病院へ行くようにしてくださいね。
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