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絵本から始める「おかね教育」ことはじめ

絵本から始める「おかね教育」ことはじめ

2016年11月28日 公開

「おかね」の話は子どもの将来を左右する、と言っても決して過言ではありません。
 今、子どもへの金銭教育(マネー教育)が注目を浴びています。
マネー教育と言っても、株式で儲ける方法などでは、ありません。 お金とモノ対する正しい考え方、必要なモノと欲しいモノのわきまえ方など基本的な教育です。 では、なぜ今、「金銭教育」が必要なの?
 いきなり「金銭の教育」と言っても、どうすればいいの? 実は、一緒にお買い物に行ったり、お小遣い帳をつけたりと日常生活の中で伝えられることはたくさんあります。 その一つに絵本から「おかね」に興味を引く方法があります。まずは読み聞かせに3冊、親子で読める本を2冊紹介していきます。


「おかね」の教育は、子どもの将来を左右する?

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私たちの身の回りには、たくさんの魅力的なモノ(ゲームソフトや文房具、雑貨やスイーツなど
など・・・)が溢れかえっています。そして、安価で簡単に手に入れる事ができます。
ちょっと高価なモノは、おじいちゃん、おばあちゃんにお願いすると買ってもらえたりしますよね。

日本では、「お金」の話は、敬遠される風潮があります。そのため
多くの親は、子どもに
しっかりとした「金銭の教育」をしていません。

私もこどもの頃、おかねの教育なって受けた事ありませんでしたから。しかし、今は状況が大きく変化しています。SuicaやPASMOに始まり、様々な電子マネーが使われ、アプリのダウンロードやゲームの課金など現金以外の「見えないお金」が普及しています。


子どもが将来、自分の限られた収入の中で、やりくりしなければならない時がやってきます。その時、「これは、自分に本当に必要なのか」「今月は使い過ぎたので我慢しよう」と、冷静に考える事のできる子になって欲しいですよね。
自己破産やローンまみれにならないように、お金の大切さを教えた上で、お金との付き合い方を教えていく事は親の義務だと思っています。

いつから「金銭教育」始めればいいの?

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私が幼稚園の頃(かなり、かなり昔の話ですが)、園全員の行事で「お店屋さんごっこ」をした記憶
があります。


それぞれのクラスで園児が、お菓子屋さん、おもちゃ屋さんなどのお店を開きます。クラスの半数
の園児は店番です。そして、残りの半数が紙のお金を持って買い物に行きます。その後、店番組と
お買い物組が交代して楽しみます。最後にお店を閉めてクラスみんなで売り上げたお金を数えましす。
とても楽しかった思い出です。それが私の初めての「一人でお買い物・お店屋さん」擬似体験
だったように思います。


幼児の目には「おかね」は欲しいモノ(お菓子、おもちゃ)と交換できる魔法の道具のように
見えることでしょう。ですから、子どもは「おかね」に、とても興味を持っています。
その興味を持ち始める幼児期から、自然に生活の中で伝えていくとよいでしょう。


モノを買うのにお金が要るのは、視覚でわかりやすいですが、電車に乗るのもお金がいること、
水道や電気だって使うのにお金を払っていること、そのお金はお父さんやお母さんが、お仕事を
して持ってくるもの・・・など、目に見えないお金については、いろいろな視点から話していく
必要がありますね。

「おかね教育」のオススメ絵本3選

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いろいろな視点から、「おかね」について話していくってどうすればいいの?

幼少期の子どもから、難しい話はわからないので、いきなり「おかね」の話をしても興味を持ちません。そこで、ひとつの方法として、絵本の読み聞かせから「おかね教育」を導入していくことをオススメします。数ある中、幼児〜小学校中学年くらいまでの3冊を紹介します。

パンやのくまさん

パンやのくまさん

「パンやのくまさん」 福音館書店
作・絵 フィービーとセルビ・ウォージントン  
訳  まさき るりこ

パン屋のくまさんの1日の話です。朝、起きてパンやケーキを焼き、お客さんに販売する話です。働くことや、ちゃんと挨拶して、接客すること、本当に誠実なパン屋のくまさんが描かれています。何気ない1日のできごとですが、小さな子どもたちに「はたらく」ことの大切さを教えてくれる
1冊です。
かあさんのいす

かあさんのいす

「かあさんのいす」 あかね書房
作・絵 べらB・ウィリアムズ  
訳  佐野 洋子
かあさんは毎日、食堂で働いています。疲れて帰っても、家にはくつろげるいすもない・・・いすを買うために、お金を貯めるお話です。一家は火事で、すべてを失ってしまいますが、家族みんなで力を合わせて大切な、本当に欲しいものを買うために奮闘します。本当に大切なもののために「貯金する」ことを伝えられると思います。
ペレのあたらしいふく

ペレのあたらしいふく

「ペレのあたらしいふく」 福音館書店
作・絵 エルサ・ベスコフ  
訳  おのでら ゆりこ

この絵本には、お金のことはほとんど出てきません。ペレは服が小さくなったので新しい服が必要になります。服を手に入れるのに、お金ではなくお手伝いをします。羊の毛を刈り、糸を紡いでもらったり、縫製をしてもらったり・・・「労働の対価」ということを話せるのではないでしょうか。

年代別「おかね」教育

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「おかね」という不思議な存在に気づく3〜5歳

お買いものごっこで「おかね」という存在を知ります。
「おかねがあると欲しいモノが買える」
「おかねは使うとなくなる」
「おかねがないと欲しいモノが買えない」という概念を学んできます。

実際に遣ってみよう!! 小学校低学年

計算をすることができるようになります。
スーパーに一緒にお買い物に行き、簡単なおつりの計算や商品選びなどを実践してみると金銭感覚も自然と身についてきます。
必要なものと欲しいものの違いが、だんだんわかり始めます。
地域のお祭りで実際にお小遣いを渡してもよいでしょう。
お年玉や臨時のお小遣いなどで、お小遣い帳をつけ始めることもできます。

管理・計画を立ててみよう!! 小学校高学年

お小遣いをもらい、自分で管理することを学びます。
目的を持って貯金することができ、銀行に預けることも知ってきます。
家族旅行のプランニングを任せるのも、よい経験になります

親子で一緒に楽しく学べる「おかね」絵本

Free photo: Love, Child, Family, Mother, Momma - Free Image on Pixabay - 746678 (5053)

子どもが小さくても、日常生活で感じとっていることがたくさんあります。
それを親が、ちょっと声かけしてあげたり、意識してあげると、より理解できます。
「私、経済のことわからないから」とか「教えるなんてムリ」・・・なんて、難しく考える必要はありません。
親も子どもと一緒に学んでいけばいいのです。親子で一緒に楽しく学べる絵本を2冊ご紹介
します。
お金とじょうずにつきあう本

お金とじょうずにつきあう本

「お金とじょうずにつきあう本」晶文社
作 Lジャフェ、Lサンマルク 
訳 永田 千奈

欲しいものが、いくつかある。そんな時、何を選ぶ ?どうすればいい? 身近なエピソードからいろいろな選択肢を考え、選ぶ絵本です。「おはなし」「しらべてみよう」「やってみよう」の3ステップでわかりやすく解説しています。大人も納得です。
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「レモンをお金にかえる法」 河出書房
作 ルイズ・アームストロング  絵 B・バッソ 
訳 佐和 隆光

経済の基礎の基礎を学べる一冊です。内容は、冷蔵庫から取り出したレモン1個から、女の子が起業してしまう、しかも、シンプルな言葉だけで、経済活動を説明できちゃう絵本(?) 小学校高学年くらいだと理解できるので、ぜひ親子で読んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたか? 
「子どもの金銭教育」って聞くと、ハードルが高く感じられますね。

私は、一つの例として絵本をオススメしましたが、お店屋さんごっこでも、お小遣い帳でも
何でも構いません。子どもの年代や個性にあった方法で、楽しく教えられたら、と思います。


将来、子ども達が、モノの価値をしっかりと見極められ、お金を上手く使えるように、そして
賢い消費者として幸せな人生を送るためのスキルとして「おかね」の話、もっと身近なところで、子ども達に、ちゃんと伝えておきたいですね。

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