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初めてのコンタクトレンズは何歳から?子供が眼科で処方を受けるための5つの条件とは?

初めてのコンタクトレンズは何歳から?子供が眼科で処方を受けるための5つの条件とは?

2018年5月31日 公開

最近の子供は、小さいうちからスマホやタブレットなどを見る機会が多く、幼いころから視力低下が懸念される時代となっています。そこで気になるのが初めてのコンタクトデビューはいつからOKなのかということ。子供の健康や安全面を考えて適切な時期を選びたいものです。今回は初めて子供にコンタクトを使用させる際の注意点をご紹介します。

初めてのコンタクトレンズ!子供は何歳からOK?

Girl Glasses See · Free photo on Pixabay (118670)

最近の子供たちは、物心ついた時からスマホやタブレットが身近な存在なので、パパやママが子供の頃に比べると視力低下していく時期が早くなっていると言われています。

幼いうちはメガネで充分と思っていても、小学生になると体育の授業などで激しく動き回ることが多くなるとメガネをかけてのスポーツが困難となってくるので、コンタクトレンズの使用を考え出すご家庭も増えてくるでしょう。

しかし、大切な目のことですから、安全面や健康面などを考えると何歳からコンタクトレンズデビューさせるのが適切なのか悩んでしまいますよね。

コンタクトレンズ使用に関しての「年齢制限」というのは設けられていないそうですが、一般的には中学生からの使用が望ましいとされています。
一体なぜ、小学生での使用は推奨されないのか、以下の2点について考えていきたいと思います。

①小学生ではコンタクトレンズを正しく取り扱うことが難しいから

コンタクトレンズの使用は、ほとんどの場合中学生からが良いと言われていますが、その理由の1つとしては、「管理の難しさ」があげられるからです。

私はコンタクト使用歴約20年なのですが、やはりメガネよりも使いやすく、まるで裸眼のような装着感で快適だと感じていますが、その一方で、正しく取り扱わなければならない煩わしさも感じています。

例えば、2ウィークの使い捨てコンタクトを2週間以上装着したり、1日で使い捨てるタイプを1週間使い続けたり。使い慣れていると「このレンズ、いつから使い始めたっけ?」などとうっかり2週間を超えて使用してしまうこともあるでしょう。

また、使い捨てでないタイプでも、しっかりと洗浄をし、衛生面に気をつけなければなりませんので、自己管理を徹底することが大切ですね。

しかし、なかなかそれを小学生以下の子供に教えるのは難しいもの!こういった理由から、なるべくなら中学生以上での使用開始を推奨しているのです。

昔に比べてコンタクトは、あまりに手軽に手に入るので「高度管理医療機器」であることを忘れていますが、用法をきちんと守らないと大切な目を失う危険性もあることを子供だけでなく保護者も理解する必要がありますね。

②低年齢でのコンタクトレンズ装用は目に負担がかかるから

コンタクトレンズを幼い頃から使用すると、加齢に伴って減少する「角膜内皮細胞(かくまくないひさいぼう)」の死滅を促進させてしまうという可能性があるそうです。角膜内皮細胞とは、角膜の1番内側にある透明の膜のことで、血液の代わりに空気中から酸素や栄養素を取り入れる役割があります。

この角膜内皮細胞は、生まれたときから数が決まっているので、1度減ってしまうと、再生することはありません。コンタクトレンズの長時間装用や誤った使い方による極度な酸素不足により、この角膜内皮細胞が減っていくとも言われていますので、しっかりと自己管理が出来るまではコンタクトレンズの使用を控えた方が良いでしょう。

子供が眼科でコンタクトレンズを処方してもらうための5つの条件とは?

Doctor Tomograph I Am A Student · Free photo on Pixabay (118671)

小学生ではまだ少し早いコンタクトレンズデビューですが、今は中学入学を機にコンタクトレンズを使い始める子供も増えています。因みに私自身は、高校入学時にデビューしました。視力の度数にもよりますが、メガネでは普段の生活がしづらいなど、様々な理由から子供にコンタクトレンズを使わせたいと考えるご家庭もあるでしょう。

コンタクトレンズを購入するには、大人も子供も眼科で検査を受け、医師の診断を受けなければいけません。以下に、子供がコンタクトレンズを処方してもらうために必要な最低限の条件を5つご紹介します。

特に決まりがあるわけではないのですが、基本中の基本と言える条件ですので、まずこちらをクリアしているかチェックしてから購入を検討してみてください。

条件1. 度数のあったメガネを持っている

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コンタクトレンズを使い始めたとしても、やはりメガネは必須です。なぜなら、コンタクトレンズは、目になんらかのトラブルがあるときは装着することが出来ないからです。ものもらいや結膜炎など目の病気の際は、無理にレンズを付けてしまうと、より症状が悪化してしまうので、そういった時はメガネを使用するようにしましょう。

また、コンタクトとメガネを併用して使うことで、コンタクトレンズの装着時間を短くするメリットもあります。自宅にいる時はメガネ。外出時のみコンタクトを使うと言った具合に、上手に使い分けると目への負担が減ると思いますよ!

条件2. 定期検査に保護者が付き添えること

Composition Paper Business · Free photo on Pixabay (118673)

コンタクトレンズを購入する際には、医師の処方箋が必要となりますが、購入の際だけでなく、定期検診が必要な場合もあります。眼科によって指導の仕方が異なりますが、こういった検査の際に保護者がしっかり付き添えることが最低条件です。

特に成長期の子供の場合、角膜のカーブや視力の変動がしやすいため、それに合わせてコンタクトレンズの種類を変更しなければならないことも多いでしょう。そういった際の判断は、やはり保護者であるパパやママが行う必要がありますね。

また、日ごろから子供の装用の様子や目の状態を把握するためにも、定期検査の際には保護者が同行するようにしましょう。

条件3. コンタクトレンズの管理を保護者が指導出来ること

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高校生以下の子供がコンタクトレンズを使用する場合、普段からしっかりと保護者が管理してあげることが重要です。そのため、コンタクトレンズの付け方・外し方、洗浄・消毒などの方法を保護者自身も理解し、子供がきちんと出来ているかを確認するようにしましょう。

やはり小中学生のうちでは、子供だけでやらせるには不安が残ると思います。危機感を持ってしっかりと指導することが大切です。

条件4. コンタクトレンズの装着時間を守れること

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コンタクトレンズの装着時間は、できる限り短いのが理想です。先ほども述べたように、低年齢からのコンタクトレンズの使用は、角膜内皮細胞の死滅を促進させる原因となります。学校に行くときだけ、部活をする時だけなど、装着時間を守って使うことが必要なのです。

購入する前に、必ず子供とよく話し合い、ルールをしっかり決めるようにしましょう。

条件5. コンタクトレンズ装着時にトラブルがあった場合に子供自身が対処できること

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コンタクトレンズを付けている時に、なんとなく目がゴロゴロしたり、かゆみを感じることもあるでしょう。それを放っておくと、目の病気の原因になることもあります。

また、目の不快感が気になり、必要以上にこすってしまうと、角膜を傷つけてしまう恐れもあります。こういった万が一のトラブルの際も、落ち着いて子供自身が対処できるかどうかも、コンタクトデビューにおいては非常に重要な条件なのです。

四六時中、子供と一緒に行動を共にすることは出来ませんから、普段からレンズを付けた状態でのトラブルの際にどうすればよいのか?などをよく話し合い、指導しておくことが大切です。

【注意】コンタクトレンズによる主な目の病気

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コンタクトレンズの使用に慣れてくると、扱いが雑になったり、正しく管理出来なかったりしがちです。しかし、大切な目のことですから、きちんと用法を守って使わなければいけませんよね。

他人事だと思っていたら大間違い!間違ったコンタクトレンズの使用による主な目の病気をいくつかご紹介しますので、保護者の皆さんはよく把握しておくようにしましょう。「いつもは問題ないから大丈夫」ではなく、異常を少しでも感じた場合は、眼科で診てもらうようにしてくださいね。

◆角膜上皮障害

角膜上皮障害(かくまくじょうひしょうがい)とは、コンタクトレンズの装着時間が長すぎて角膜に負担がかかったり、レンズの汚れなどによって角膜上皮に傷がついたり、上皮細胞が剥がれたりする病気です。

なんとなく目が痛い・ゴロゴロするなどの違和感を感じた場合は、すぐに使用をやめ、眼科を受診するようにしましょう。

◆アカントアメーバ角膜炎

アカントアメーバ角膜炎は、数年前にニュースにもなった病気です。汚れた水や土の中にいるアメーバ(原生生物)がレンズに付着し、目に入り、角膜上皮の小さな傷から侵入して感染します。1度感染すると、非常に治りにくく視力障害が残る場合も多いと言われる怖い病気です。

普段から清潔な手指でレンズを取り扱うようにし、レンズ自体の洗浄・消毒をしっかり行うように気を付けましょう。

◆緑膿菌角膜潰瘍

緑膿菌角膜潰瘍とは、角膜上皮の傷から細菌やカビなどが侵入して感染する病気です。角膜に潰瘍が出来、目が混濁してしまいます。

こちらも非常に治りにくい病気で、治ったとしても視力障害が残るので注意が必要です。コンタクトレンズを取り扱う時は、しっかりと手洗いをすることだけでなく、正しい装着期間を守ることも大切です。

◆巨大乳頭結膜炎

巨大乳頭結膜炎とは、レンズの汚れによるアレルギーで、上のまぶたの裏側にある結膜が炎症をおこす病気です。上まぶたを裏返してみると、真っ赤に充血し、ぶつぶつとした乳頭が出来ているのがわかるでしょう。

かゆみが酷く、目やにも多く出ますので速やかにレンズの装着を止めてください。コンタクトレンズは、自分でしっかりお手入れしているつもりでも、使い捨てでない場合は特に、見えない傷や汚れがたまってしまうものです。
定期的に検査し、レンズの汚れも眼科などで診てもらうようにしましょう。

目に負担がかかりにくい「酸素透過率が高い」コンタクトがおすすめ

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子供が使うコンタクトレンズは、極力、目に負担がかからないものを選びたいですよね。そこでおすすめなのが「酸素透過率」が高いレンズを使うことです。酸素透過率とは、そのコンタクトレンズがどれくらい酸素を通すことが出来るのかというもので、酸素透過率が低いと角膜が酸素不足になり、あらゆる感染症のリスクが高くなってしまうのです。

最近は、この酸素透過率が高いレンズが多数出ており、価格はそれなりに高くなりますが、目への負担を考えて選ぶ方も増えています。

特にコンタクトレンズの装着時間が長いという方は、目に優しいレンズを選んだ方がトラブルを予防できると言えるでしょう。

装用時間を出来るだけ短くするのもおすすめ

Time Timer Clock · Free photo on Pixabay (118680)

コンタクトレンズを使い始めてからの目の病気が気になるという人は、そもそも使う時間を少なくするのがおすすめです。

酸素透過率が高いレンズは、比較的高価なので、毎日使用するとなるとそれなりの金額がかかってしまいますよね。ちょっとそれは避けたいな…という場合は、角膜が酸素不足になる前にレンズを外すようにすれば良いのです。

体育の時間だけ、部活の時間だけなど短時間での装着を義務付け、子供にもしっかりと管理させるようにしましょう。

◆スポーツをする子供には「スポーツゴーグル」使用も!

スポーツをするときだけのためにコンタクトレンズを購入するのは勿体ないなと感じるのであれば、「スポーツゴーグル」もおすすめ!

スポーツゴーグルとは、その名の通りゴーグルタイプもメガネのことです。普通のメガネだと、激しく動き回ったときにズレたり、落下したりする危険性がありますが、ゴーグルタイプであればピッタリとフィットしていますので、動きやすく安全です。

一流のアスリートも利用する人もいるほどで、ゴーグルによる視野の狭さなどは感じないような設計にもなっています。

安易にスポーツをする子供だからと、早期にコンタクトレンズを使い始めるのではなく、スポーツゴーグルを使用するという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

子供の視力低下を予防する方法は?

Lasers Eye Iris · Free photo on Pixabay (118681)

スマホやテレビゲーム、タブレット端末などの普及により、年々子供の視力低下が叫ばれている昨今。外で走り回って遊ぶことが多かった30年前に比べると、約1.2~1.6倍も裸眼視力が1.0未満の児童が増えているといわれているんです。

では、子供の視力低下を予防するにはどうしたらよいのでしょうか?最後に予防する方法についてご紹介します。

◆読書や勉強、ゲームなどは適度に目を休ませながらする

視力低下の主な原因は、近くのものを見続ける時間が長いことだと言われていますので、テレビゲームやスマホなどを操作する際は、30分ごとに5分くらいの休憩を入れるなど、目を休ませるようにしましょう。

また、スマホやゲームなどの遊びに限らず、読書や勉強をするときも1時間ごとに10分程度の休憩をはさむようにしましょう。体だけでなく、目のコリをほぐすような感覚で、適度な休息をとることが大切です。

◆目を休ませるときは「遠く」を見る

目の筋肉というのは、遠くを見ているときにリラックスし、近くの物を見ているときに緊張状態になります。そのため、近くを見続けてしまうと、目の筋肉が縮んだままとなり、ピントが合わなくなり、遠くの物まで見えにくくなってしまうのです。

そのため、目を休ませる際は、なるべく遠くのものを見るように心がけ、目の筋肉をリラックスさせてあげることが大切です。

室内であれば2~3m先のものを見ながら、適度に瞬きをしてください。明るい部屋で行うとより効果的なので、夜は電気を付けたままでOKです。

まとめ

Baby Glasses Cute · Free photo on Pixabay (118682)

いかがでしたか?私は小学生からメガネをかけていたタイプの子だったので、目が見えない不自由さは身をもって実感しています。しかし、メガネは夏場は暑いし、冬はマスクなどを付けると曇るし、体育の授業は破損の恐れがあるため、外さなければならず、意外と不便なんですよね。

だからこそ、コンタクトレンズの便利さを感じてしまうのですが、それと同時に目への負担がかかるというリスクも、覚えておかなければなりません。

目は一生モノですから、失ってからでは遅いですよね。子供がコンタクトデビューをする際は、正しく取り扱っているかをきちんと保護者が管理し、サポートするようにしてください。