【お掃除のプロ松本忠男さん監修】健康は正しい掃除方法から!ウイルスやホコリから家族を守ろう
2020年5月26日 公開
新型コロナウイルスの影響で、おうちの中の衛生管理方法が気になり始めた方も多いのではないでしょうか。今までは毎日のルーティンとしてこなしていた掃除。見た目にきれい汚いではなく、見えないウイルス対策ですから、本当にこの掃除方法で大丈夫なのかと不安になることもありますよね。そこで今回、長年医療機関等での清掃経験を持つ、お掃除のプロの松本忠男さんに「健康を守るための掃除方法」を教えていただきました。家族の健康を守るため、正しい掃除方法を身に着けていきましょう。
家族の健康を守るための掃除ってどんなもの?
via www.photo-ac.com
まず、そもそもなぜ私たちは掃除をするのかを考えたことはあるでしょうか。小さいころから学校でも、”自分たちの使う教室やトイレをきれいにしましょう!”と教わり、”きれいにする=掃除”と考え、掃除をしていたという人もいるでしょう。
しかし、新型コロナウイルスの流行により、自衛意識から、ウイルス対策など病気にかからないための掃除(消毒)が注目を浴びてきました。けれどこの流れにさまざまな医療機関の清掃経験からたくさんのお掃除ノウハウを持っている、お掃除のプロ松本忠男さんは危機感をつのらせているとのこと。
しかし、新型コロナウイルスの流行により、自衛意識から、ウイルス対策など病気にかからないための掃除(消毒)が注目を浴びてきました。けれどこの流れにさまざまな医療機関の清掃経験からたくさんのお掃除ノウハウを持っている、お掃除のプロ松本忠男さんは危機感をつのらせているとのこと。
安易に消毒は逆に危険!
その理由は、ただ安易に感染の可能性がある場所をただやみくもに消毒すれば安心、というわけではないからです。おうちの中には人に必要な常在菌もおり、その菌まで殺してしまう可能性があります。そして、過剰に消毒することで逆に健康被害を招くリスクもあります。
ウイルス対策のために、何より大切なのは消毒用アルコールではなく、正しい掃除方法を知ること。正しい掃除方法を実践すれば、免疫力が弱っていない健康な人は消毒をしなくても、感染リスクを減らすことができるとのことなんです。
ウイルス対策のために、何より大切なのは消毒用アルコールではなく、正しい掃除方法を知ること。正しい掃除方法を実践すれば、免疫力が弱っていない健康な人は消毒をしなくても、感染リスクを減らすことができるとのことなんです。
”きれいのための掃除”から”人の健康のための掃除”へ
人の健康にとって良くないものを大別すると、次の2つに分類されます。
1つ目、新型コロナウイルスなどのウイルス
2つ目、ハウスダスト(アレルギーを起こす可能性)
家族の健康を守るためには、病気の元になるこの2つをできるかぎり除去するための掃除が必要です。従来の汚れを落としてきれいを保つための掃除から、人の健康のための掃除へシフトするために、今こそ掃除の仕方や頻度なども見直してみませんか。
1つ目、新型コロナウイルスなどのウイルス
2つ目、ハウスダスト(アレルギーを起こす可能性)
家族の健康を守るためには、病気の元になるこの2つをできるかぎり除去するための掃除が必要です。従来の汚れを落としてきれいを保つための掃除から、人の健康のための掃除へシフトするために、今こそ掃除の仕方や頻度なども見直してみませんか。
健康を守る正しい掃除方法ーウイルス対策ー
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まずはウイルス対策からみていきましょう。多くの方が心配を抱いている新型コロナウイルスの家の中での感染経路は主に飛沫感染、接触感染、飛沫核感染の3つだと言われています。
飛沫感染…咳やくしゃみ、または会話によって唾液と一緒にウイルスがとびだし、他の人がそれを吸い込むことで起こる感染リスクのことです。2~3mと遠く離れたところまで感染力の強いウイルスが飛ぶと言われています。
接触感染…飛沫は人が吸い込むだけでなく、床やテーブルなどにも落下します。特に家族で団らんする時間が多いダイニングテーブルや、長時間会話をしながら過ごす場所には飛沫の落下も多くなります。そこを手で触り、触った手を洗わずに口や鼻へ触れることで起こる感染リスクが、接触感染です。
飛沫核感染…他の2つに比べて聞きなれない言葉ですが、飛沫物の水分が蒸発したあと、ウイルスが空気中を浮遊したりどこかへ張りつくことで起こる感染リスクのことです。
ウイルスは細菌とは異なり細胞を持っておらず、人や動物の体内でしか増えないのですが、物体に付着したウイルスはすぐに死滅せず、一定時間生き延びるものも多いようです。そのため、飛沫が多く落下する場所&手で触る場所を中心に、正しい方法でお掃除をすることが大切です。
飛沫感染…咳やくしゃみ、または会話によって唾液と一緒にウイルスがとびだし、他の人がそれを吸い込むことで起こる感染リスクのことです。2~3mと遠く離れたところまで感染力の強いウイルスが飛ぶと言われています。
接触感染…飛沫は人が吸い込むだけでなく、床やテーブルなどにも落下します。特に家族で団らんする時間が多いダイニングテーブルや、長時間会話をしながら過ごす場所には飛沫の落下も多くなります。そこを手で触り、触った手を洗わずに口や鼻へ触れることで起こる感染リスクが、接触感染です。
飛沫核感染…他の2つに比べて聞きなれない言葉ですが、飛沫物の水分が蒸発したあと、ウイルスが空気中を浮遊したりどこかへ張りつくことで起こる感染リスクのことです。
ウイルスは細菌とは異なり細胞を持っておらず、人や動物の体内でしか増えないのですが、物体に付着したウイルスはすぐに死滅せず、一定時間生き延びるものも多いようです。そのため、飛沫が多く落下する場所&手で触る場所を中心に、正しい方法でお掃除をすることが大切です。
飛沫によりウイルスが落下・溜まりやすい場所
飛沫が落下しやすい場所、またその飛沫を触ってしまい、さらにその手でウイルスを広げ溜めやすい場所は次のような場所です。
・テーブル
・洗面台及び周囲
・スマホ
・ドアノブ
・椅子を動かすときに触る箇所
・ティッシュペーパーボックス
・トイレの手で触る箇所(便座、蓋の一部、ペーパーホルダー、水栓レバー、電気のスイッチ、ウォシュレットなどのボタン、手すりなど)
・冷蔵庫の取っ手
トイレは手を洗う前に触る場所が本当に多いですね。
・テーブル
・洗面台及び周囲
・スマホ
・ドアノブ
・椅子を動かすときに触る箇所
・ティッシュペーパーボックス
・トイレの手で触る箇所(便座、蓋の一部、ペーパーホルダー、水栓レバー、電気のスイッチ、ウォシュレットなどのボタン、手すりなど)
・冷蔵庫の取っ手
トイレは手を洗う前に触る場所が本当に多いですね。
正しいウイルス掃除方法
ウイルス対策にはどのような掃除方法が適切なのでしょうか。
✔消毒前にクリーニングを
松本さん曰く、医療現場では消毒の前に必ず洗浄をします。洗浄によりウイルスの数を減らしたうえで消毒をするようです。これはおうちでも同じで、しっかり掃除する前にただ消毒スプレーなどをかけたのでは十分な効果は得られないとのこと。
上記のような場所はまず、乾拭きし、汚れを取り除きながらウイルスの数を減らすことが大切。その上で、さらに心配であれば気になるところだけ消毒するのが正しい掃除方法です。
✔拭くときは一方向拭き&必ず乾拭き
拭くときには必ず一方向に拭きます。左右や上下を往復するように拭いたり、ごしごし擦るのはNG。いったん拭いたホコリなどの汚れを擦り付けているだけになってしまいます。
また先ほど、「乾拭きを」と言いましたが、テーブルなどは濡らした台拭きで掃除をしているという人も多いのではないでしょうか。実はいきなりの水拭きは要注意だそうです。水には吸いつける力があるため、汚れを貼りつけ、広げてしまうからです。
必ず拭くときは一方方向に、乾拭きを行いましょう。汚れのひどいところは乾拭きに加えて洗剤を使って掃除するのが基本です。
✔消毒前にクリーニングを
松本さん曰く、医療現場では消毒の前に必ず洗浄をします。洗浄によりウイルスの数を減らしたうえで消毒をするようです。これはおうちでも同じで、しっかり掃除する前にただ消毒スプレーなどをかけたのでは十分な効果は得られないとのこと。
上記のような場所はまず、乾拭きし、汚れを取り除きながらウイルスの数を減らすことが大切。その上で、さらに心配であれば気になるところだけ消毒するのが正しい掃除方法です。
✔拭くときは一方向拭き&必ず乾拭き
拭くときには必ず一方向に拭きます。左右や上下を往復するように拭いたり、ごしごし擦るのはNG。いったん拭いたホコリなどの汚れを擦り付けているだけになってしまいます。
また先ほど、「乾拭きを」と言いましたが、テーブルなどは濡らした台拭きで掃除をしているという人も多いのではないでしょうか。実はいきなりの水拭きは要注意だそうです。水には吸いつける力があるため、汚れを貼りつけ、広げてしまうからです。
必ず拭くときは一方方向に、乾拭きを行いましょう。汚れのひどいところは乾拭きに加えて洗剤を使って掃除するのが基本です。
健康を守る正しい掃除方法ーハウスダスト対策ー
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ハウスダストもアレルギー反応を起こしやすいため、室内から減らすことが大切です。ハウスダストとはいわゆるホコリのことで、人の皮脂、ふけ、衣類などの繊維、もう少し広げるとカビやダニ(死骸や糞)などが混在したもの。古いホコリは放置しないことが大切です。
ハウスダストが溜まりやすい場所
次のような場所にホコリなどのハウスダストは溜まりやすいようです。
・壁
・床の隅
・モノの周囲
・テーブル
・テレビの画面、周囲
・風が停滞する場所(狭いすき間など)
・階段(隅と壁)
テーブルはウイルスもでしたが、ハウスダストも溜まりやすいんですね。
・壁
・床の隅
・モノの周囲
・テーブル
・テレビの画面、周囲
・風が停滞する場所(狭いすき間など)
・階段(隅と壁)
テーブルはウイルスもでしたが、ハウスダストも溜まりやすいんですね。
ハウスダストの正しい掃除方法
上記のような場所のハウスダストを再び広げたり、飛ばしたりしないように、ゆっくり、静かに取り除くことがポイントです。
✔掃除のときに窓は開けない
掃除をする時に窓を開ける方も多いですが、それは床に落ちたホコリや、壁についたホコリをゆっくり取り除けるチャンスなのに、風で舞い上がらせてしまう行為。窓は開けず、はたかず、「ゆっくり、静かに」取り除くのがコツです。
✔人が動いているときの掃除はNG
人の出入りが多い時や活動中も空気中にホコリが舞ってしまうのでNG。例えば寝室の掃除は朝起きてすぐや寝る直前はNG。布団をはいだりたたんだりするときにホコリが寝室中を舞っているからです。寝室なら布団を敷く前や寝る1時間前、リビングなら朝早く家族が起きる前にほこりを取り除くか、昼間誰も家にいない場合は帰宅後にすぐ掃除をするといいでしょう。
✔壁の掃除を念入りに
また、床は掃除する人も多いと思いますが、実は大切なのは壁。壁に付着したホコリは水分や静電気などで貼りついており、一定の厚みになると空中を舞います。そのため、壁のホコリを溜めないようにすれば、室内のホコリの量を減らすことができます。
✔片付けも大切
片付けをすることも大切です。物がたくさんあると、その周囲は壁となるため、いわゆる壁がたくさんあるような状態になるからです。シンプルな部屋は掃除もしやすく、ホコリも溜まりにくいんですね。
✔掃除のときに窓は開けない
掃除をする時に窓を開ける方も多いですが、それは床に落ちたホコリや、壁についたホコリをゆっくり取り除けるチャンスなのに、風で舞い上がらせてしまう行為。窓は開けず、はたかず、「ゆっくり、静かに」取り除くのがコツです。
✔人が動いているときの掃除はNG
人の出入りが多い時や活動中も空気中にホコリが舞ってしまうのでNG。例えば寝室の掃除は朝起きてすぐや寝る直前はNG。布団をはいだりたたんだりするときにホコリが寝室中を舞っているからです。寝室なら布団を敷く前や寝る1時間前、リビングなら朝早く家族が起きる前にほこりを取り除くか、昼間誰も家にいない場合は帰宅後にすぐ掃除をするといいでしょう。
✔壁の掃除を念入りに
また、床は掃除する人も多いと思いますが、実は大切なのは壁。壁に付着したホコリは水分や静電気などで貼りついており、一定の厚みになると空中を舞います。そのため、壁のホコリを溜めないようにすれば、室内のホコリの量を減らすことができます。
✔片付けも大切
片付けをすることも大切です。物がたくさんあると、その周囲は壁となるため、いわゆる壁がたくさんあるような状態になるからです。シンプルな部屋は掃除もしやすく、ホコリも溜まりにくいんですね。
監修いただいたお掃除のプロ!松本忠男さんのご紹介
東京ディズニーランドの開園時の正社員、ダスキンヘルスケアを経て、亀田総合病院のグループ会社に転職。清掃管理者として約10年間、現場のマネジメントや営業に従事するなど、病院清掃32年の経験から得たノウハウをご家庭向けにご提供しています。
1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、株式会社プラナを設立。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人のスタッフを指導され、現場で体得したコツやノウハウを、医療、介護施設、清掃会社に提供されています。
1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、株式会社プラナを設立。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人のスタッフを指導され、現場で体得したコツやノウハウを、医療、介護施設、清掃会社に提供されています。
・松本忠男さんの著書
正しいお掃除で家族の健康を守ろう
via www.photo-ac.com
家族の健康はまずはおうちからと言っても過言ではありませんよね。きれいにするだけでなく、見えないウイルス対策や、見えづらいハウスダスト対策も日々のお掃除ルーティンに組み込んで、計画的にお掃除をしていきましょう。
家族みんなが安心して楽しく過ごせる空間づくりをしていけたらいいですね。
家族みんなが安心して楽しく過ごせる空間づくりをしていけたらいいですね。
【お掃除のプロ松本忠男さん監修】エアコン掃除はこれで大丈夫!特に気をつけたいポイントと正しい方法を徹底解説! – ikumama
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