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子供が嘔吐したときの原因と対処法は?焦らず落ち着いて適切な対応をしよう!

子供が嘔吐したときの原因と対処法は?焦らず落ち着いて適切な対応をしよう!

2017年10月22日 公開

子供が嘔吐することは割とよくある事なのですが、突然のことだと、ママもビックリしてしまいますよね。今回は、子供が嘔吐した時に考えられる原因と対処方法について詳しくご紹介します。まずはママが慌てずに落ち着いて対処してあげる事が肝心ですよ。

子供は何故よく嘔吐するのか?

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腸は、もともと外部からの刺激に反応しやすいのですが、特に子供は消化器官が弱いので嘔吐のような消化器症状を起こしやすいと言われています。また、胃の噴門部が未発達なこともあるので、食べた直後に走り回るだけでも嘔吐してしまうのです。

子供が突然嘔吐すると、ママもビックリして慌ててしまいますが、子供は本当にちょっとのことで嘔吐しやすいので、その時々によって落ち着いて対処することが大切です。
まずは、嘔吐前後の子供の様子を思い出し、何か考えられる原因はないか、冷静に見極めるようにしましょう。ママが慌てていると、子供はもっと不安になります。子供が嘔吐する主な原因とは何か、早速見ていきましょう。

◆急性胃腸炎

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食後に激しく動いた訳でもないのに、突然嘔吐するのは、ウイルス性胃腸炎の可能性が考えられます。主にノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどが原因となって発症するもので、これらのウイルスが腸管壁に感染して炎症を起こし、胃腸のむくみやぜん動の働きを弱めてしまいます。ウイルスを排除しようとする身体の防御反応が働くことで、嘔吐を引き起こしてしまうのです。

これらウイルス性胃腸炎の場合、嘔吐以外に頻回の下痢や発熱が挙げられます。血便が出る可能性もありますので注意しましょう。また、何らかの細菌による食中毒が原因の場合も酷い嘔吐と下痢を繰り返しますので、脱水症状には注意しましょう。

◆乗り物酔い

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乗り物酔いは、平衡感覚機能が発達し始める5歳以降に多くなると言われています。車やバス、飛行機や船など乗り物の不規則な揺れが内耳の三半規管や前庭を刺激することで平衡感覚や自律神経系が乱れ、吐き気をもよおしてしまうのです。さらに、ストレスなどによる精神的なものや視覚や嗅覚への刺激が嘔吐中枢を刺激して嘔吐を起こしやすくしてしまうのです。

私自身も子供の頃は、長時間バスや電車に乗ることが出来ないほど、酷い乗り物酔いでした。何度か吐いたこともあり、それが精神的不安になり、吐き気をもよおす原因となっていたのかもしれません。事前に分かっていれば、酔い止めを飲んだり気分転換をするなど、予防することが出来ると思います。

◆熱中症

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熱中症でも嘔吐が起こることがあります。大人でも経験があるとは思いますが、熱中症で脱水症状に陥ると、頭がクラクラして頭痛や吐き気をもよおすことがありますよね。子供も同じこと。特に汗をかきやすい子供は注意が必要です。

熱中症になり体温が高くなると、身体は汗をたくさんかいて体温を下げようとし、熱を放出しようとします。その際、皮膚の血管を拡げ皮膚の血液量を増やそうとするので、消化器などの内臓の血液量が減り、心臓や脳の血液量を保とうと血管が収縮します。この時、急激に血流が低下してしまうため、嘔吐を起こしてしまうのです。
熱中症が原因で度々嘔吐をしたときは早めに病院に連れて行きましょう。

◆頭部の外傷

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頭を打った時も嘔吐を引き起こしてしまうことがあります。これは、脳が圧迫されることで嘔吐中枢への刺激が加わることが原因です。頭を打って起きた嘔吐は、ケガをしてから1〜2時間経過してから起こることがあります。軽症であれば、嘔吐した後はケロリと元気にしていることもありますが、打ち所が悪く、脳挫傷や頭蓋内血腫などによる嘔吐も考えられますので、24時間は気を付けて様子をみておきましょう。

もし、激しく嘔吐を繰り返したり、顔色が悪く、グッタリしているようであれば、病院で診てもらいましょう。明らかに目に見える出血などが無くても、危険な症状です。迷わず受診しましょう。

◆自家中毒

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自家中毒とは、子供の頃によくある症状で、突然嘔吐を繰り返し、数日吐き続けたと思ったら突然元気になる病気です。これは、体内で脂肪を分解して作られるケトン体という物質が関係しています。このケトン体が血液中で増加しすぎると、中毒症状を起こして吐き気をもよおしてしまうのです。特に糖分を産む代謝機能が未熟な子供が発症しやすいと言われています。

この自家中毒の原因はハッキリとは解明されていませんが、おそらくストレスによるものだと考えられています。繊細な性格の子や環境の変化などストレスを感じる原因は様々です。子供の様子をよく見て、精神的ケアも必要となります。

◆食物アレルギー

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実は、食物アレルギーでも嘔吐することがあります。身体を守るためにアレルゲンとなる物質を排除しようとする働きによって嘔吐するのです。特に乳幼児によく見られ、大抵は食後5分から2時間以内に症状が現れます。もし、特定の食品を食べるたびに嘔吐を繰り返すようであれば1度アレルギー検査などをしてもらった方が良いかもしれませんね。

◆激しい咳

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風邪や気管支炎、百日咳など激しい咳を伴う病気にかかった際にも、胃に強い力が加わり嘔吐してしまうことがあります。また、喉で痰が絡んだ場合も、上手く吐き出せずに痰を出そうとして咳込んだ際に吐いてしまうことがあります。

私の娘がまさにこれで、本当によく嘔吐します。しかも、気管支が弱いのか毎回風邪をひくと、咳が酷いため、特に夜寝る時に嘔吐します。痰が吐き出せると、スッキリするようです。室内を加湿したり、こまめに鼻水を除去してあげることが大切です。

吐き気があるときの対処方法

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子供が気持ち悪いと吐き気を訴えてきた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。以下に詳しくご紹介します。

1.吐かせる

気持ち悪いと言っている時は、前かがみになり、吐きたいだけ吐かせてあげるようにします。大人も同じですが、吐く行為自体が、精神的ダメージが大きいので、子供が不安にならないよう優しく背中をさすってあげるようにしてくださ い。

2.口をゆすぐ

嘔吐が終わって落ち着いたら、うがいをさせましょう。口の中が気持ち悪いと、また吐き気をもよおす原因となります。
乳幼児など、うがいが困難な場合には口の中を見て吐しゃ物をぬぐってあげたり、口の周りを拭いてさっぱりさせてあげましょう。可能であれば、白湯などを飲ませても良いかもしれませんね。

3.汚れていたら衣服は着替える

吐しゃ物で衣服が汚れてしまった場合は、速やかに着替えさせましょう。臭いなどでまた吐き気を誘発してしまいます。また、ウイルスが原因の嘔吐の場合は、吐いたものからウイルス感染しますので、適切な処理をしなければなりません。

4.安静にする

嘔吐した際は、安静に寝かせておきましょう。この時、再度嘔吐した時に誤嚥を防ぐために横向きに寝かせるようにすると良いでしょう。

もしくは上半身を少し高くして寝かせるとよいです。背中から後頭部にかけてクッションやバスタオルを重ねたものを敷いて高さを出しましょう。鼻水が逆流して喉に垂れることも防げるので、咳で嘔吐してしまう子供にも有効です。

嘔吐物の処理方法

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単なる乗り物酔いや食後に動きすぎて嘔吐した場合はさほど気にしなくて良いのですが、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、病原性大腸菌、サルモネラなどが原因による感染性胃腸炎の場合には、嘔吐物や便が感染源になりますので適切な処理が必要です。どんなことに気をつければよいのか、以下に詳しくご紹介します。

①使い捨て手袋&マスクで処理をする

吐しゃ物を処理する場合は、使い捨てのビニール手袋やマスクを着けて行いましょう。空気中に飛散したウイルスを吸い込んだり、接触することからの二次感染を防ぐことが出来ます。

使い終わった手袋やマスクは、ビニール袋に入れ、しっかり縛り、ゴミ箱へ捨てます。こうしてさらなる感染拡大を防ぐためにも、使い捨てのものを常備しておくと良いでしょう。100円ショップなどに売っていますよ!

②次亜塩素酸ナトリウム系の消毒液で消毒

ウイルス性の胃腸炎の中には、通常のアルコール消毒で消毒出来ず、空気中に飛散してしまう可能性のあるものがあります。代表的なものでは、ノロウイルスです。ノロウイルスが原因で嘔吐した場合の消毒に有効なのは次亜塩素酸ナトリウム系の消毒液。

これを0.5%程度に薄めたものを、キッチンペーパーなどに染み込ませ、吐しゃ物で汚れた床をよく拭きます。薄め方は元の消毒液の濃度によって異なりますので、成分を確認し、消毒液を作成するようにしましょう。2度拭きし、空気中に飛散しないように気をつけて下さい。

次亜塩素酸ナトリウムは、肌への刺激が強いので取り扱う際は手袋をしておくと良いでしょう。この次亜塩素酸ナトリウムは、いわゆる塩素系漂白剤のことなので、家庭に1つはあるかもしれませんよね。ノロウイルスに有効な濃度を保ちながら使用するようにしましょう。

③ゴミは2重にして捨てる

新聞紙やキッチンペーパーを使って、ウイルスが飛散しないように、吐しゃ物を覆い、中央に集めたら、ビニール袋に入れてしっかり縛りましょう。出来れば2重にした方が、安心です。

ビニール袋に入れたものは、ゴミ箱へ捨て、念のため消毒液をかけておきます。これは、嘔吐以外にも、ウイルス感染した赤ちゃんのおむつの処理にも有効です。

④汚れ物はほかの洗濯物と一緒にしない

吐いたもので衣類やタオル、布団やシーツなどが汚れてしまった場合は、ほかの洗濯物と一緒に洗わないようにしましょう。
まずは、塩素系漂白剤につけおきし、他の衣類とは別に洗濯をします。
塩素系漂白剤だと色落ちの恐れがあるので、色物の場合は、90度以上の熱湯に90秒以上つけおきするのも有効な手段です。

ノロウイルスなどのウイルスは、熱に弱いので、カーペットや布団など洗濯出来ないものもアイロンをあてて熱で死滅させることが出来ます。

⑤固形石鹸を使用して手を洗わない

最近は、ポンプタイプのハンドソープが多いのですが、もしご家庭で固形石鹸を使用している場合は要注意です。
吐しゃ物を処理した後やオムツ替えのあとに手洗いをすると思いますが、固形石鹸の場合、細菌が石鹸に付着し、感染を広げてしまうことがあるんです。

出来れば、ポンプタイプのハンドソープを使うようにしましょう。これならたとえポンプ自体がウイルスで汚染されても、洗うことが出来るので生活に保つことが出来ます。電動で手をかざすだけで液体石鹸が出てくるものもあり、ポンプに手を触れないので感染拡大を防ぐことが出来ますね。

⑥十分に換気をする

消毒後は、窓を開けて30分ほど換気します。ウイルスが飛散している恐れがあるためです。十分に換気できないようであれば、空気清浄機を使うなど工夫してください。

受診の目安

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子供が2度も3度も嘔吐すると、とても心配になりますよね。しかし、土日や夜間などの場合、急いで病院へ行く必要があるのかどうなのかが1番気になるところだと思います。

基本的に、嘔吐した後も本人が元気である場合はあまり緊急性はありません。しかし、繰り返し嘔吐して、水分もとれない状態や、睡眠がとれず、グッタリしているようなら迷わず病院へ行きましょう。

また激しい頭痛や腹痛があるときも注意が必要です。よく子供の様子を見て、適切な対応をしてください。痙攣や冷汗、意識が不明瞭な時は、早急に受診してください。

まとめ

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いかがでしたか?嘔吐する原因は様々ですが、特に気をつけたいのはウイルス性の胃腸炎ですよね。特に冬場は、ノロウイルスやロタウイルスが流行る時期なので、日頃から手洗いうがいを徹底し、予防したいものです。

症状をよく観察し、嘔吐の原因を見極めて適切な対応をしましょう。我が家も、昨年娘がノロウイルスに感染した後、私も二次感染し、酷い目に遭いました。大人でも繰り返す嘔吐や下痢は辛いものですよね。ワンオペ育児ママは、他に頼れない分、辛いと思います。

嘔吐後は、水分をこまめに摂り、食べられるのであれば、少量ずつ消化の良い食べ物からはじめましょう。慌てず冷静な判断ができるよう、対処法についてよく理解しておくと良いと思います。子供の様子が悪化してきた時は、迷わず病院へ連れて行って下さいね。
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