乳児ポツリヌス症候群は“はちみつ”だけじゃない!赤ちゃんにNGな食材と万が一の対処法

はちみつは、健康に良いイメージがある食材ですが赤ちゃんには与えてはいけない食材とされています。2017年3月、東京都で5カ月の男の子が、離乳食としてはちみつを加えたジュースを飲んでいたことが原因で、乳児ボツリヌス症候群を発症し、死亡するという悲しい事故が起きました。今回の事故でより一層赤ちゃんにはちみつが危険ということは世間に知れたと思いますが、はちみつ以外にも乳児ポツリヌス症候群になる可能性のある食材があるのを皆さんはご存知でしたか?今回は、乳児ポツリヌス症候群になる可能性がある食材や、食べてしまったときの症状や対処法をご紹介します。

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2017/04/20 公開 | 694 view

乳児ポツリヌス症候群は“はちみつ”だけじゃない!赤ちゃんにNGな食材と万が一の対処法

赤ちゃんの乳児ポツリヌス症候群とは

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乳児ボツリヌス症候群とは、生後3週頃から生後6ヶ月頃の乳児に最も多く起こると言われており、ボツリヌス菌の菌の種が体内に入ることで発症する感染症です。
主にはちみつが原因で発症し、これは母子健康手帳にも記載されているので皆さんご存知かと思います。

1才までは、腸内にいる菌の種類が大人とは異なるため、消化吸収の機能も未熟です。
そのため、ボツリヌス菌の菌の種が赤ちゃんの腸内に入ると、増殖して毒素を出し悪さをし出します。

乳児ポツリヌス症候群の死亡率はあまり高くはなく、病院できちんと治療すれば後遺症もなく完治することが多いようです。
しかし、重症化すると呼吸困難や呼吸停止になり恐れがあるため、注意しなければなりません。

はちみつ以外にもある!乳児ポツリヌス症候群になる食材

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乳児ポツリヌス症候群の主な原因ははちみつですが、コーンシロップや黒糖、井戸水、野菜ジュースなどにもボツリヌス菌が混入していることがあり、発症する可能性があります。

規制やチェック体制が厳格な日本の食品に菌の種が混入されていることはほぼありませんが、外国産の食品を食べて発症している赤ちゃんが多いようです。
1歳未満の赤ちゃんには、外国産の原因食品を食べさせない配慮は特に必要です。

乳児ポツリヌス症候群になるとこんな症状が!

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ボツリヌス菌が発症するまでには、3日から1ヶ月の潜伏期間があり、発症した当初は原因が分からないことが少なくありません。
初期症状としては主に、視力の低下や立ちくらみなど眼の異常が起こり、四肢が麻痺を起こして身体が思うように動かせなくなります。
そして、90%の赤ちゃんが、5日以上続く便秘になります。

これらの症状以外には、以下のようなものが挙げられます。

他にもこんな症状があったら注意

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・赤ちゃんの元気がなく、泣き声が弱々しくなる
・母乳やミルクを飲む力が弱くなる
・筋肉の緊張が低下し、無表情になったり、首や手足がグッタリする

重症の場合、呼吸困難や呼吸停止に陥ることもありますので、乳児ボツリヌス症が疑われるときはすぐに病院を受診してください。

万が一赤ちゃんがはちみつなどを食べてしまった時の対処法は?

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日本で市販されているはちみつにボツリヌス菌が含まれている可能性は、最大で6.7%で、誤って少量のはちみつを食べたからといって慌てることはありませんが、絶対に発症しないとは言えないのも事実です。
黒糖などに含まれるポツリヌス菌については、詳しくはまだ発表されていません。

今回は万が一、赤ちゃんがはちみつを食べてしまった場合の対処法をご紹介します。
すぐに症状が出ていなくても、次のことに気をつけましょう。
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