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【産後うつ】症状をセルフチェックしてみよう◇誰にでも起こり得る!知っておきたいアレコレ

【産後うつ】症状をセルフチェックしてみよう◇誰にでも起こり得る!知っておきたいアレコレ

2017年10月30日 公開

『産後うつ、自分がそんなことになるなんて思いもしなかった』と思う方が多い症状ですが、実は誰にでも起こり得ることなんです。産後うつは早期発見、早期治療が大切です。産後うつについて、セルフチェックリストと原因や対策あわせてをご紹介します。

産後うつは誰にでも起こり得る

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話題のドラマでも取り上げられた【産後うつ】は、誰にでも起こり得ることなんです。産後のママのカラダは出産によるダメージ、ホルモンバランスが大きく変化することによる不安定な状態になっています。

10ヶ月間おなかの中で大切に育んだ赤ちゃんに会えてしあわせな時間、はじめての育児や睡眠不足など、それまでの自分中心の生活が赤ちゃん中心に変化した時間、両方が一度にやってくることになります。

里帰りなど、手伝いを受けることができればまだましかもしれませんが、誰の助けも借りずにワンオペ育児となる場合も少なくないですよね。
他人から見れば幸せの絶頂期でも、ストレスも大きく心身ともにつらくなる時期でもあります。
産後うつは、誰にでも起こりうる【病気】です。早く気がついて、早く対処することが大切です。

この記事では産後うつについて、ご紹介していきますのでセルフチェックしてみてください。

産後うつの症状

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産後うつは、産後のママ10%~15%で発症するといわれ、6人~7人に1人のママが苦しんでいる【病気】です。

それまでの自分とのギャップを大きく感じる状況になります。これまで自分の思い通りにことを運ぶことができたのに、思い通りにいかない状況です。
すべては予定通りだったことは、予定通りにならず、追い込まれてしまう感じといったらいいでしょうか。

まじめで几帳面、完璧を目指いしている、仕事が好きでキャリアを積んできたなど、がんばってがんばりすぎてしまうママに起こりやすいともいわれています。

では、チェックリストでママの今の状態をチェックしてみましょう。

産後うつチェックリスト

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*産後うつのチェックリスト*

□気分が落ち込んで、楽しいことを楽しめない
□感情の起伏が激しく、コントロールが難しい
□家事など段取りが組めない
□なににも興味がわかない
□おしゃれや大好きなこともやる気がしない
□物欲がわかない、食べても美味しいと思えない
□頭が回らなくて、なにをどうしたらいいのかわからない
□外出や人と会うのが億劫
□集中力がない
□頭痛・倦怠感・ひどい肩こり・息苦しいなどの症状を感じる
□よく眠れない、眠りすぎてしまう
□理由もわからずイライラがする
□不安感が大きい
□赤ちゃんがかわいいと思えない・泣き声が怖い
□赤ちゃんや家族につらく当たってしまう


当てはまるものが多ければ多いほど、産後うつの可能性は高まります。受診している産科や内科など信頼できるかかりつけ医で構わないので、相談してみてください。地域の保健センターなどに相談するのも手です。
それから、精神科や心療内科、カウンセリングなど適切な対応が受けられるようにすることをおすすめします。

チェックリストに当てはまらなくても、不安なことがあるときは、周囲に相談しましょう。SOSをまわりの人に出しておくことはとても大切です。

産後うつの原因

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産後うつの原因は、いくつか考えられます。さまざまなことが重なって、産後のママを苦しめることになってしまうようです。

ホルモンバランスが急激に変化すること

妊娠中は、妊娠を継続して赤ちゃんを守るため、女性ホルモンが活発に分泌されます。出産を終えて、妊娠を継続していない状態になると、今度は妊娠していない時期のホルモンの分泌量へと急激に減ってきます。
そのバランスの変化は、ママのカラダだけでなく精神的にも不安定な状態にしてしまうのです。

この現象は、産後うつの症状が出なかったとしても同じ現象が起こるわけですから、産後うつは誰にでも起こるかもしれないものだと考えていいでしょう。

生活が一変すること

出産前と出産後では、生活スタイルが一変します。赤ちゃんはしゃべることもできず、ひとりで動くこともできない存在です。そのお世話をするということは【24時間赤ちゃん優先の生活】になります。

3時間おきの授乳、おむつ交換、着替えと気がつくと同じことの繰り返ししかしていないし、外出もできる時期ではないですから、外との関わりが絶たれたように感じてしまうかもしれません。

睡眠不足になっている

赤ちゃんのお世話で大変なことのひとつ、ママのペースで睡眠はとれないということです。授乳間隔も最初はまさに頻回授乳です。最低でも3時間おきに授乳することになります。
赤ちゃんは、すんなり寝てくれることもあれば眠れずにグズグズと泣いていることもあります。赤ちゃんのお世話の合間に、家事もこなすことになると、本当に眠る時間が少なくなってしまいます。

睡眠不足は、産後でなくてもカラダにも心にもいいことではありません。産後のママはそれ以外のときよりも心身のダメージが大きい時期です。十分に眠れないことが精神的に影響してもなんら不思議ではありませんよね。

思い描いた通りにできない

子育て本やマニュアルが世の中には溢れていて、ママたちはそれをしっかり勉強しているという状況があります。ママがそうであるように、赤ちゃんには個性があります。みんな違いますよね。
そのため、子育て本やマニュアル通りにいかないことの方が多く、大きなストレスとなってしまいます。

勉強熱心でがんばりすぎてしまうようなママ、完璧を求めてしまいがちなママにとっては、とても苦しい状況かもしれませんね。

頼れる人がいない

ワンオペ育児という言葉ができているほど、ひとりでがんばっているママがたくさんいます。手伝ってくれる親や親戚もなく、パパである夫は毎日仕事が忙しく不在がちというご家庭もすくなくないでしょう。
そうなると毎日毎日赤ちゃんとふたりきりで、一対一で向き合うことになってしまいます。
愛するわが子であっても、コミュニケーションがとれない赤ちゃんと常に向き合っていなければならないというのは、息が詰まるということはあるでしょう。


産後うつの発症時期

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発症する時期は、産後2週間から3ヶ月の間に発症することが多いのだそうです。うつ状態の期間は1ヶ月から1年、2年と続く場合もあるそうです。

里帰り出産であっても、ママや赤ちゃんの1ヶ月健診が終わると自宅へ戻り、子育ての先輩である親からも離れ、ママと赤ちゃんが向き合う時期となります。
慣れない赤ちゃんとの生活に加えて、家事など家のこともやらなければならなくなります。
そんな時期と発症時期が重なりますね。

その時期に発症しなかったとしても、赤ちゃんとの生活に慣れてきた9ヶ月や1年後という時期に発症する場合もあるようです。

産後うつの対策

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完璧を目指してしまうがんばり屋さんのママほど産後うつになりやすい傾向にあるとされています。

【赤ちゃんとの生活、赤ちゃんのお世話に完璧はない】と思っておいた方がいいでしょう。【思い通りにいかないことの方が当たり前】なのだと気を楽にもちましょう。

家事も同じです。手を抜けるところは抜いていいのです。料理も、どうしても無理なときは、冷凍食品やお惣菜、デリバリーを利用してもいいのではないでしょうか。。掃除も毎日できなくたって死にはしないし、できるときにしたらいいのです。
それがずっと続くわけではありません。赤ちゃんとの生活が落ち着いて、ペースをつかむことができるまでと考えたら気が楽ではないかと思います

赤ちゃんが寝ているときは、ママもいっしょに寝ちゃいましょう。赤ちゃんが寝ている間に家事をしたいと思う気持ちがわくのは普通です。
しかし、眠れていない・睡眠不足だと感じているときは、赤ちゃんといっしょに寝る方をおすすめします。

『誰かに相談したい、でも、親や知り合いには・・』と思うときは、各自治体の保健センターの保健師さんに話してみるのも手ですよ。お住いの地域には、担当の保健師さんがいるはずです。新生児訪問などを受けて、相談してみるといいかもしれません。

産後うつの治療

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産後うつは【病気】ですから、適切な治療を受けることは重要なこととなってきます。
経度から重度まで対応は違ってくる場合はありますが、カウンセリングなどの対話療法や症状に応じて薬物療法などさまざまです。

産後まもなくの場合は、出産した産婦人科の医師や助産師、信頼できるかかりつけ医、各自治体の保健師さんなどに、まずは相談してみてください。
チェックリストでチェック項目が複数当てはまって、自身の心とカラダの不調に気がついているならなおさらです。

産後うつ◇家族との関り

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家族との関りはとても大切なものになりますよね。特にパパである夫との関わり方です。ママのつらい状況を理解してもらう必要があります。

パパは仕事が忙しかったり、家事や育児はママに任せていたり、状況が把握できていない場合が多いでしょう。
『さぼってばかり』『手抜きしすぎ』『もっと家のことやって』『ずっと家にいてこどもみてるだけでしょ』と心ないことを平気でいってきたりするかもしれません。
それは、わかっていないからなんです。わかっていないということを前提にして、自分がどんな状態にあるのか、どんなことに悩み、どんなことを助けてほしいのか、話をしてみましょう。

産後うつが原因で、パパとの関係が悪化して離婚に発展するケースもあります。産後の病気と理解してもらい、夫婦で向き合い治療すすめることをおすすめします。

『助けて』は恥ずかしいことじゃない

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産後うつについてご紹介してきましたがいかがでしたか?

産後うつで症状が悪化し、赤ちゃんに虐待してしまう・ママの自殺や心中など取り返しのつかない事態になることもあります。

そのようなことになる前に『助けて!』と声を上げてください。少しでも不安でひとりで苦しんでいるなら、手を差し伸べてくれる人は意外にいるんです。

家族や友人、自治体、医師などさまざまですが、抱え込んでいなくてもいいのです。

誰かに迷惑、心配をかけてはいけないというやさしい心は、自分の心を傷つけてしまいかねないののです。
赤ちゃんとの穏やかな生活のためにも、自分自身にやさしい気持ちを持って、守ってあげて欲しいなと思います。

赤ちゃんの年齢=ママ歴

話題のドラマのセリフにもありましたが、赤ちゃんが0歳ならママもママ歴0年です。
思いつめず、肩の力を抜いて毎日を過ごせるようになるといいなと思います。

この記事で、セルフチェックし自身の状態に気づき、家族に理解してもらうための材料になってくれたら幸いです。
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