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赤ちゃん返りの原因と症状って?いつまで続くの?どう対処する?きょうだい育てのヒントとは

赤ちゃん返りの原因と症状って?いつまで続くの?どう対処する?きょうだい育てのヒントとは

2017年6月27日 公開

2人目の赤ちゃんを望んでいるママ、2人目の赤ちゃんを妊娠中のママが心配になること、それは上の子の赤ちゃん返りでしょうか。「うちの子も赤ちゃん返りするのかな?」と不安になるかもしれません。そんな赤ちゃん返りの原因と症状、対処法、まさかの大人の赤ちゃん返りについてもご紹介します。

赤ちゃん返りって?

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赤ちゃん返りとは、その名の通り赤ちゃんのようなふるまいをし、赤ちゃんに戻ったような状態のことをいいます。主に、小さいこども(幼児など)に弟や妹ができた場合に起こることを指しています。

1歳から8歳くらいまでのこどもに見られる行動で、特に2歳、3歳くらいのときに起こりやすいとされています。
それまでは両親の愛情を一身に受けていた上の子が、下に弟や妹ができたことで自立を求められという時期になります。
赤ちゃん返りが特に多いとされる年頃は、幼稚園に入る時期でもあります。環境が劇的に変わる状況下といえます。

赤ちゃん返りの原因

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原因としてはじめにあげられることは、先ほどもご紹介した通り、きょうだい(弟や妹)ができたことでしょうか。
生まれてからきょうだい(弟や妹)ができるまで、パパとママさらには祖父母の愛情も一身に受けて育ってきています。独り占めしていたはずだったパパとママの気持ちが、赤ちゃんに奪われてしまったと感じてしまうというのが大きいのかもしれません。

奪われた愛情を取り戻したい、自分の方を見てもらいたいその気持ちから赤ちゃん返り(注目欲求行動)をしてしまうのでしょう。

その他の原因として考えられえるのは

*ママの仕事復帰で保育園に入った
*幼稚園に入園した
*引っ越しをした

など、それまでとは違う環境下に置かれるようになったことも原因といえるでしょう。新しい環境はうれしさや楽しさもあるでしょうが、大きな環境の変化はストレスとなることも多く、気持ちが不安定になることから、赤ちゃん返りという症状になってしまうのかもしれません。

また、自分でできることが増え、成長とともに少しづつ自立していくことへの不安も原因として考えられるようです。

総じて【こどもが抱える不安】が原因といえるのかもしれません。

赤ちゃん返りの症状

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赤ちゃん返りしてしまったら、どんな症状があらわれるのでしょうか。代表的なものを少し上げてみます。

*それまで自分でできたことができなくなってママに頼る
*それまでよりも甘えるようになり、ママべったりになる
*赤ちゃんと同じことをやりたがる
*自己主張が強くなる
*夜泣きをする
*グズグズと不機嫌になったり反抗的になったりする
*叩いたり物を投げたり、乱暴な行動をする

こういったことが、代表的な症状の例といわれています。年齢ごとに症状が違ってくるようですので、年齢別にもみていきましょう。

1歳・2歳・3歳(乳幼児期)

この時期は、まだまだ赤ちゃんと変わらない時期です。下に弟や妹ができたからといって急にお兄ちゃんお姉ちゃんになれるわけでもなく、赤ちゃんとより小さい赤ちゃんがいるという、赤ちゃんが2人という状況下になるということも少なくありません。
この時期の乳幼児はまだ理解する力もそれほどあるわけでもないのだけれど、それまで独り占めだったのに、下の弟や妹にママを取られたという思いは感じ取っているのかもしれません。
ママの気持ちを自分に向けようと、赤ちゃん返り(注目要求行動)の症状がでることが多くあります。
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3歳から6歳くらいまで(幼児期)

3歳をすぎたころには、言葉も上手になってきて意思の疎通もできるようになってきますよね。そのような時期になれば、赤ちゃんの存在が大切にしなければいけない存在であることはわかってくる時期です。
それでもやっぱり、ママを取られた気持ちになったり、ママの目を自分に向けさせたくなったり、それまで以上に甘えてしまったりという行動があっても不思議ではありません。

4歳をすぎ、5歳ともなると、幼稚園に入っている子も多いです。それくらいの時期になった子にあらわれるのが、大好きだった幼稚園にも行きたくないとぐずったり、赤ちゃんのミルクやおもちゃを奪い取ったりという乱暴な行動をしたり、癇癪を起してしまったりという症状が出る場合もあるようです。

できたことができなくなったり、それまでなかったようなをすることで「どうして?」とイライラしてしまったり、怒ってしまうようなことも増えてくるので、ママにとってもツライ時期といえるでしょう。

6歳くらい~(学童期)

6歳をすぎ、大きくなったからといって赤ちゃん返りの症状がでないとは限りません。この時期になると、赤ちゃんが生まれるということなど状況も理解できる時期になるだけに厄介かもしれません。

「弟や妹ができることはうれしいし、かわいい」そう思っていても、それまで独り占めしてきたママが赤ちゃんを見ているという事実は、自分が一番じゃなくなったんだと思わせてしまう場合があるのです。

赤ちゃんは大切にお世話しなければならないこともしっかり理解できているから、赤ちゃんのお世話を無理をしてがんばってみたり、甘えたいのに甘えられなかったり我慢をしてしまう場合もあるのです。

自分の中にため込んでしまううちに、爪を噛んだり、チック症状(まばたきの回数が増えるなど)が出てくる場合もあるようです。

小さいうちと違って、感じていることを表に出せなくなってしまう子もいるので注意してあげたいところですね。

赤ちゃん返りはいつからいつまで続く?

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赤ちゃん返りがいつからいつまで続くのかといえば、正確にここからここまでと期間をいうことはできなそうです。
これは、本当に【個人差】で、下の子がおなかの中にいる妊娠中から赤ちゃん返りがはじまる子もいれば、下の子が生後6ヶ月とか少し大きくなってから赤ちゃん返りがはじまる子もいます。

赤ちゃん返りの原因も、こどもによって違いますし、なにをしたから治まった・なにかが起きたから治まったなど本当に様々なので「これ!」といえないのが難しいところでもありますね。

赤ちゃん返りにどう対処したらいい?

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赤ちゃん返りにはどのように対処するのがいいのでしょうか。下の子のお世話が大変な時期に起きることなので、対処するのも大変なことと思いますができる限りの対処をしてあげたいですよね。ここでは6つの対処をご紹介します。

①できるだけ叱らない

それまでできたことができなかったり、必要以上に甘えてきたり、乱暴な行動をしたり叱ってしまいたいことも多くなります。ですが、グッとこらえて叱ってばかりにならないように心がけましょう。

とても難しいことではありますが、赤ちゃん返りの場合、どうにかして気を引こうと叱られるような行動をしている場合も多く「叱られてもいいから、わたし(ぼく)をみて」という切ない状態にあることも多いので、叱れば叱るほど困った行動が増えていくということもあるのです。

②2人だけの時間を作る

ママを独り占めする時間をときどき作ることで、安心感をもってもらえることも多いのだそうです。ママを独り占めする時間が奪われたことで起こっている赤ちゃん返りの場合も多いので、上の子の気持ちに寄り添う形になります。

いつもはいえないけど、2人だけのときならいえる、ということもあるでしょうから、赤ちゃんはパパや祖父母に任せて2人の時間を作ってあげるといいでしょう。
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③愛情表現

どんどん愛情表現をしましょう。「大好きだよ」「大事なの」という言葉を抱きしめながら伝えてあげることで、ママの愛情を感じ安心感を持つことができるのだそうです。
赤ちゃん返りのときは抱っこをせがんでくることも多いでしょう。そんなときはできる限り抱っこしてあげましょう。
ママの温もりと愛情表現は、こどもにとって最大の安心材料なのだということですね。

④お兄ちゃん・お姉ちゃんを強要しない

お兄ちゃん・お姉ちゃんになったのは、こどもが望んだことではないのです。下の子を授かりたいと思って、産んだのは親であるママやパパなのです。下に弟や妹ができたからと「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなのに」と強要されてはつらくなって当然です。
お兄ちゃん・お姉ちゃんを理由に叱ったり、プレッシャーをかけたりということはしないことです。

お兄ちゃん・お姉ちゃんという言葉を使うとしたらほめるときに使いましょう。「こんなことができるなんて、さすがお兄ちゃんだね」「お姉ちゃん、頼りになるわ、ありがとう」など、自分を認めてくれていると感じることができれば、下の子のお世話を手伝ってくれたり、下の子にやさしく接することもできるようになるかもしれません。

⑤赤ちゃんのお世話はいっしょに

下の子のお世話をするときは、お手伝いをしてもらいましょう。お手伝いをすると、赤ちゃんにはお世話が必要で、自分にはできることも赤ちゃんにはできないんだと少しは感じてもらえるからです。

上の子の気持ちを尊重するとしたら「赤ちゃんのおむつを変えたいのだけどいい?手伝ってくれない?おむつ取ってきて」など上の子の同意を得ながらお手伝いをお願いしてみましょう。
お手伝いが成功したら、たくさんほめてあげてください。その成功体験やほめられたことで自信となり成長にもつながっていくようです。

上の子の同意を得ることで、上の気持ちにも寄り添う形になるので一石二鳥ですよね。
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⑥話を聞いてあげる/不安を理解してあげる

赤ちゃんのお世話や家事など、ママは忙しいです。そんな忙しいときに「ねぇねぇ」なと話しかけてくることも多いのではないでしょうか。
「後でね」といいたいところですが、できるだけ話を聞いてあげるといいようです。ちゃんと話を聞いてもらえると、自分を見てくれていると感じることができて安心するようです。

上の子がどんな気持ちでいるのかも聞けるかもしれません。どんな気持ちで行動しているのか理解してあげることでも自分のことを見てくれているいう安心感を持つことができるようです。

一人っ子でも赤ちゃん返り?

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一人っ子や下の子ができたわけでもないのに、赤ちゃん返りする場合もあるようです。「きょうだい(弟・妹)ができたわけでもないのになぜ?」と思うかもしれません。
しかし、こどもにとっての赤ちゃん返りは「わたし(ぼく)をみて」だったことを思い返してみてください。

下に赤ちゃんが生まれたのと同じくらい、ママの意識が自分でないものに向けられていると感じていたならどうでしょうか。
ママが仕事に復帰する(仕事をはじめた)とか、大きくなって目を離せる時間ができ意識が離れるときがあったりするということがあるかもしれません。
ここまでもご紹介してきたように、幼稚園に入園したり引っ越ししたり環境が変わったというのも原因のひとつかもしれません。

赤ちゃんがえりには、こどもの不安や愛情が不足していると感じていることに原因があるようですので、一人っ子でも赤ちゃん返りはあり得ると認識して対処してあげるといいでしょう。

大人にもある赤ちゃん返り

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「え?大人に赤ちゃん返り?」と感じた方もいるかもしれません。それが、あるんです。大人の赤ちゃん返り。ここでは、夫(パパ)の赤ちゃん返りについて触れたいと思います。

こどもと同じように、男性にもあるようなんです。「自分だけを見ていたはずの妻が、赤ちゃんにばかり目がいくようになり放っておかれてる」と無意識に感じてしまって赤ちゃん返りに似たような行動に出ることがあるようです。

夫(パパ)の赤ちゃん返りの症状

*家事には非協力的になる
*こどもと張り合う
*妻に対しての要求が増える
*家庭より、趣味や付き合いを優先し始める

などの症状があるようです。症状を見てもわかるように、決して赤ちゃんのようになるということではないのです。
出産前よりも妻の手がかかるようなことをしたり、妻を怒らせるようなことをしたりといろいろとあるようです。
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このような症状は、妻が夫に尽くすタイプで世話焼きタイプだった場合に多くみられるようです。自分に尽くしてくれていたはずの人が、こどもにばかり向いているのは面白くないということかもしれませんね。

男性の方が変化に対応するのに時間がかかるのかもしれませんし、父親の自覚も急にできるものではなく、こどもの成長とともに自覚していくという感じです。

出産前は、自分のことは自分でやっていたし、家事だって手伝ってくれていた夫が、なにもしなくなったら困ってしまいますよね。「え?」って思ってしまいます。
「そんなことまでわたしにやらせるの?」と思えるような身の回りのことを要求してきたり、父親になったはずの夫の行動だと思うと悲しくなってしまうかもしれませんね。

愛情表現もしっかりして、夫が一番であることを伝えることと、できる限り世話を焼きつつできることはやってもらえるように、お願いしてみるようにしましょう。
こどもを寝かしつけたあとはなど、夫婦だけで過ごす時間をとり、コミニュケーションするようにするといいかもしれません。

赤ちゃん返りは気持ちを知るためのサイン

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赤ちゃん返りについてご紹介してきましたが、いかがでしょうか。赤ちゃんを出産してママが大変な時期にやってくる赤ちゃん返りは、ママにとって困った問題かもしれません。
しかし、急にお兄ちゃん・お姉ちゃんになったこどもも戸惑うし、寂しくなってしまうのも仕方のないことだと思うのです。

赤ちゃん返りという症状で、気持ちを吐き出してくれているということは「わたし(ぼく)をみて」「さみしい」そんな気持ちを知ることができる大切なサインでもあるのですよね。

大変な時期で、イライラしたり、怒りたくなってしまったりしても仕方のないことですよね。でも、できるだけ上の子に目を向けて寄り添っていたいところですね。