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おせち料理の意味日本人なら知ってて当たり前!「福」を呼ぶ食材の由来や詰め方の基本を伝授

おせち料理の意味日本人なら知ってて当たり前!「福」を呼ぶ食材の由来や詰め方の基本を伝授

2017年10月18日 公開

日本人のお正月の楽しみといえばおせち料理。このおせち料理の中身の食材には、1つ1つに意味があることは知っている方も多いと思います。しかし、その食材にどのような意味があるかまでは、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。日本人の基本として、きちんとおせち料理に込められた願いを理解しておきたいですね。意味を分かった上でおせち料理を食べれば、もっと美味しく頂けること間違いなしです。今回は、おせち料理の意味や由来や詰め方の基本などをご紹介していきます。

おせち料理に込められた意味

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おせち料理は日本に昔からある行事食で、重箱に詰められている料理や食材にはそれぞれ意味が込められています。

節句の中でも1年の始まりであるお正月は、特に重要な日とされているためおせち料理はお正月に食べるのが今や当たり前です。
また、元旦に年神様をお迎えする形となるため、大晦日からお供えをすることが基本です。

そして元旦には、年神様の力をいただくという意味でおせち料理を家族で食べます。

もともとは年神様に収穫物の感謝の意を込めて、その土地で採れたものをお供えしていました。
しかし、暮らしや食が豊かになると、山や海の幸を盛り込んだ現在のおせちの形へと変化していったそうです。

料理は大きく分けて「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」の5種類で、それぞれにおめでたいいわれがあります。
また、正月三が日は主婦を家事から解放させようという意味から、保存の効く食材を中心におせちが作られています。

なぜ重箱に詰めるの?

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おせち料理は重箱に詰めるのが一般的ですが、これにもきちんとした意味があり「福を重ねる」という意味が込められています。

重箱には正式な重箱の段数というものがありまして、5弾重ねが基本となります。
上の段から一の重、二の重と呼びます。

そして4段目は、四の重と呼びたいところですが、「死」を連想させてしまい縁起が悪いことから、与の重と呼びます。

重箱の1段目から4段目は主に料理を詰めるのですが、5段目は空っぽにするのがルールです。
これは年神様から授かった福を詰めるためとされており、将来繁栄の意味が込められています。

しかし、最近は核家族化で家族が減っているため、重箱の段数も減っている傾向があります。
スーパーなどで売られているおせちも2段や3段が一般的です。

次に、それぞれの段数に込められた食材の意味について3段おせちを例に解説していきます。

おせち料理の一の重には祝い肴と口取りを

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まず重ねた時に1番上にくる一の重は、神様への感謝の意が込められた縁起物の重で、祝い肴や口取りを詰めます。

口取りとは、伊達巻や蒲鉾、栗きんとんなどの酒の肴となる縁起の良い料理のことです。
お酒が飲めない子供達も美味しく食べられるようにと、甘い料理が中心となります。

そして一の重で欠かせないのが、三種の祝い肴です。
三種の祝い肴は、関東と関西では少し異なっているようです。

関東では数の子、田作り、黒豆が一般的ですが、関西では黒豆の代わりにたたき牛蒡が入ることがあります。

これらの祝い肴が、一の重に欠かせないおせちを代表する三品となっています。

一の重の食材に込められた意味

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・数の子
ニシンは卵の数が多いことから「子孫繁栄」の意味を込めて詰められています。

・田作り
昔は田植えの肥料として乾燥イワシが使われていました。
そしてイワシを使った田んぼは豊作だったとの事から、五穀豊穣を願って詰められています。

・黒豆
マメに働き、マメに暮らせるようにとの願いが込められています。
かた邪気を払うとも言われており、無病息災を願った食べ物です。

・たたき牛蒡
地中深くに根が入っていく牛蒡。
牛蒡を食べて家がしっかりと根を張って安泰にという願いが込められています。

・紅白蒲鉾
飾り切りで鶴や松などの縁起物を型どることもあります。
赤は魔除け、白は清浄の意味を表します。

・伊達巻
形が巻物に似ているため、文化の発展や知識が増えるようにとの願いが込められています。

・栗きんとん
豊かさと勝負運を願います。
黄金色に輝く財宝に例えており、金運を呼ぶ縁起物です。

おせち料理の二の重には酢の物やメインディッシュを

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次に二の重ですが、この段には酢の物や焼き物が入ります。
焼き物とは主に海の幸のことで、これも縁起の良い食材を詰めていきます。

出世祈願の意味を込めてブリや海老、めでたいと言われる鯛などが代表的です。
お肉も二の重に詰めていきます。

二の重にはこんな意味の食材が

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・ぶり
ぶりは大きさによって名前が変わる出世魚です。
これにあやかり出世を願って詰められています。

・鯛
「めでたい」の語呂合わせで縁起物です。
また、恵比寿様が持っている魚から、祝いの席には欠かせないものとなっています。

・海老
長いヒゲを生やし、曲がった腰の姿から長生きの意味を込めて詰められる食材です。
また、赤は魔除けの意味もあります。

・なます
水引きを型どっているとされ、平和を願って詰められています。

・蓮根
蓮根は極楽にいる仏様の池にあると言われており、汚れのない植物です。
たくさん穴のあいた姿から、先見性があるという縁起物です。

おせち料理三の重には煮物

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三の重には、筑前煮などの季節の美味しい野菜をふんだんに使った煮物を詰めます。

煮物は少し地味なイメージがありますが、下ごしらえの段階から形を揃えて切ったり、盛りつけを揃えたりとおせちの仕上がりを想像しながら作ると楽しいですね。

また、煮物には縁起の良い家族の好物をたくさん入れる家庭も多いようです。

煮物の食材の意味とは

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・昆布巻き
「よろこぶ」の語呂合わせで縁起物とされています。
また、子生と書いて子孫繁栄の願いを込めることもあります。

・里芋
小芋がたくさんつくので子孫繁栄を願います。

・陣笠椎茸
椎茸は神様のお供え物として大切にされてきました。
そのため、壮健の願いを込めて詰められます。

・手網こんにゃく
手網を締めることで自分を厳しく戒める、心を引き締めるという意味があります。
また、結ぶにあやかって縁結びの願いも込められています。

・梅花人参
梅は花を咲かすと必ず実を結ぶ縁起物です。
また、人参の赤は寿を意味し、丸く型どった人参は日の出を意味し良縁に良いと言われています。

・筍
成長が早く真っ直ぐ伸びる様から、子供の成長を願います。

おせち料理を購入する人が増えている!?

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実際に自宅でおせち料理を作るとなると、これだけの縁起物を何十品目も自分で作るのは大変です。
ましてや年末の忙しい時期にとなると尚更です。

事前にきちんと準備をして、全て自分で手作りも良いのですが、最近は作れるものを自分で作り、それ以外は既製品を詰めるという方も多い傾向にあるようです。

また、株式会社ハースト婦人画報社が、来年のおせち料理について、全国のユーザー約500名を対象にインターネット調査を行った結果、おせち料理を購入すると答えた方が全体の56%、購入しないと答えた方が42%という結果になりました。

今やインターネットで気軽におせち料理を購入出来る時代です。
家族人数も減ってきているため、購入したものを食べている家庭の方が多いのかもしれません。

しかし、同じようにおせち料理のレシピも簡単に検索出来るのがインターネットの良いところです。
次におせち料理には欠かせない食材のレシピをご紹介します。

家庭で作れるおせちレシピ

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おせち料理を家庭で作れるレシピをご紹介します。
代表的な縁起物のレシピを載せますので、是非参考になさってください。

一番目につく一の重のレシピ

まず初めに一番目につく一の重のおかずのレシピからご紹介します。
彩りや丁寧さでかなり見栄えが変わってくる一の重ですが、簡単に綺麗に作れるレシピをしっかり抑えて周りと差をつけましょう。

特に黒豆の煮豆は、普通は重曹を使って柔らかくするのですが、今回はその面倒な過程なしで簡単に作れるレシピをご紹介しました。

是非チャレンジしてみてくださいね。

メインが並ぶ二の重のレシピ

メインの豪華な食材が揃う二の重。
今回は、大人も子供も飽きずに食べられるアレンジメニューもご紹介します。

最後に三の重のレシピ

各ご家庭の味が出る煮物は三の重に詰めましょう。
意見地味な煮物料理も飾り切りで一気に華やかになりますよ。

おせち料理を綺麗に見せる詰め方のコツ

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おせち料理を綺麗に詰めるコツは、重箱を仕切りや器などで上手にレイアウトすることです。
重箱には仕切りがないため、抗菌作用のある生笹や葉蘭などを使うと料理の見栄えも良く、味移りの心配もありません。

また、汁気の多い料理は小鉢や竹筒などを使うと、より一層おしゃれになりますよ。
食材は立てて並べるのか、横に並べるのかなど食材の高さを合わせることも忘れずに。

詰めるレイアウトは、田の字型に重箱を十字に仕切って詰める方法や、重箱の角に二等辺三角形を作って中央の四角形と合わせて計5品詰める方法、市松模様に仕切る方法などが一般的です。

詰める際は、料理をあまり無理に詰め込みすぎないようにすることも大切です。
ぎゅうぎゅうに詰め込むよりも、適度な空間がおせちを美味しく見せるコツです。

おせち料理で新しいスタートを切りましょう!

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今回はおせち料理の意味や簡単に出来るレシピなどをご紹介してきました。
どの食材にも縁起の良い意味が込められていると分かると、この素晴らしい文化を少しでも継承していきたいと思えますね。

おせちはインターネットで購入するのも良いですし、今回ご紹介したレシピを参考に無理のない範囲で手作りするのも良いですね。

縁起の良いものを食べて、楽しく新年をスタートさせましょう。
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