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「不妊大国」日本の原因はコレだった!世界と比較する不妊治療における驚愕の新事実5つ

「不妊大国」日本の原因はコレだった!世界と比較する不妊治療における驚愕の新事実5つ

2018年7月18日 公開

いまや6組に1組が不妊と言われている日本。年々出生率が低下しており、少子化問題にまだまだ歯止めがかからない状態です。先進国で最も不妊症が多い原因とは何か。諸外国と比較し、その原因と対策を考えてみました。

日本が「不妊大国」と呼ばれるのはなぜ?原因は?

Birth Baby · Free photo on Pixabay (122749)

日本は、先進国の中で最も不妊率が高い国であると言われているのはご存知ですか?いまや、6組に1組が「不妊」で悩んでいるとも言われ、年々出生率の低下が叫ばれています。医療技術は、諸外国と比べ決して引けを取らない日本。一体なぜ、こんなにも不妊率が高いのでしょうか。

今回は、その原因についてご紹介します。

その1. 日本は不妊治療の成績が最低レベル!

Laboratory Analysis Chemistry · Free photo on Pixabay (122750)

世界各国の生殖補助医療、通称ARTの実績状況をモニタリングしている機関「国際生殖補助医療監視委員会(ICMART)」によると、日本は1回の採卵あたりの出産率が60カ国中最下位という残念な報告があります。

決して医療技術が劣っているわけではないのですが、このような「不妊大国」という不名誉なレッテルをはられてしまっているのです。

◆日本の不妊治療は「妊娠できない」治療が多数行われている!

実は、日本の出産率が低い一方で、体外受精の実施件数は60カ国中1位という結果が出ています。日本に次いで多いアメリカと比べると約1.6倍もの実施件数です。アメリカは、出産率が60カ国中1位ですから、不妊治療の成績はトップレベルということになります。

それに比べて日本は、不妊治療の実施件数に対し、出産率が比例しませんので、日本が行っている不妊治療は「妊娠できない不妊治療」が多いという結果につながります。

その2. 妊娠出来ない不妊治療が行われる原因は日本人の知識不足にある!

Child Reading Bible · Free photo on Pixabay (122751)

私たち日本人の性教育を考えると、避妊の方法は教えても妊娠の方法は教えてくれませんでしたよね。妊娠する仕組み・しやすい年齢・排卵日と妊娠率の関係などについての正しい知識を知る機会がほとんどなかったと思います。

こうして大人となった私たちは、いざ結婚して妊娠を希望したときに「なかなか妊娠出来ない」という事実に直面するのです。

自分たちが不妊症であったと知ってから初めてあらゆる対策を考えだします。しかし、そのころには妊娠しやすい年齢を過ぎてしまっており、たとえ不妊治療をスタートしても、結果が思うように出ないというわけなんです。

自分たちの知識不足で、妊娠出来るチャンスを失っているのかもしれませんね。

その3. 日本は「不妊治療」という考え方に後ろ向き

Good Bad Opposite · Free photo on Pixabay (122752)

ここ最近は「不妊治療」というワードにも免疫が出来てきたでしょうが、日本は「出産は自然の流れでするもの・授かりもの」と言った風潮が強いため、どうしても医療の手を借りることに躊躇してしまう人が多いのです。

たとえなかなか妊娠しなくても「そのうち出来るはず」と思い、かなり年齢が高くなるまで不妊治療を本格的に開始することがありません。
このため、不妊治療をスタートする年齢が遅くなり、結果として出産率が低下します。

また、不妊治療を始めても「薬の使用を控えたい」と望む人も多く、自然療法に時間をかけてしまい、妊娠可能な「限られた時間」を有効活用できていないのが現状のようです。
効率を重視する外国と比べると、日本らしい考え方ではありますよね。

不妊治療=恥ずかしいことという考え方もまだまだ根強い気がします。

その4. 晩婚化・晩産化が進んでいる!

Love Boyfriends Heart · Free photo on Pixabay (122753)

2015年の調査によれば、日本人女性の平均初婚年齢は29.4歳。妊娠しやすい年齢は20代前半ですから、晩婚化すればするほど、出産率も低くなります。

しかし、年齢が高くなると妊娠しにくくなるという事実を知らない人が多く、積み上げてきたキャリアを失いたくないなどの理由からタイミングを逃してしまう女性も少なくありません。

日本と同じように、女性の社会進出が当たり前となっているアメリカでも晩婚化が進んでいますが、出産を考える35歳以上の女性には、自然妊娠を試みて半年経過したら、すぐに不妊検査を受けるよう推奨しているのだそうです。
これにより、早めの対応が出来るため、不妊治療の結果も良くなるというわけですね。

その5. 日本は不妊治療における費用負担が大きい!国の補助が少ない!

Money Profit Finance · Free photo on Pixabay (122754)

日本では、現在不妊治療は公的保険の対象外。そのため、不妊治療にかかわる様々な検査や治療費はすべて実費負担となっています。
一部、男性不妊治療や体外受精など費用が高額になるものに関しては、一定の要件を満たせば国から助成金を受けられますが、それでも負担は大きいと言います。

◆スぺインでは不妊治療は国の保険対象

スペインでは、不妊治療は国の保険対象となっているため、費用の全額自己負担はありません。しかも、男女そろって43歳まで検査や治療を受けることが出来ますので、日本のように年齢制限は設けられていないのです。

◆フランスでは体外受精は自己負担なし

不妊治療のなかで最も高額となるのが「体外受精」。フランスでは、この体外受精を、女性が42歳になるまでなら自己負担額なしで受けられるというのです。

費用面で諦めざるを得ない不妊治療も、これなら安心して治療に専念できそうですよね。

妊娠・出産における正しい知識を持つことが大事!

Exclamation Point Important · Free image on Pixabay (122755)

先にも述べたように、日本は妊娠や出産における正しい知識を持つ若い男女が少ない印象があります。ある調査によれば、日本の女性の約7割以上が、自分は「いつか必ず妊娠できる」と思っているのだそうです。

自分がまさか不妊症であったなんて、思いもよらない事実ですよね。その考えは、男性ではもっと深刻。不妊症の原因の約半分は「男性不妊」であるというデータがある一方で、男性自身は「自分のせいではない」と思い込んでいる人がほとんどでしょう。

気が付いたころに検査や治療をスタートしても、妊娠しやすい年齢を過ぎていた場合、なかなか結果が出ないという悪循環に陥ってしまうのです。

費用の助成なども重要ですが、根本的な原因を改善するには、まずは男女ともに正しい知識を身につけ、早め早めの行動をとることが大切なのかと感じます。

女性は自分の卵子の残存数を知ることが出来る!

Microscope Diagnosis Lab · Free photo on Pixabay (122756)

卵子の「残存数」を調べるAMH(アンチミューラリアンホルモン)検査というのをご存知でしょうか?
卵子は、産まれときは約200万個ほどあるそうなのですが、月経がはじまる思春期には約20~30万個に減少してしまうのです。そして30代半ばになると2万~3万個しかなくなってしまいます。

卵子の残存数が少なければ、それだけ排卵に向かう卵の数が減りますから、必然的に受精率も低下します。つまり、卵子の残存数を知ることは、妊娠可能な残された時間を知ることになるわけです。

残された卵子の数と質の良さにより、妊娠率は格段に上がります。妊娠したいと望むのであれば、元気な卵がより多くいる時期に、妊活をスタートしたほうが良いということですね。AMH検査の結果を考慮して、将来設計の見直しをするというのも1つの手法かもしれません。

高齢妊娠・出産の危険性も理解しておこう

Pregnant Mother Body · Free photo on Pixabay (122757)

妊娠・出産に関する医療の発達により、昔に比べて死産などのリスクが減少しているのは事実ですが、やはり高齢での妊娠・出産はそれなりのトラブルやリスクがつきものであることは十分に理解しておきましょう。

たとえ卵子の凍結などにより、高齢妊娠することが可能であったとしても、無事に健康な赤ちゃんを出産できるかどうかまでは保証がありません。育児も、20代のころに比べて体力のない40代ではきついと感じることも多いでしょう。

最近では、芸能人が30代後半から40代で妊娠・出産する人が多いため、勘違いされやすいですが、決してその道は平坦なものではないということを自覚しておく必要がありそうですね。

まとめ

Baby Child Hand · Free photo on Pixabay (122758)

いかがでしたか?今回は、不妊治療をテーマに、海外と日本の現状を比べてみました。少子化が年々深刻化していく現代では、出産率を上げることも大切ですが、生まれた後のママや赤ちゃんのケアも、社会全体で行っていく必要があると私は考えます。

日本も安心して妊娠出産・子育てが出来る社会に、変わっていけるといいですね。