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子どもの受験!幼稚園・小学校・中学校・高校、いつがいいの?判断するべき2つのポイント伝授!

子どもの受験!幼稚園・小学校・中学校・高校、いつがいいの?判断するべき2つのポイント伝授!

2017年7月5日 公開

生まれて間もないのに、もう子どもの受験の話?「元気でいてくれれば…」それはすべての親の願いです。「うちは上を目指してないから」という方もいらっしゃいますが、お子さんは無限の可能性を持って生まれてきているのに、最初からそう思ってしまってはもったいないです。「過度に期待する」のでもなく、「親の夢を押し付ける」こととも違います。 予定外に子どもの中学受験を経験した私の話を、みなさんの将来像の参考として、ご紹介いたします。

仲のいいママ友がお受験するって!我が家の子どもはどうする?

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これから大学卒業までの20年を考えた時、学費をどこでどんな風にボリュームをかけるかを、旦那さんと話し合ってみたことはありますか?

初めての育児だと、大切に育てたいという思いが強く、周りのママ友の雰囲気などの影響を受けてしまうこともあります。
習い事含め、教育方針にあなたの考えや希望があるように、旦那さんにも旦那さんなりの考えがあります。
身につけさせたい力が、お互いの家庭環境でしつけられたやり方や方針に違いがあると、ぶつかる原因となるので、それぞれの考えを共有することで、余計な争いも減り、イライラも生まれません。

ただし、低年齢の方が学習吸収率が高いことや、毎日の中でお子様の持つ能力に気づいて「ここ伸ばしたい!」と思うことは、旦那さんが知らない情報であることも多く、日頃からの情報共有が大切です。
ママは目の前の情報はたくさん持っていますが、長期的な視野を持つことが苦手な人も多いです。
一方、パパは子育てに必要な長期的な視野で考えることが得意です。
お金に関わることなので、旦那さんがリラックスしている時に話題の一つとしてまずは軽く話してみてくださいね。

というのも、世帯年収や出産時の年齢によって、自分達夫婦の老後問題含め、貯金や収入と教育費とのバランスがとても重要だからです。
大部分が右肩上がりの時代でない今、今あるからと無計画に教育費につぎ込んでしまうと、万一の時にリスクが大きいです。
入学したものの、家計の事情での退学の話を聞くのはとても残念です。
幼稚園、小学校と「子どもが伸びる時期だから」とマンツーマンで実力のあるコーチをつけた方が、学費問題で大学に行くお金をがなくなってしまった、という話を聞いたことがあります。
もちろん、本当に大学に行きたかったとすれば、実は打つ手はいくつかあるのですが、才能を伸ばしたいが故に、家計という現実を無視して教育費につぎ込むことの恐ろしさを感じました。
教育費をかけずとも、できることはあります。
そのためにも、必要以上に教育費をかけ過ぎることのリスクにも目を向けてみてくださいね。

子どもの受験!その実態とは?やっぱり先立つもの(お金)があってこそ?

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幼稚園受験、小学校受験は、親の受験とも言われるほど、保護者やご家庭のあり方が合否に占める割合が高いです。
小学校受験は年中から幼児教室に通わせる費用と、名門に合格後の入学金や制服、在学中の園費・学費、親子ともにかかる交際費や、習い事や海外研修など、思った以上に費用はかさみます。
先立つものがあることに越したことはありません。
慶應義塾幼稚舎に合格したAさんの場合は、幼稚園の年中の11月から1年間大手幼児教室(週2回)、体操教室、絵画教室にそれぞれ週1回通いました。合計すると週4回、何らかの受験向け教室に通われました。これらの授業料が月計15万円ほど。模試1~1万5千円(10回)。受験用の服として3万円(白シャツ、ベスト、ズボン、体操服上下)。願書用写真代が1校1万円ほど。4校受験。トータルで200万円ほど。(このほかに習い事として水泳教室など2カ所通いました)。
これはあくまで、小学校入学のための準備金であり、入学金、制服、教材費は別(100万前後。各学校による)です。寄付金は一口50万から、という学校もありますし、当然学費は6年間毎年かかります。また、通っている幼稚園代や他の習い事代もあります。兄弟がいれば、当然その人数分かかりますね。
ちなみにFPの方に相談すると、「子どもが小学校低学年までの間に貯金をしましょう」という回答が一般的です。
子どもが伸び盛りの時期に貯金をすることが、家計プランニングにおいては鉄板の方法ですが、子どもが伸びる時期のお受験とのバランスは、それぞれの家庭の方針と家計状況により、ケースバイケースです。

親しくなったママ友と選ぶ道が違うとしても、「人は人、うちはうち」という冷静さは必要です。
また、そこで思い通りにならないからと夫や両親に不満をぶつけるのも筋違いです。
「今ある中で、どういう選択をするか」を夫婦で選んで決めていくことが、「あなたの家庭を築く」ということです。
そのプロセスを楽しむ工夫をする方が、家族にとって、無理して背伸びするよりプラスになりますよ。

中学受験はどうなの?子どもが「受験したい」と言い出した時のために

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中学受験塾も大手、個人といろいろあります。
まずは、月平均いくらまでなら出せるのか、そもそも中学受験の目的はなんなのか、まずはご主人と我が家の方針をしっかり話し合い、その上でお子様の考えもしっかりと確認してから臨みましょう。
中途半端に始めると、行動も結果も中途半端になりやすく、お金と時間とエネルギーがもったいないです。
決めた目的が達成されるためにきちんと進んでいるかを、お子様の様子や塾の先生との面談で定期的に確認すると、早期に対応ができます。
「日能研を例に取ると、3年間で約215万円になります。内訳は、小4約45万円、小5約65万円。6年生になると一気に上がって約105万円となります。中学校に支払う受験費用、その他諸費用を加えると230万円と考えておいてください。学年が上がるにつれ金額が上がるのは、通塾日数も増え授業料自体もやや高くはなりますが、一番の違いはオプション講座です。受験直前の6年生は志望校対策などの選択講座や夏や冬の季節講習などのオプション部分が多くなり、その分、高額になるのです」
日能研は比較的良心的な価格です。
費用は大きな問題ですが、お子様に合う合わないもありますので、塾に入れたからと安心せずに、お子様の学力の成長度合いを観察することが大切です。
この時、「結果が出ない」と見るのではなく、理解度にフォーカスすることがポイント。塾は「利用するもの」です。
合わないと判断した場合は、時期にもよりますが変えることも選択肢の1つです。

受験にかかる費用はイメージできた!それで結局、子どもはいつ受験するのがいいの?

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私は、「受験は能力を上げるために利用するもの」と考えています。
よって、受験は「したいならどのタイミングもあり」です。それは幼稚園受験の時から言えます。
というのも、一定の能力レベルを備え、入園入学後にも伸びていくお子様としての素養を見る基準を、名門校はそれぞれの教育方針に沿ったものとして持っているからです。
それを「カラー」や「伝統」と呼びます。合格をいただいたということは、「その学校のカラーに合った一定レベルの力をお持ちですよ」ということでもあります。

実際、幼児教室での授業は、指先を使ったもの、言葉を引き出すもの、体を動かすものなど、脳に良質な刺激を与えてくれるものが多く、「個性を見つける」「伸ばす」ことを念頭に指導しています。
先生との相性はありますが、基本、効果的な関わり方をし、不安になりがちな子育ての良き相談相手になってくれる場でもあります。
ですので、受験はせずとも、月2万〜7万の幼児教室のお月謝が払えるなら、1つの学習の場として利用することはとてもオススメです。

また、子どもの成長ペースには個人差があるので、早熟なお子様には幼稚園、小学校受験はオススメですが、お子様がマイペースで、そのお子様の様子にイライラするようならば、むしろ親子関係の悪化につながりかねないので、まだ時期ではないと判断されることをお勧めします。

中学受験は「子どもが勉強の仕方を身につけ、自分で行きたい学校に行くためのチャレンジ」の色合いが強くなるので、本人の意思がとても大きな割合を占めます。
スタートは「親に言われたから受験する」だとしても、小6の秋頃までには「自分が行きたいから受験する」に変わっていると、最後に大きく変化できます。
本人のヤル気に火をつけられれば自発的に取り組むので、能力も伸びやすいですが、人に言われてやる状況では成果も出にくいので、お子様の本音をよく観察して質問し、気持ちや考えを言葉にしてもらいましょう。
この時、思い込みなどから責めずに、「こう見えるけど、何か困ってることはあるかな?」と、事実を元に聞くのがポイントです。

「チャレンジと達成感を体験できる」のが受験なので、常日頃、スポーツの試合や芸術のコンテストなどでチャレンジを体験しているお子様なら、その分野でのチャレンジをしていくことで能力は磨かれていきます。
本人が希望するなら別ですが、その時間を割いてまで無理してさせることはないと考えています。

あなたは大丈夫?子どもの受験を考えた時に注意したい2つのこと

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1つは幼児教室のプラスでもありマイナスでもあるのが、そこで知り合うママ友です。
本気で受験を考えているのなら、きちんと境界線を引いておきましょう。
心強い仲間になることもある一方で、幼稚園・小学校受験は保護者の占める割合が多いだけに、情報戦さながら、うわさが飛び交い、完全に自分を見失う方も多いです。
実際の受験前後で本性を見たという話をちらほら聞きます。
一番ナーバスになる時期に振り回されないような、適度な距離感をお忘れなく。

なお、中学受験では、結果はお子様の実力によるところが大きいので、ママ友関係において表立って大きなトラブルはあまり聞きません。
ですが、合格後の振る舞いによっては、入学後の退学情報などに色めき立つ方はいるようなので、嬉しい気持ちはわかりますが、お子様の手柄をひけらかさない方がご自身のためと思います。
そしてこういった流れやママの行動も、お子様はよく見ていますし、同じことをするので、真似されてもいいと思う行動をとりたいですね。

もう一つは、塾のススメです。
お子様を褒められて悪い気のする親はいません。「ここまでお金かけたし」と受験をすることは、お子様にとって一つの経験値となるから良いのですが、実際に受かった時に「行かせるのか辞退するのか。辞退する場合に子供に何と伝えるのか」をきちんと持っておくことです。
親がブレることは、子どもにいい影響を与えません。ここは家計をしっかり把握して、あくまで経験として受験を利用するのか、進学させるのかを、ご夫婦で現実とよく相談して決めておいていただきたいところです。

実際に子どもの受験を経てわかったこと。それは「○○が全てではない」

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我が家で、私立幼稚園→公立小学校→私立中学校高校に子どもを通わせてみて感じたのは、「学校がすべてではない」ということです。
「○○に入れたから安心」ということはありません。
というのも、ご主人の転勤や、いじめや子どもと先生・学校との相性、成績、先生の異動、家計面、ママ友問題と、いろんな要素によって、状況は変わるからです。

学校に思い入れが強い人ほど、お子様に問題が起こった時に学校への期待値が高く、それがかえって事を大きくしてしまう原因となることもあります。
学校が全てを解決してくれる、という考えは「依存」です。「子は親の鏡」です。
そういう姿もお子様は見ていますし、いずれ同じことをするようになるでしょう。

いろんなケースを見てきましたが、その出来事をどう受け止めて対応するか、がすべてです。
つまり、どこの団体に所属していようとも、最後は本人次第、「お子様がどうあるか」です。

Point1 実はいろんな道がある♪「どこでどんな風にお金をかけるか」を決める

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今は教育産業も盛んなので、実はいろんな選択肢があります。
学校で身につけさせたかったことを、習い事でお金と時間のかかる割合を減らしてフォローすることもできます。

例えば、英語力を身につけさせたい時。
インターナショナルスクールに入れられるなら最高ですが、公立小→公立中と毎日1時間英語を聞き流し、英語塾に通ったり、国際交流イベントに参加したり、自宅でホームステイを受け入れたり、知り合った外国人と英語でメールのやり取りをしたり、オンライン英会話を利用して、英語耳を育てつつ、英語を使う楽しさを知る機会を作ることで、英語力をつけ、高校もしくは大学から海外へ行く道もあります。
インターナショナルスクールによって違いがあるものの、一般的には特別な出費を除いた学費だけで年間200万円以上が目安と言われています。
4歳から小学校卒業までインターナショナルスクールに通わせたとすると、200万×8年=1600万円!都内では公立幼稚園は少ないですが、共に公立を利用した場合、かかるのは幼稚園代と小学校の給食費6年分と教材費のみ。1年間の幼稚園にかかる費用は15万円×3年=45万円+α、給食費も1ヶ月5000円前後なので6年で36万円。教材費を含めても100万前後です。その差なんと16倍!!習い事でのアレンジの有効性を探れますね。
海外の高校は奨学金が少なく、3年間での学費は場所にもよりますが、寮費込みで最低でも年間200万以上と聞いています。
日本の公立高校の4倍、私立高校の倍といったところでしょうか。
制度変更がいつ行われるかにもよりますが、現在日本では、年収によっては高校無償化もありますし、成績優秀者には高校の学費免除もあります。
合わせて奨学金システムを使うことで留学費用を抑えることもできます。
高校を1年休学して交換留学したり、大学から海外というルートもありますので、本人の希望がはっきりして入れば、いくらでも道を開くことはできます。
そのためにも、お子様との日頃のコミュニケーション、大事にしてくださいね。
「お金」を理由に諦めるのではなく、希望する道に進むために工夫する大切さを、身を以て親子で実感できます。

Point2「我が家の教育方針」は?親も子もブレずに可能性を広げるために。

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旦那さんと話すことは、お金についてだけではありません。
「どんな子に育てるか」
「そのためにはどんな環境で育てるか」
「どんな働きかけ、習慣づけが必要か」
という問いに対して、旦那さんがどう考えているかを知っていますか?
お子様が「習い事をやめたい」と言ってきたとき、どんな時には希望通りやめさせ、どんな時にはやめさせない」という基準、旦那さんと同じですか?

などなど、言葉にしてみないと、自分の考えも実は曖昧で、旦那さんになんとかしてもらおう、という依存心が生まれる原因にもなります。

また、「ママに任せるよ」と言われてるとしても、人は口出ししたくなるものです。
旦那さんの意見が絶対ではないし、こちらの意見も絶対ではありません。
お子様と直接対応するときに、どんな考えを持っているのかをお互いが知っていることで、お子様がパパママどちらに話をしても、混乱は生まれません。

例えば、お子様が自分で進路を選んだ時に、親としてはその想いに応えられる術は持っておきたいですよね。
我が家の場合、「もっと勉強したいから塾に行きたい」「全寮制に行きたい」という本人の意思が芽生えた時に、都内に家があること、都内にはたくさん中学があることから、「本当にその学校に行きたいなら、全学費給付の20人枠に入る覚悟を持って勉強すること」を条件に、受験を許可しました。

親が子どものいいなりになる、お金を湯水のように使うのではなく、親ができる限界をきちんと見せることはとても大切だと思っています。
限界があることによって、それをクリアするための努力と知恵、工夫が生まれ、それによって、新たな能力が身につくからです。
そしてそこで諦めるなら、それは本気の思いではありません。

我が家は、この件に関して夫婦ともに同じ意見でしたので、スムーズに親子一丸となって方向を決めることができました。
普段から共有しているからこそ、決断のスピードも上がります。
意見の食い違いがあるとき、そこを調整するのは本人のやる気と、「何のために」という目的意識です。
経験としてやらせた中から、本人の態度や学期末、年度末など節目の状況によって、本人達とも目標ややめ時について話し合います。

ただし、1つだけ。
「イヤになったからやめたい」は認めませんでした。
それでは逃げグセがつくからです。観察していれば、それが本気で辞めたいのか、一時的なものなのかはわかります。一時的なものに振り回されることは意味のないことです。

「〇〇ができるようになるまで頑張って、その時にもう一度気持ちを聞くね」「今度の発表会まで頑張って、その時にまた考えを教えて」と、短期目標を決めて「達成感」を味あわせ、その上で選択してもらいました。同じものでもう一度達成感を味わいたいと思うか、それとももうケリがついたので他のことに集中するために時間を使うか。
そういう「自分の中での気持ちの整理」をつけることは、とても重要です。セルフコントロールの練習です。
そして、自分で選ぶ、決める習慣の積み重ねが、自立心を引き出し、可能性を広げます。
親はあくまでそのサポートをするだけ、なのです。

『孟母三遷』それは人生プランを共有し、優先順位を明確にしているからできること

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そしてそれを後押しするのが、お金。
普段から教育方針や家計状況を夫婦で共有しているからこそ、「お子様の成長上、どこでどうお金をかけるか」の方向性を決め、あとは本人の意思で決めることができます。

特に、家計で大きな割合を占める住居費。自宅購入済か数年後に予定か、賃貸で済ますかも大きなポイントになってきます。
私がオススメなのは、お子様の進路がある程度確定してからの自宅購入です。
お子様がサッカーでJ下部組織のチームに入団が決まってから、そのグラウンドのすぐ近くに自宅を購入された知人がいますが、賢い選択と思いました。
やはり「近い」というのは大きなメリットです。
練習をたくさんでき、かつ、終わったらすぐに帰宅でき、たくさん休める。能力を磨き、パフォーマンスを上げるには最高です。

お子様の進路が未定のうちに自宅を購入すると、自宅に縛られ、進路選択の幅が狭まります。
あるいは通学に長時間取られることを覚悟で通うということも出てきます。
我が家は孟母三遷はしていませんが、お子様の教育を考えて、住むエリアを決められる身軽さは一つのメリットです。
そういう意味でも、家計と教育費はとても密接であり、旦那さんが稼いだお金をどう使うかという「人生プラン」を共有して優先順位を明確にしておくことは、決断が必要な時にとても有効です。

まとめ

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親が「ステキだな」と思う学校が、お子様の個性に合っていないこともありますし、逆に親が魅力を感じていなかった学校が、お子様の個性をうまく伸ばしてくれたケースもたくさんあります。
そしてそれは小学校、中学受験でも同じです。

「家族はチーム」「夫婦は家庭の共同経営者」です。
目的と短期的&長期的な視点を持って毎日を過ごすことで、家族それぞれの能力などが育っていきます。
「どこでどこにお金をかけるか」「我が家の教育方針は?それを元に子供の能力と自立心を引き出し、可能性を広げるには?」。
今一度、旦那さんがリラックスしている時に、さりげなく聞いてみませんか?
「夫婦の会話がない」という悩みも消えますが、現実についてのことであり、家族がもっと良くなるための会話なので、お互い熱くもなりがち。
穏やかに話をしてみてくださいね。