子どもにとって読書はどんな効果があるの?
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「多くの東大生が小さい頃絵本の読み聞かせをたくさんしてもらっていた」—―そんな話を聞いたことはありませんか?読み聞かせや読書が、子どもの学力向上のためにいいらしいということは知られてきています。ですが、実際にどんな点がいいのでしょうか?
☆語彙力・言語能力が伸びる
絵本の読み聞かせや、読書を通じて、子どもは本の中の「言葉」に触れていきます。普段の生活の中でママやパパ、友達と使う言葉以外にも幅広く言葉を知ることができるのですね。また、その「言葉」が正しいことも見逃せないポイントです。
本のほとんどは、校正という作業を経て、日本語として正しいように気を配られています。また、絵本や小説であれば、さらに「美しい言葉」にも触れられるというメリットがありますね!
本のほとんどは、校正という作業を経て、日本語として正しいように気を配られています。また、絵本や小説であれば、さらに「美しい言葉」にも触れられるというメリットがありますね!
☆想像力・感受性が豊かになる
特に文字の多い本であれば、子どもは文字で書かれた内容を頭の中で想像することで読み進めて行きます。自分の頭の中で想像する過程で、自然と想像力が鍛えられるのですね。また、実際にはできない体験を「疑似体験」できることも読書の大きな魅力。そうして感受性を鍛えることで、自分にはわからない相手の気持ちも想像する力が身につくのではないでしょうか。
☆集中力が養われる
本を読むときに、歩き回りながらという人はあまりいません。じっとして、集中して文字を追っていくことで自然と集中力が鍛えられていきます。幼児のお子さんであれば、これから小学校に進んで授業を受けるための訓練にもなると思いますよ。
子どもの頃の読書が大人になってからの能力に関わる?
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子どもにとって読書は、学習効果があることはわかりましたが、実は、大人になってからの意識・能力にも関わるのではないかという結果も出ています。
ここで、国立青少年教育振興機構が平成25年に実施した調査の結果をご紹介します。
ここで、国立青少年教育振興機構が平成25年に実施した調査の結果をご紹介します。
子どもの頃に読書活動が多い成人ほど、「未来志向」、「社会性」、「自己肯定」、「意欲・関心」、「文化的作法・教養」、「市民性」のすべてにおいて、現在の意識・能力が高い。
特に、就学前から小学校低学年までの読書活動と、成人の「文化的作法・教養」との関係が強い。
子どもの頃の読書活動と体験活動の両方が多い成人ほど、現在の意識・能力が高い。
こちらは国立青少年教育振興機構が平成25年に行った調査の結果です。
これは、成人に対して行った調査の結果ですが、子どもの頃に読書活動を多くした成人ほど、大人になってからも読書活動をする割合が高くなっています。
また、「10代の頃に、なりたい職業ややってみたい仕事があった」「なんでも最後までやり遂げたい」などの質問を通じて、「未来志向」、「社会性」、「自己肯定」、「意欲・関心」、「文化的作法・教養」、「市民性」のすべての項目で意識・能力が高いという結果が出ているそうです。
また、特に、就学前から小学校低学年までの読書活動と、「文化的作法・教養」に強い関係がみられるという結果も注目したいもの。この時期に読書を通じて学んだことが大人になってからの基礎になっているのかもしれませんね。
また、「10代の頃に、なりたい職業ややってみたい仕事があった」「なんでも最後までやり遂げたい」などの質問を通じて、「未来志向」、「社会性」、「自己肯定」、「意欲・関心」、「文化的作法・教養」、「市民性」のすべての項目で意識・能力が高いという結果が出ているそうです。
また、特に、就学前から小学校低学年までの読書活動と、「文化的作法・教養」に強い関係がみられるという結果も注目したいもの。この時期に読書を通じて学んだことが大人になってからの基礎になっているのかもしれませんね。