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「甘やかす育児」と「甘えさせる育児」は違う!子どもの自立心を育む子育てはどっち?!

「甘やかす育児」と「甘えさせる育児」は違う!子どもの自立心を育む子育てはどっち?!

2017年6月13日 公開

「甘やかす」と「甘えさせる」って何が違うか分かりますか?各家庭によって、子どものしつけに対する考え方は違いますが、子どもにとってどちらがいいでしょうか?同じ「甘え」でも、それぞれ子どもに与える影響は違います。甘やかし育児、甘えさせる育児、それぞれの特徴をまとめました。

理解度チェック!「甘やかす」と「甘えさせる」の違いは?

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まずは「甘やかす」と「甘えさせる」の違いがどれだけ理解できているか、チェックしてみましょう。次の行動は、「甘やかす」、「甘えさせる」どちらだと思いますか?

①子どもが「買って~!」とせがんだときは、お菓子やおもちゃを買ってあげる

②抱っこしてとせがんだときに、可能な限り抱っこしてあげる

③片付けしないので、代わりに親がやってあげる

④子どもが転んで泣いたとき、慰め頭をなでてあげる

⑤子どもの嫌いなものは食卓に出さない

ズバリ答えは、

①③⑤・・・「甘やかす育児」
②④・・・「甘えさせる育児」

です。

「甘やかす=大人の都合」不必要なものや行為で接すること

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上のチェックの①③⑤はどういうところが「甘やかす育児」だったのでしょうか。まず、「甘やかす」とは【大人の都合】であることに注目してみましょう。

①ですが、子どもが何かを「買って~」とせがむことは、よくあることですね。そこで買わないと、ギャーと泣かれたり、しつこく言ってきたり、対応が面倒になることも。祖父母が孫に嫌われたくないから、機嫌を取りたいから、と買ってあげるという場合もありますね。それを避けるために、買ってあげるのは【大人の都合】です。たまにならいいですが、毎回買ってあげるのは過度の行為です。

③はどうでしょう。子どもが片付けなさいと言ってもしないので、代わりに親が片付けする。その方が早く部屋が片付きますし、子どもとの言い争いを避けられます。本来なら親がしなくていいことを子どもにするのは、【大人の都合】だからです。

⑤も同じです。子どもの嫌いな食べ物を食卓に出さないのは、過剰な接し方です。好き嫌いなく食べられるようになるのが、子どもにとって長い目で見るといいですよね。それを子どもにうまく言い聞かせたり、なだめながら食べさせたりするのをせずに、最初から出さないのも【大人の都合】です。

どれも大人の都合で、子どもにとっては本来不必要なものを与えたり、必要な接し方をしなかったりするのが、「甘やかし」だと言えます。

「甘えさせる=子どもの都合」子どもの必要な欲求に応えること

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では、「甘えさせる育児」はどんなものでしょう?甘えさせる育児は、子どもの都合であることに注目してみてみましょう。

②の抱っこをせがんできたとき、できる限り抱っこをしてあげるとのことですが、子どもが抱っこしてほしい=【子どもの都合】です。抱っこするのは疲れるときはありますが、パパやママに抱っこしてもらいたいというのは子どもとしては当然の欲求です。

④は子どもが転んで泣いたとき、慰め頭をなでてあげるというものでした。子どもが悲しくて、痛くて泣くときは誰か信頼している人を求めているものです。そんな【子どもの都合】に応えて慰めてあげることは、大人の都合ではありませんね。

このように、子どもの欲求にできる限り応えてあげる、愛情を持って接することは「甘えさせる育児」です。しかし、大人ができる範囲を超えて、子どもの要求に応える場合は「甘やかす育児」へとなってしまう可能性も。子どものわがままではなく、ただ甘えたいという要求に『できる限り』応えてあげるのが「甘えさせる」ということです。

甘やかされた子と甘えを受け止めてもらえた子、それぞれの特徴は?

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甘やかされて育った子と、甘えを受け止めてもらいながら育った子、それぞれどんな特徴が見られるのかチェックしてみましょう。

「甘やかす育児」で育った子の特徴

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・我慢ができない
・「ありがとう」が言えない
・「ごめんなさい」が言えない
・社会的ルールを理解していないことが多い
・友人関係など人間関係がうまくいかない
・何でも親がやってくれると思っている

個人差はありますが、甘やかされたために、自分の感情のコントロールが効かず、我慢すべき部分を我慢できないことがあります。親が何でもやってくれた場合、社会的なルールを知らないことが多いことも。また、そのために集団生活にうまく馴染めない子もいます。不登校や引きこもりにつながることもあります。

「甘えさせる育児」で育った子の特徴

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・自分の気持ちを表現できる
・他人の気持ちを察する
・ストレスに強い
・メンタル面が安定する

甘えさせてもらいながら育った子は、上手な甘え方を知っています。自分の欲求をうまく相手につたえることができますし、他人の要求を察することもできるでしょう。またストレスなどの精神面の壁にぶち当たった場合も、甘えさせてもらった子は甘えさせてもらった親に相談したり、接することで心の安定を取ることができます。

充分に甘えさせてもらった子は自立心が育つ!

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「甘えさせる育児」で育った子は、その他にも「自立心が育つ」と言われています。自立というのは、自分の力で生きていく力のことです。いつかは親元から離れて、ひとりで生活していかなければならない子どもたち。

成長するごとに様々なことに挑戦しなければいけませんが、最初からうまくいくことばかりではありません。失敗して挫折することも多々あるでしょう。その時に、甘えさせてもらった記憶から「自分は愛されている」という自信が生まれ、メンタル面で安定し、やる気につながります。

やる気を元にいろんなことに挑戦し、乗り越えていける子に育っていくでしょう。

昔は「甘え」は禁物って言われていたけれど?

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ママやパパのお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん世代には、子どもを甘えさせると自立心が育たない、叱ったり、手助けしたりせずに育てろ!と言われたこともあるかと思います。しかし、今はそうではありません。

甘え=わがまま、ではありません。その違いを見極めれば、どんどん甘えさせてあげるといいですよ。親に素直に甘えられるというのは、自分の気持ちを押し殺さずに出せているということですから。

甘えさせるのはいつまで?

いつまでというのは明確ではありませんが、子どもが甘えてくるのなら、それを受け入れてあげましょう。小学生以上になると、

「もう〇歳なのに・・・甘えてきて大丈夫かな?」

と心配になってくるかと思いますが、親に甘えてくるのは家庭以外のどこかで頑張っている証拠。幼少期のように、ベタベタに甘えさせるようにしなくても、ぎゅっと抱きしめて「今日も頑張ったね!」と言ってあげるだけでも、子どもは明日も頑張ろうという気持ちになるはずです。

頑張っている子どもの甘えを、楽しんで受け入れてあげられるといいですね。少なくとも10歳頃までは上手に甘えさせてあげましょう。

子どもに上手に甘えさせてあげるコツ

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上手に甘えられる子もいれば、なかなか上手に甘えられない子もいますね。特によく言われるのが兄弟であれば、「上の子どもは甘え下手で、下の子は甘え上手」ともよく聞きます。

お兄ちゃん、お姉ちゃんとして「しっかりしなきゃ!」「ママは今、弟/妹のお世話で忙しいから・・・」なんて遠慮している子もいるかもしれませんね。そういう子にはどうやって上手に甘えさせてあげればいいでしょうか。

◆スキンシップを取る

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抱っこやハグなど、スキンシップは積極的に取りましょう。甘え下手な子は最初は照れる子もいるかもしれませんが、嬉しくないわけではありません。「頑張ってね!」と握手するだけでも、スキンシップになりますよ!

◆モノを与えてごまかさない

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甘えさせる代わりに、モノを与えることやめましょう。例えば、仕事が忙しく、一緒に遊ぶなどのスキンシップがどうしても取れないから、詫びにおやつやおもちゃを与えるなど、ごまかし行為はNGです。子どもも、なんとなく欲求は満たされるけれども、本当の「甘えたい」という欲求は満たされません。うまく甘えるタイミングを逃してしまうかも。

◆頑張ったことを褒める

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頑張ったことはどんどん褒めてあげましょう。結果ではなく、努力した経過を褒めたり、少しでも成功したことを褒めてあげるといいですね。もっと褒められたくなって、子ども自ら、「こんなことも頑張ったんだよ!」と嬉しそうに報告してくれるようになるかもしれません。

◆怒りすぎはNG

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また、怒りすぎは子どもが委縮してしまい、怖くて甘えられなくなるということもあります。いけないことはいけないと叱るのはもちろんOKなのですが、ずっと叱りっぱなしだったり、ずっと親が不機嫌・・・という場合は甘えたくても甘えられない子になってしまう可能性も。子どもは思っている以上に、親の顔をよく見ていますよ~

まとめ

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いかがでしたでしょうか。「甘やかす育児」と「甘えさせる育児」の違いが分かり、どちらが子どもの成長を手助けするか分かっていただけたでしょうか。子どもに自立心をつけさせるためには、「甘やかす」と「甘えさせる」の一線を理解し、上手に甘えさせてあげる育児ができるといいですね。

とはいえ、毎日毎日育児に奮闘している中では、甘やかしてしまう場面もあるでしょう。絶対に甘やかしてはいけないのではなく、我慢させるシーンは他の場面でしっかり作るというのもいいですね。メリハリが大切です。

子どもはいつまでも甘えてくるわけではありません。幼少期や頼ってくる時には、上手に甘えさせてあげ、お互いにスキンシップをとりながら楽しく過ごせるといいですね。