【ジェネリック】という言葉は最近よく聞くようになりましたよね。例えば医薬品です。病院で処方される薬や処方箋薬局で聞かれませんか？『この薬は、ジェネリックにできますがどうしますか？』と聞かれて金額の差など説明されますよね。
この【ジェネリック】とはいったいなんなんでしょうか。

ジェネリック医薬品の場合は、新薬の特許権期間が過ぎたあとに、特許権を持っていた会社以外の会社が同じ成分の薬を製造販売している薬で、使用方法や、用量、効能も同じですに作られています。いわゆる、後発薬のことを指します。

では、家具の場合はどうでしょうか。
【ジェネリック家具】とは、家具デザイナーが持つ意匠権期間が切れて、正規版権を持っていた会社ではない会社が制作した、家具のことを指します。【リプロダクト家具】とも呼ばれています。
オリジナル製品（正規品）に比べて、価格がとても安いのが特徴です。素材やプロセスではなく、見た目を同じに制作されているので、コストは格段に安く作れるということになります。
最近では、いわゆる白物家電にもジェネリック製品が出回るようになっていますね。

家具デザイナーがデザインした家具には【意匠権】があります。では、【意匠権】とはいったいどんな権利のことをいうのでしょうか。

アメリカでは１４年、ヨーロッパでは２５年が権利期間とされているようです。
この権利期間を設ける理由としては、のちに出てくるであろう才能あるデザイナーたちの物づくりが制限されることがないようにするためなのだそうです。

はじめにデザインしたデザイナーとあとから出てくるデザイナーと両方を守るものともいえるかもしれませんね。

この、権利期間が切れているもので、版権をもつ会社以外の会社が作るものをジェネリック家具ということになりますね。

見た目同じように作るならコピーとどうちがうのだとろうと思ってしまうところですが、ジェネリック家具とコピー家具ではどうちがうのでしょうか。

正規品を精巧に模倣して作られ、それを正規品として安価で販売しているようなもの。これはコピー（偽物）です。明らかに違法なものと言えます。
ジェネリック家具は、意匠権の権利期間が終わっているもの、デザインが無印の状態になっているものを正規品ではないとわかる状態で販売しているものですから、その差は大きなものかと思います。購入する人を騙す（コピー）物と、そうでない物（ジェネリック、リプロダクト）の違いですね。

ジェネリック家具のメリットして一番にあげたいのが、やっぱり価格です。デザイナーズ家具はやはり高額なものが多く、あこがれているけれど手が出ないという価格帯ばかりです。
ジェネリック家具なら、あこがれのデザイナーズ家具が格段に安く手に入れることができる価格帯になっています。

また、デザインされた当初から時代が移り変わったことでニーズも変わっていることから、現代風にアレンジが加わり、改良され、オリジナル（正規品）にはないカラーなどオリジナル（正規品）にはない機能が加わっていたりするのだそうです。

『この家具憧れるけど、こんな色あったらいいな』とか『もう少し軽くていいのに』とかそんな『あったらいいのに』が叶うかもしれないのがジェネリック家具のいいところではないでしょうか。