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おりものの臭いがキツイ…これって病気のサイン?臭い対策は?

おりものの臭いがキツイ…これって病気のサイン?臭い対策は?

2017年1月25日 公開

おりものの臭いに悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。デリケートな部分なのでなかなか人には相談しづらく、病院に行くのもためらってしまいがちです。今回はおりものの臭いの原因や、感染しやすい病気や対策法などを紹介していきます。少しでも不安感の軽減になれば幸いです。

おりものには何の役割があるの?

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おりものは性器の分泌物で、女性にとってはわずらわしいものと思われがちです。

しかし、おりものは膣内の酸性を保って雑菌の侵入を防いだり、粘り気のある性質で雑菌の繁殖を防ぎ、膣内を清潔に保つという大事な働きをしています。

おりものの働きはそれだけではありません。
おりものの質や量は生理周期に合わせて変化しますが、排卵日が近くなると、おりものは粘り気のあるドロッとしたものに変わります。

これは雑菌の侵入を防ぎ、精子が子宮内をスムーズに進めるようにするためです。
おりものには受精をサポートする役割もあるのです。

年齢によるおりものの量の変化

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おりものは、卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンと深い関係があり、初潮の少し前から分泌が始まり、20代の成熟期には量も増え、40代の更年期を迎える頃には、だんだんと量も減ってくると言われています。

◎10代
少量のおりものが出始めたら初潮のサイン。
エストロゲンの分泌も始まってきます。

◎20代
おりものの量がピークを迎える年齢です。
様々な女性ホルモンが分泌されるため、ストレスを感じやすい時期でもあります。
疲労やストレスが溜まると、免疫が落ちて様々な細菌やウイルスに感染しやすくなります。
10代以上におりもののチェックに気を付けなければなりません。

◎30代
量や排卵の影響を受けて20代同様おりものは増減します。
妊娠、出産後は、おりものに変化が出る人もいます。
膣カンジダ症にかかったことのある人は、体力低下で抵抗力が弱まると再発する可能性が高いので、おりものに変化には気を付けましょう。
また、この年代になると子宮や卵巣の病気が発見される人もいるので、おりものチェックは重要です。

◎40代
この頃から、おりものが増加することは少ないようです。
卵巣や子宮の機能が落ち着くと、女性ホルモンの分泌が減少傾向になります。
女性ホルモンが減少すると、おりものが減るだけでなく、性格に変化が出たり、頭痛に悩まされる人も出てきます。
おりものが減少し始めたら、体調管理にも気を配るようにしましょう。

月経によるおりものの臭い

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生理前や生理後のおりものが少し臭うことで、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この臭いの原因は主に2つあります。

◎おりものの周期
膣や子宮に細菌が入り込まないように、おりものは生理に向けて徐々に酸性になっていきます。
生理が終わっても膣の中に酸性のおりものが残っていて、これが生理後の強い臭いの原因となることもあります。

◎経血の残り
生理の時の経血が膣内に残っていて、それが雑菌の発生を促し、臭いの元になることもあります。


酸性のおりものが排出されると、酸特有のツーンとした臭いがするようになります。
生理後おりものは、徐々にアルカリ性に近づくため、生理後3日間程はキツい臭いになってしまうそうです。

また、生理後膣内に少量の経血やおりものが残っていた場合、膣内で雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。
雑菌が繁殖したおりものが体外に排出されると、酷い臭いを発します。

産後におりものの臭いがキツくなることも

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産後は1年から1年半頃まで、ホルモンのバランスが崩れやすく、育児の疲れなどで自律神経が崩れがちです。
それがおりものにも影響します。

今までおりものの臭いが気にならなかった方でも、出産を機におりものの臭いが強くなることは多いようです。

主に産後のおりものの臭いの原因は
・出産によるホルモンバランスの変化
・細菌性膣炎

出産によりホルモンバランスが崩れ、膣内環境の悪化し、それが原因で細菌性膣炎になってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

産後1年から1年半頃になれば、おりものの量や臭いは妊娠前のような状態に戻ってくると言われています。

しかし、いつまでも臭いがキツかったり、色が変だったり、量が異常に多かったりする場合は、産婦人科で相談してみてください。

おりものが酸っぱい臭いこれって正常?

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おりものは生理周期などによって、色や状態、臭いも変化します。
無臭の時もあるのですが、酸っぱい臭いもおりものにとっては正常なものです。

上記のおりものの役割でも説明しましたが、排卵が近付くとおりものは受精しやすくするために、少し粘り気のあるおりものに変化します。
この時期のおりものは無臭のことがほとんどです。

逆に排卵後は、おりものは酸性に近くなるため、酸特有の酸っぱい臭いがするようになります。

この不快な臭いを改善するために

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おりものの臭いを改善するためには、膣内の自浄作用を助けながら、膣内を清潔な状態に戻していく事が大切です。

◎石鹸で洗わない
デリケートゾーン専用の石鹸もあり、これなら洗えると勘違いしてしまいがちですが、洗いすぎは禁物です。
膣内をゴシゴシ洗う行為は、善玉菌まで流してしまい自浄作用の低下の原因となります。

◎ストレスや疲れを溜め込みすぎない
難しいときもありますが、ゆっくり眠るなど早めのケアを心がけ、なるべく女性ホルモンの乱れを防ぐようにしましょう。

◎抗生物質の服用には注意
抗生物質には病原菌を抑える働きがある一方で、善玉菌の働きを低下させる働きもあります。
抗生物質の風邪薬などの服用によって匂いが悪化する場合もありますので注意しましょう。

◎下着の見直し
下着の中は湿度が高くなりがちです。
なるべく綿100%の通気性が良く、吸水性の高い下着を身に付けるようにしましょう。


この他にも食生活の見直しも効果的です。
食事内容や、食生活のリズムが崩れるとホルモンバランスが崩れてしまいやすくなります。

大豆や魚のタンパク質や、食物繊維を多く取り入れた食事にしましょう。
砂糖の摂り過ぎにも気を付けましょう。

生臭さがあるときは細菌性膣炎を疑おう

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細菌性膣炎とは、膣内が雑菌に感染することで炎症を起こす症状です。

おりものの量が異常に多かったり、魚臭いまたは生臭い臭いが続く時は、細菌性膣炎に感染している可能性があります。

・おりものの量がいつもより多い
・おりものが魚臭い、または生臭い
・水っぽくサラサラしている
・臭いを伴うことも

主にこれらの特徴があります。

細菌性膣炎は性病ではありません!!

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細菌性膣炎は、もともと誰でも持っている体内にある悪性の常在菌が、過剰繁殖することで起こるものです。
性病ではないので安心してください。

この過剰繁殖を防ぐ役割を果たすのが善玉菌ですが、この菌が減ってしまうと、細菌や悪性の菌が繁殖しやすくなってしまうのです。

細菌性膣炎の主な原因は

・体液や、古いおりものが、膣内に残っていることが原因
・性行為の際、男性が持っていた雑菌が膣内に侵入してしまった

細菌性膣炎は、一度なってしまうとかなりの確率で、再発すると言われています。
産婦人科でお薬で治療してもらうと緩和しますが、その後のケアがとても大事になってきます。

痒みや臭いがあるときは膣カンジダ症の可能性も

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カンジダ菌とはカビの一種で、この菌は健康な人でも皮膚や口、性器に必ず持っている菌です。
身体の抵抗力が落ちた時や、膣の自浄作用が低下した時、妊娠などがきっかけとなって増殖し、炎症を起こしてしまいます。

下着の中は高温多湿でカビも増殖しやすい環境です。

膣カンジダ症の主な症状は
・豆腐やカッテージチーズのような白いおりもの
・膣内や外陰部に我慢できないほどの強いかゆみ
・痛みや熱を感じることも

膣カンジダ症も細菌性膣炎同様に再発しやすいものです。
完全にカンジダ菌が居なくなるまで、産婦人科の膣剤などで根気よく治療する必要があります。

細菌性膣炎と膣カンジダ症の見分け方

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細菌性膣炎と膣カンジダ症は、症状がとても似ており、どちらもおりものに臭いがあり、強い痒みを伴うことがあります。

膣カンジダ症はカッテージチーズのような白いおりものが特徴です。
細菌性膣炎は、おりものの色は無色や、乳白色になるのが特徴です。
また、魚臭いにおいも特徴です。

素人では見分けるのはなかなか難しいものです。
最悪の場合、両方を発症していることもあります。

どちらも危険な病気ではありませんが、放置は絶対にしてはいけません。
産婦人科にかかり、きちんと治療してもらいましょう。

妊娠中は感染しやすいので注意が必要!

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妊娠中は、妊娠前以上に免疫力や、抵抗力が低下するので、細菌性膣炎や膣カンジダ症を発症しやすくなります。
これらの細菌は、早産や流産に陥る危険性もあるので、気付いたら病院で早急に治療をしましょう。

また、完治していれば問題ありませんが、膣カンジダ症にかかったまま出産してしまうと、産道を通って産まれてくる赤ちゃんにカンジダ菌が感染してしまう可能性もあります。

鵞口瘡といって舌に白いカビが発生したり、カンジダ皮膚炎によるおむつかぶれなどを起こしてしまうことも。
万が一赤ちゃんに感染しても、塗り薬ですぐに治るので心配はありませんが、産まれてくる赤ちゃんのためにも自分の身体の変化には敏感になっておきましょう。